【実機レビュー】ナイトビジョンスコープ D13を検証|4K対応は本当?画質・暗視性能・分解レビュー

AliExpressで見つけた小型ナイトビジョンスコープ「D13」をレビューします。手のひらサイズのコンパクト設計に加え、4K動画撮影、WiFi連携、赤外線暗視撮影に対応しており、価格も6,000円前後と非常に手頃なモデルです。

結論から先に言うと、D13は本格的な赤外線暗視性能を求める人や、4K動画撮影を期待している人、室内や暗い場所での撮影用途で高画質を重視する人にはおすすめしません。一方で、「とにかく安くて小型の暗視スコープが欲しい人」や、「明るい場所での簡易観察がメインの人」、「WiFi連携やWebカメラ機能を試したい人」には選択肢になります。

実際に使ってみると、明るい場所では比較的解像感のある映像を撮影できるものの、低照度環境や赤外線撮影ではセンサー感度の低さが目立ちました。さらに、4K対応と記載されていた動画撮影にも大きな注意点があります。

本記事では、D13の外観や操作方法、WiFiアプリの使用感、実写テスト、NV99SやNV016との画質比較、さらに分解による内部構造の検証まで詳しく解説します。購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

▶【レビュー】手のひらサイズのコンパクト暗視スコープNV99Sを買ってみた

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ナイトビジョンスコープD13のスペック

商品はAliExpressで見つけた小型ナイトビジョンスコープで「D13」という型番のノーブランド品です。NV016同様に2眼タイプのスコープで向かって右側がカメラ、左側がIRライトになっています。

本体サイズは、111×83.3×54.2mm、227gとコンパクト。手のひらに乗るサイズ感です。

このサイズで、最大4Kの動画撮影にも対応しているとのことで期待が高まります。カメラレンズは25mmということで、NV016のような暗視スコープと同じレンズ構成です。搭載しているのは1/4インチセンサーでしょうか。

LCDは2インチIPSパネルということで小さめですが、このあたりはサイズ感とのトレードオフなので仕方ないですね。

写真を見ると、ディスプレイにヒンジが付いており、LCDが上に90度上がるような感じに見えます。

そのほかの特長としては、3600mAhバッテリー搭載で長時間録画に対応。WiFi連携でファイル転送もできます。

販売サイトの動画を見ると、リアルタイムでスマホに映像を表示できるようです。これなら小型LCDでも問題ないです。いろんな場面で活用できそうで、期待が高まります。

D13を開封チェック

AliExpressで購入

商品はAliExpressで購入です。送料込みで6千円弱。4月6日注文で18日に到着しました。


開封です。商品は緩衝材もなく、そのまま箱に入っていました。バッテリーケースのフタもなぜか外れています。電子製品でこの梱包は雑過ぎますが、通関で開封されたのでしょうか。

同梱品はストラップ、USBケーブルなど。説明書が付いていません。

外観から見ていきましょう。プラスチック製の筐体はチープな印象です。

操作ボタンは本体上部にまとめられています。

向かって右側がカメラレンズ、左側がIRライトです。中央下にあるのはマイクホールでしょうか。

ディスプレイは2インチのIPSパネルです。フード部もプラスチック製ってのは珍しいです。上部にヒンジが付いており、パネル部が跳ね上がりそうな雰囲気ですが動きません。

右側面には、リセットホール、USB Cポート、マイクロSDカードスロットです。USB Cポートは充電やPCとのデータ転送に使えるほか、UVC(USB Video Class)対応でWebカメラとして機能させることも可能です。

