【レビュー】WOSPORTS NV400 10倍光学ズーム&4K対応ナイトビジョンスコープを徹底検証

久しぶりの商品レビューです。今回はWOSPORTSというメーカーからナイトビジョンスコープを提供いただきました。ナイトビジョンスコープとしては珍しい光学10倍ズーム搭載機ということでおもしろそうなので詳しくレビューしていきます。双眼鏡タイプの赤外線暗視スコープで、カラー暗視+赤外線ナイトビジョンに対応、4K動画と48MP静止画を撮影できるすぐれものです。以前レビューした同タイプのナイトビジョンスコープNV016やNVS-40などとも比較検証していきます。なお、過去に投稿したナイトビジョンスコープのレビューはブログで確認いただけるのでそちらも参考にしてください。それでは検証スタートです。

※画像をクリックすると動画版が再生されます。

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今回レビューするNV400の特徴

  • 光学10倍ズームで広角から望遠までカバー
  • 35mm換算最大320mm相当の望遠
  • 1/2.7インチ高感度センサー搭載
  • 赤外線ライトの照射範囲調整に対応
  • 5000mAhの大容量バッテリー
  • IRライトオフで長時間録画に対応
  • 操作しやすいデザイン

商品概要

商品はWOSPORTSというブランドから発売されている双眼鏡タイプのナイトビジョンスコープNV400です。WOSPORTSは香港の光学機器メーカーで、ナイトビジョンスコープやトレイルカメラ、レンジファインダー測距計などを製造・販売しています。NV400は、カラー暗視撮影に対応する高感度センサーを搭載し、内蔵赤外線ライトを使った赤外線暗視撮影もできるのが特徴です。この手のナイトビジョンスコープは単焦点+デジタルズームのものがほとんどで、光学ズーム搭載のものは珍しい。コンパクトなボディですが、最大4Kの動画も撮影できる優れものです。

開封してみた

価格は、Amazonで25,880円で、さらにクーポン利用で22,880円です(※2026年9月現在)。海外通販サイトも探してみましたが、AliExpressでは販売されていないようです。直販サイトでの扱いもありますが、Amazonのほうが1万円ほど安いので、返品のしやすさを考えればAmazonでの購入がおすすめです。

一般的なナイトビジョンスコープと比べるとお値段はやや高めですが、光学10倍ズームレンズとIR LED、大容量バッテリー搭載ということで価格的には許容範囲でしょうか。お値段以上の価値があるのか、詳しく見ていきましょう。

同梱品は、本体のほか、ハードケース、USBケーブル、64GBマイクロSDカード、カードリーダー、ストラップ、説明書など。

説明書は日本語に対応しており、基本的な操作は説明書を読めばわかります。

▶ユーザーマニュアルを見る(英文)

外観から見ていきましょう。本体はプラスチック製ですが、しっかりした構造で滑り止めのゴムも貼られており、この手の製品としては質感は高いです。

500mlペットボトル2本を並べたくらいのサイズ感です。

本体上部に5つの操作ボタンを配置し、短押しと長押しで各種機能を扱えます。上下キー(∧/∨)は短押しで赤外線ライトの輝度調整、長押しでデジタルズーム倍率変更、Mキーが短押しで撮影モード切替、長押しでメニュー設定です。撮影はOKボタンになります。ボタン左にマイクホールが配置されています。

向かって右側がカメラレンズで、左側が赤外線ライトです。

左側面には、レンズのズームとピント操作のリングが配置されています。

後方には、マイクロSDカード(TFカード)と充電用のUSB Cポート、リセットホールです。バッテリー容量は5000mAhと他の製品と比べても大容量です。撮影時間は通常モードなら15時間、ナイトビジョンモードでは赤外線ライトの輝度(LV 1-7)により8-2時間の撮影ができます(※いずれも公称値)。

右側面には赤外線ライトの照射範囲を調整するダイアルがあり、レンズの画角に合わせて照射範囲を広げたり狭めたり調整できます。

底面前方には三脚ネジ穴です。カメラの重心が前寄りなので、この位置で問題なし。操作ボタンの真下に位置するので、ボタン操作による手ブレも抑えられそう。

モニターのサイズは3インチです。

ゴム製のフードを外して画面サイズを測定すると7×2.9cmでした。比率は24:10と、フルHDの16:9と比べるとやや横長になります。


覗き込み式の画面で、手前のガラスから液晶パネルまで10cm程度のスペースがあります。マグニファイア(拡大鏡)で小さな画面を拡大表示するタイプではないので、歪みもなく画質は良いです。

老眼だとNV016のような手前にパネルがあるタイプは画面から少し離して見る必要がありましたが、この方式ならアイカップに顔を密着させた状態で画面を見られるので、日中でも光の映り込みを抑えられるのはメリット。