左側面にはスピーカーホールがあります。

底面中央には三脚用のネジ穴が配置されています。

フタを開けるとバッテリーが取り出せる構造です。バッテリー容量は3600mAh。

コンパクトで、iPhone SEと同じくらい、手のひらサイズです。

重量は実測で226グラム。

以前レビューしたNV99Sと似たようなサイズ感です。後半で画質など比較していきます。

▶手のひらサイズのコンパクト暗視スコープNV99Sを買ってみた

D13の操作方法

届いた商品には説明書がないため操作方法がわかりません。とりあえず電源ボタン長押しで起動です。

基本的な操作は上下(+−)と中央の決定キー、戻る(<)キーで行います。

起動時は中国語なので、言語設定で英語に変更します。日本語にも対応しています。

すべての機能を説明すると長くなるので、要点だけ解説していきます。

静止画は800万画素から6400万画素まで選べますが、おそらく画素補間されたものなので大きな期待はしないほうがよさそうです。

動画は4K 30fpsに対応しています。このコンパクトさで4K撮影もできるのは高評価ポイントです。

オートパワーオフは1分から5分まで。

面白い機能として、動物の鳴き声を鳴らすことができます。オンにすると犬や鳥など鳴き声が定期的に流れます。

露出補正はプラス・マイナス3段まで設定できます。

そのほか、コントラストやシャープネス、エフェクトなど画質設定できます。他機種と比べて設定項目が多いのは良いですね。

なお、電子マニュアルは下記サイトからダウンロードできます。

▶D13電子マニュアルを見る

WiFi連携

BACKボタン(<)短押しで機能選択メニューが表示されます。左上からカメラ、動画、再生、録音、WiFi、音楽再生です。

WiFiモードを選択するとQRコードが表示されます。読み込むとアプリストアのリンクが出てきます。

Googleプレイストア経由でアプリを入れてWiFi接続してみたところ、カメラ画面が表示されません。

プレイストアのアプリはVersion 1です。

APKファイルをダウンロードしてインストールすると新しいバージョン(Ver.2)のようで問題なくカメラ画面が表示されました。iOSのアプリも問題なく動作しました。

アプリでは、録画操作のほかにも、露出補正などカメラ設定を細かく変更できます。

D13撮影テスト

簡単に撮影テストです。室内撮影でセンサー性能を見ていきましょう。浴室で白色LEDをオンにしてカラー撮影です。スマホカメラで撮影するとこのように写ります。

検証①|白色LED

静止画から見ていきましょう。EXIF情報は記録されないようでISO感度などの撮影情報は不明です。文字は解像していて判読できますが、スマホカメラと比べるとノイズが多いかなという印象です。

14.0倍デジタルズームです。文字はそれなりに解像していて、画質の劣化はそれほど目立ちません。

デジタルズームの画面上の表示は14.0倍ですが、実際の倍率は等倍画像の140%程度です。

ズームを最大の28倍にすると、やや粗さが出てきますが解像感は維持されて、小さな文字でもカタカナなら読めるレベル。

表示は28.0倍ですが、実際の拡大率は250%程度です。

検証②|低照度環境

低照度環境はどうでしょう。浴室の照明を消し、脱衣所からの明かりが差し込む環境です。スマホカメラで撮影するとこのように。シャッタースピード1/15秒でISO 9887とかなり暗めの環境です。

D13のカメラは、センサー感度が低いようで、低照度下では画面全体が暗く、ノイズが大きく目立ちます。文字も読めません。過去に使ったナイトビジョンスコープと比べると暗所画質の低さが目立ちます。

検証③|真っ暗闇(ナイトビジョン)

脱衣所の照明も消し真っ暗な状態にしました。

D13の画面を写すと、通常のカメラでは写らない被写体が表示されます。

ナイトビジョンカメラで撮影すると、カメラ本体から赤外線が照射されて被写体が明るくなっているのがわかります。

等倍から見ていきましょう。大きな文字はなんとか読めますが、小さな文字は厳しい。

デジタルズームです。センサー感度が影響しているのか、赤外線が照射されている割に粗い画質です。

NV99Sと比較

以前レビューしたナイトビジョンスコープNV99Sと比較してみましょう。こちらもコンパクトですが低照度でも明るく撮影できるのが特長です。ただ、撮影解像度が最大720Pで、デジタルズームでの録画ができないのがウィークポイントです。