一方で、構造上、正面からでないと画面全体が見渡せないので、このあたりは評価が分かれるかもしれません。

本体サイズは実測で14x17cm(ラバーフード4.2cmを含む)。

厚さは5.5cmです。

重量は実測で617g。ガラス製のズームレンズとIRライト用レンズに加えて、5000mAhのバッテリーが内蔵されているため、他機種と比べるとずっしりとした印象です。

レンズ筒のサイズは3cm弱。公式サイトでも30mmと記載されているので、前玉径は約30mmのようです。

主な設定方法

主な設定項目を紹介しておきましょう。メニュー操作はM長押し→上下キー→OKで設定できます。Mキー短押しで戻るです。

解像度

静止画は3MPから48MPまで6段階で変更できます。使われているセンサーはおそらく8MPクラスと思われ、16MP以上の静止画は画素補間によるものと考えられます。動画は720P/1080P 30fpsから4Kまで対応しますが、4Kは10fpsに、2Kは20fpsにフレームレートが制限されます。

LCD

LCDのバックライトは1-7まで7段階で輝度調整できます。0でオフにすることもできます。

周波数(Frequency)

フリッカー低減用の周波数設定です。西日本は60Hz、東日本は50Hzを選択します。

ソフトウェアアップデート

メーカーHPでファームウェアをダウンロードすることでアップデートに対応します。

NV400の操作方法

ざっくりと撮影テストです。操作は簡単。電源ボタン長押しで起動して撮影(OK)ボタンを押すだけです。露出はオートで、フォーカスはマニュアルになります。

操作ダイヤルは奥が光学ズーム、手前がピント操作。ズームダイヤルはやや重めですが、ピントリングは人差し指でスムーズに操作できます。

∧ボタンを短押しすると、内蔵赤外線ライトがオンになり、ナイトビジョンモードに切替わります。∧・∨ボタン短押しで赤外線ライトの光量を最大7段階まで調整できます。レベル0で赤外線をオフにすることもできます。

レベル7まで上げると光源はそれなりに明るく光ります。スマホカメラは赤外線にも感度があるため写真のような色合いですが、肉眼で見ると赤く見えます。なお、電池残量が減るにつれて赤外線LEDの光量レベルは自動的に低下していきます。光量が必要な場面では外部バッテリーを繋げたほうがよいでしょう。

レベル1では、赤外線は肉眼でほとんど見えません。光源がわずかに赤く光る程度です。

NV400では、赤外線ライトの照射範囲を調整できるのが特徴です。広角にも赤外線を照射できるので、暗闇でも広範囲を撮影することが可能です。

撮影画面はこのような感じ。NV016と比べると画面がひと回り小さいですが、LCDはそこそこ解像度があるのでざっと使った感じでは問題なし。

USB Cポート経由で外部電源が使用可能で、モバイルバッテリーなどから給電できます。USBケーブルをつなげることで外部ストレージとして認識され、撮影したデータをパソコンに転送できます。ただし、UVC(USB Video Class)には対応していないようで、PCやスマホに繋いでWEBカメラとして使うことはできません。

テスト撮影(日中)

テスト撮影です。日中と夜間で何パターンか撮影してみました。センサーと赤外線ライトの性能を中心に見ていきましょう。三脚に固定しての撮影です。LCDの輝度はLV5ですが十分な明るさで、晴天下でも問題なく使えます。覗き込み式なのでLV3でも十分明るく視認できます。画面比率は24:10と横長ですが、実際に記録される画像は16:9なので、上下がカットされて表示されます。

まずは日中の撮影から。岡山城を撮影してみました。スマホカメラ(Xiaomi POCO F3)で撮るとこのような感じに。デジタル2倍ズームで35mm換算52mm相当です。

広角端から見ていきましょう。撮影情報を見ると、6mm F2.8でISO130 SS 1/8000です。広角端では両サイドにわずかに樽型歪曲が出ているかな。

レンズ性能は良好で、NV016で見られたような周辺部の目立った画質低下はありません。

なお、フィルターアダプターを後付けしているため広角端では四隅がわずかにケラレていますが、外した状態ではケラレは出ません。フィルターアダプター取り付けについては次回詳しく紹介します。

望遠端です。天守閣までの距離は380m。最新のデジカメやスマホカメラと比べると画質は落ちますが、周辺部もしっかり解像しており、他のナイトビジョンスコープと比べて画質は良いかなという印象です。

別日に撮影したものですが、NV016だとこんな画角に。公称値で35mm換算250mmです。NV400の望遠端と比べるとかなりワイドです。(※NV400は8m前方からの撮影)

NVS-40はNV016とNV400の中間くらいの画角です。

デジタルズーム

デジタルズームは8倍まで変更できます。NV016では表示と実際の倍率が異なりましたが、NV400は数値どおりの倍率で表示されます。デジタル2倍までは常用できるかなという印象。

4倍になると粗さが目立ってきます。

8倍ではかなり粗い画像です。

動画撮影

動画撮影は4Kまで対応しますがフレームレートは10fpsに落ちます。MJPGでAVI形式のファイルが生成されます。ファイルサイズは4K 10fpsで340MB/分です。MP4形式のNV016は4K 30fpsで160MB/分程度なので、倍近く容量を消費する計算です。

4K MJPGとしてはかなり大きなデータ量を使っており、画質面で有利です。左がNV016、右がNV400です。切り抜いた画像を比べると、NV400のほうがきれいかなという印象です。

広角寄りのNV016を同じサイズに拡大するとこのようになります。NV400は圧縮によるディテールの損失が少なく見えます。

フレームレートの低さは、風景撮影ならそれほど気になりませんが、動きのある被写体ではカクツキが目立ちます。動体を撮影するなら1080Pがよさそうです。

MJPGとH.265の違い

MJPGとH.265との違いを解説しておきます。簡単に言えば、MJPG(AVI)が1枚1枚のJPEG写真を並べた動画であるのに対して、H.265(MP4)は前後のフレームの差分を利用して圧縮した動画です。同程度のビットレートで比較するのであれば、MJPGは各フレームを個別にJPEG圧縮するため、フレーム単位の画質を維持しやすいという特徴があります。一方で、H.265は4Kなど高解像度の動画を低容量で記録できるメリットがあります。各方式の特徴をまとめるとこのような感じに。

比較項目 MJPG(AVI) H.265(MP4)
圧縮方式 フレーム単位でJPEG圧縮 フレーム間の差分も利用して圧縮
各フレーム それぞれが独立したJPEG画像 前後のフレームを参照して復元
ファイル容量 大きい 小さい
画質 高画質にしやすい 高圧縮でも高画質を維持しやすい
動画編集 扱いやすい 処理負荷が高くなりやすい
コマ送り・フレーム抽出 得意 MJPGより不利
エンコード負荷 比較的軽い 重い(HWによる)
デコード負荷 比較的軽い 重い(HWによる)
長時間録画 容量を大量に消費する 容量を大幅に節約できる
圧縮ノイズ JPEG特有のブロックノイズなど ブロックノイズやモスキートノイズなど
向いている用途 編集・フレーム抽出・高画質素材 長時間録画・保存・配信

MJPGは古めの圧縮方式で、ハードウェアエンコードの整う現代の編集環境ではデータ量を節約できるH.265のほうが有利です。

ただし、暗所映像はノイズが多いためH.265の圧縮によって細部が失われることがあります。したがって、NV400のMJPG AVIが「古い方式だから無価値」ということではなく、大量のデータを使って各フレームを比較的そのまま残す方式として意味があります。

テスト撮影(夜間)

夜間撮影です。川の対岸にあるボートハウスを撮影してみました。直線距離で80mです。

スマホカメラ(Xiaomi POCO F3)で撮影(デジタル2倍)するとこのような感じです。1/10秒のスローシャッターで明るく映っていますが、肉眼ではほぼ見えません。

肉眼に近い明るさに調整するとこのような感じになります。この日は曇り空で月も隠れていたのでかなり暗い環境です。なんとかボートの形が見えるかなくらいの明るさです。

カラー暗視


19時過ぎに静止画を撮影。ほぼ日が落ちた状態です。撮影情報を見ると、ISO 3103で、シャッタースピードは1/10秒です。

こちらはNV400のカラーモードで動画撮影したものから切り抜いた画像です。シャッタースピードに制限のある動画でもそれほど暗くない印象。時刻は19時30分で完全に日が落ちた状態です。

望遠端です。橋の街灯とボートハウスの看板の灯りしかない、かなり暗い場所ですが、カラーでもザラツキが少なく、きれいに撮影できます。カラーナイトビジョンの性能としては過去一かも。

ナイトビジョンモード

赤外線ナイトビジョンモードです。内蔵IRライトから赤外線が照射されて明るく写ります。NV400のIRライトは照射範囲を調整できるのが特徴です。ワイドにすれば広角端でも全体を明るく写せます。