▶【レビュー】手のひらサイズのコンパクト暗視スコープNV99Sを買ってみた

白色LED下で撮影するとこのように写ります。

D13とNV99Sを比較です。明るい環境下ではD13のほうが解像感が高くきれいな印象です。NV99Sは解像度の低さが影響して粗い画像に。

低照度下では、センサー感度が低いD13の暗い画像に対して、NV99Sはノイズが少なく、パッケージやタイルの色も認識できるレベルです。

赤外線暗視撮影はどうでしょうか。

赤外線撮影の画像はその差が明確に出ています。D13は全体的に滲んだような画質で文字も読めませんが、NV99Sではイラストがくっきり写っており、キャップの質感もしっかり表現されています。

動画撮影

動画撮影も見ていきましょう。最大4K動画撮影に対応するD13ですが、画質はどうでしょうか。

静止画検証と同じ環境で4K動画撮影です。

ところが、撮影した動画ファイルを再生するとアスペクト比が4:3になっています。プロパティを覗くと解像度が1440×1080ですね。確認すると、720P以外の1080P、2K、4K動画はいずれも1440×1080でした。4KはおろかフルHDですら撮影できません。商品説明の「4K対応」と実際の記録解像度には大きな差がありました。

D13の正体はアクションカム流用OEM?

ざっくり検証した結果を踏まえて、D13の正体を突き止めていくことにします。WiFiアプリに出てきたActionCamというアクセスポイント名からもわかる通り、アクションカム用のカメラセンサーやSoCなどパーツを流用したものっぽいです。D13の中身はどのようなものかを詳しく見ていきましょう。

中身を覗いてみると、カメラはCSマウントが使われています。NV016の分解記事で見たのと同様に25mmのCSマウントレンズ+IRフィルター切り替えユニット+カメラセンサーの構成です。センサーサイズはNV99Sなどに使われているものと同じで1/4インチでしょうか。


ただ、両者の画像を比較すると、D13はNV99Sの70-80%程度と明らかに画角が狭いです。同じ25mmレンズ構成であることを考えると、センサーサイズは画角にほぼ比例するので、D13は1/5インチなどより小型のセンサーを使用している可能性が高そうです。

メイン基板はかなりコンパクトにまとまっています。基板上の構成や既存機種との共通点から推測すると、SoCはGeneralplusという中国メーカーの製品の可能性が高いよう。よく見ると基盤にはD12というプリントが確認できます。

AliExpressで検索すると同じ型番のスコープが見つかりました。デジタルズームの倍率や鳴き声機能など類似性が高いので、このD12スコープの基板を流用しているのでは。

Banggoodの商品説明では200万画素センサーという表記になっています。4:3のアスペクト比からOmniVisionあたりの1600x1200廉価2MPセンサーが推測されます。

microSDスロット基板の下にはナゾの金属塊が。バランス調整もしくはかさ増しのウエイトでしょうか。全体的に、コスト優先で設計されたOEM製品らしい作りが目立ちます。

AliExpressで返品手続き

さすがにこれは使わないよということで、AliExpressで返品申請を行いました。商品説明では4K・2K・1080P動画撮影対応と記載されていたにもかかわらず、実際に保存された動画ファイルは1440×1080だったため、十分に返品理由になるでしょう。

本体の設定画面と、PCで確認した動画ファイルのプロパティ画面を証拠として提出し、「商品説明と異なる」として Dispute(紛争)を申請です。申請から2時間も経たず返品が承認されました。

あとは佐川に集荷してもらうだけ。搬送料はAliExpressの負担です。AliExpressの返品手続きもひと昔前と比べて簡単になりました。

返品の際は、元箱と配送ラベルが必要になります。ゴミ袋から引っ張り出して梱包します。


梱包して返送準備完了です。今回はスムーズに返送できましたが、トラブルを避けるためにも商品説明のスクリーンショットや開封時の写真を保存しておくのが重要です。ご注意を。

機種比較(メリット・デメリット)

機種 動画解像度 暗所性能 WiFi サイズ おすすめ度
D13 1440×1080 × ×
NV99S 1280×720
NV016 / NVC200 3840×2160 ×

3機種の比較もしておきましょう。今回レビューしたD13はコンパクトで使い勝手は良いのですが、画質が悪い上に動画解像度も低いので論外。日中明るい場所での撮影であればなんとか使えるかなといったレベルでした。

似たようなナイトビジョンスコープのNV99Sは、コンパクトで感度も高いので、索敵などの用途には便利ですが、動画が720Pと低スペックでデジタルズームで撮影できないなど撮影機能が劣るのがデメリットです。撮影メインなら嵩張りますが、NV016やNVC200かなという結論です。各カメラのレビューも参考にしてください。

▶手のひらサイズのコンパクト暗視スコープNV99Sを買ってみた

▶安くて高性能?暗視スコープNV016を1年使い倒して分かったメリット・デメリット(完全版)

▶フルカラー&赤外線ナイトビジョンデジカメNVC200レビュー(完全版)

まとめ

D13のメリット・デメリット

メリット デメリット
手のひらサイズで軽量(約226g) 4K対応表記だが実際の動画は1440×1080
WiFi連携でスマホに映像表示が可能 低照度環境ではノイズが多く暗所性能が弱い
UVC対応でWebカメラとしても使える 赤外線暗視撮影の解像感が低い
明るい場所では比較的きれいに撮影できる プラスチック筐体でややチープな質感
価格が安くAliExpressで6,000円前後 説明書が付属せず初期設定がわかりにくい
三脚穴付きで固定撮影しやすい Google Play版アプリでは正常動作しない場合がある

D13は、手のひらサイズのコンパクトな筐体に赤外線暗視機能やWiFi連携を搭載した、扱いやすいナイトビジョンスコープでした。明るい環境では比較的きれいな映像を撮影でき、Webカメラとして使える点も便利です。

一方で、低照度環境や赤外線撮影ではノイズが多く、暗所性能はあまり高くありません。特に、商品説明では4K対応とされていた動画撮影が、実際には1440×1080で保存されていた点は大きな残念ポイントです。

内部構造を確認すると、アクションカム用の基板や廉価な小型センサーを流用したOEM製品らしい構成が見られ、スペック表記とのギャップも納得できる内容でした。

WiFi連携できて望遠寄りのアクションカムがという用途であれば選択肢に入りますが、画質や暗所性能を重視するならNV99Sのような製品のほうが満足度は高いでしょう。購入前には、スペック表記だけでなく実際の記録解像度やセンサー性能をしっかり確認することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. ナイトビジョンスコープD13は本当に4K動画撮影に対応していますか?

A. 商品説明では4K・2K・1080P対応と記載されていますが、実際に確認したところ、 保存された動画ファイルは1440×1080(4:3)でした。少なくとも今回検証した個体では、 4KやフルHDでの記録は確認できませんでした。

Q. D13の暗視性能は実用的ですか?

A. 完全な暗闇では赤外線ライトによって被写体を確認できますが、 センサー感度があまり高くなく、画質はやや粗めです。小さな文字の判読や細かい観察には やや不向きで、暗所性能はNV99Sのほうが優秀でした。

Q. D13とNV99Sではどちらがおすすめですか?

A. 明るい場所での撮影やコンパクトさを重視するならD13、 暗所性能や赤外線撮影の画質を重視するならNV99Sがおすすめです。 特にナイトビジョン用途ではNV99Sのほうが満足度は高い印象です。

Q. D13はスマホ連携できますか?

A. WiFi接続に対応しており、専用アプリを使ってスマホに映像を表示できます。 ただし、Google Play版の古いアプリでは正常に表示されず、 APK版の新しいバージョンで正常動作しました。

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