中間でこれくらいの範囲を照らせます。

絞り込むと中央に赤外線光を集中できます。80m先で8m四方くらいの範囲でしょうか。評価測光のため明るい箇所は白飛びしています。

スマホのナイトビジョンカメラで撮影すると中央に赤外線が照射されているのがわかります。

LED輝度変更

内蔵IR LEDは7段階で輝度変更できます。明るさの違いは動画のような感じです。LEDはオフにすることもできます。

望遠端で撮影するとこのように。内蔵ライトの輝度も十分で、80m先でもかなり明るく照らせます。

少しワイドにすると光量は落ちますが全体に赤外線を当てることもできます。

街灯の当たらない暗い場所だとカラーモードではほとんど写りませんが。

ナイトビジョンモードに切り替えて赤外線を照射すれば明るく撮影することができます。

夕涼みしている人にカメラを向けてみました。距離は20m程度です。

街灯程度の明るさがあれば、カラーで撮影できます。

以前、NV016で撮影した画像です。NV400と比べると暗いうえにノイズも目立ちます。

NVS-40はさらに暗いです。比べてみるとNV400のセンサー性能の高さがわかります。

250m離れた場所でも明るく撮影できます。他機種やミラーレスカメラと比較しても暗所性能は高いかなという印象です。

テスト撮影(暗闇の公園)

場所を変えて、公園で撮影してみました。道路から離れている上、街灯も少なく暗闇に近い状態で撮影できるので、赤外線暗視テストに最適の場所です。スマホカメラで撮るとこのような感じに。時刻は18時30分でわずかに夕日の明るさが残るかなくらい。1/10秒の低速シャッターのため、肉眼で見るよりは明るく写ります。


スコープを覗くと、スマホカメラの写真より明るく見えます。

19時を過ぎると、肉眼ではほぼ見えない真っ暗な環境です。

広角端から見ていきましょう。照明のない場所で、カラーナイトビジョンではかなり暗い環境です。

望遠端の画像です。中央の看板までの距離は100m程度。なんとか看板の形は見えます。

ナイトビジョンモードに切り替えました。IR0で赤外線ライトはオフの状態です。

赤外線ライトをオンにすると明るくなりました。レベル1でも十分な輝度です。IRライトを絞り込むと、LED周辺の配線による影が画面に目立つようになります。

レベル7まで上げるとここまで明るくなります。搭載されているのはLEDライトなので、内蔵ライトが明るいというよりは、カメラの感度が高いため明るく映っているという印象です。

マクロ撮影もテストしてみました。近距離にも強く、500円玉を撮影するとここまで寄れます。

光学系のスペックは?

NV400の光学系(レンズ&センサー)については詳しい仕様が公表されていないため推測になりますが、Exif情報を見るとレンズが6mm F2.8となっていることから、光学10倍ズームレンズで、CSマウント用の6-60mmが候補になりそうです。

スマホカメラと比較してみると、NV400の広角端は、POCO F3メインカメラ(35mm換算26mm相当)の1.5倍程度(39mm相当)の拡大率ですが、アスペクト比率が16:9で横長なため、35mm換算で32mm相当くらいになる計算です。

​撮影画像をもとにセンサーサイズを推定してみます。Exif情報によると、搭載されているレンズは広角端が6mmということで、クロップファクター(切り抜き効果)5.33倍の1/2インチセンサーなら32mm相当になるので辻褄が合います。もう一段小さい1/2.7センサーだと38mm相当になる計算で、これだと実際の画像より望遠寄りになります。

搭載しているセンサーのメーカーについては、NV400の実売価格が約2.2万円ということを考えると原価の面でSONY製センサーは難しそう。NV016に使われているSmartSenseやGalaxyCoreのような中国メーカー製センサーの可能性が高いでしょうか。

Exif情報では広角端が6mm F2.8と表示されていましたが、メーカーに問い合わせたところ、1/2.7インチセンサーと5-50mmのバヨネットレンズを搭載しているとの回答でした。Exifに表示される焦点距離とメーカー公称値に差がありますが、ここではメーカー公称値を基準に考えて話を進めます。1/2.7インチセンサーのクロップ係数を約6.44倍とすると、5-50mmは35mm換算で約32-320mm相当になります。

実際の画像も見てみましょう。望遠端の画像です。

広角端と望遠端の画角を比較してみるとこのようになりました。10倍だけあってかなり拡大できます。

別日に撮影したものですが、NV016で撮影したものです。NV016のレンズは単焦点25mmですが、NV400より小さい1/4インチセンサーが使われているため、ややワイド寄りの250mm相当の画角になります。

NV400の望遠端はNV016より大きく撮影できています。望遠端50mmは35mm換算で320mm相当になるので、NV016の1.28倍に。数値的には合致しています(※NV016は8m後方からの撮影です)。

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NV016と比較

NV016とスペックを比較してみましょう。サイズはほぼ同じ。NV016のほうが全長が2cmほど大きいです(※NV016は改造のためレンズ筒を外しています)。

NV400のマイナスポイント

NV016と比較したときのNV400のマイナス面は、LCDサイズが小さい点です。4インチのNV016と比べるとひと回りぐらい小さくなります。

加えて、正面からファインダーを覗き込まないと画面が見えないのも撮影用途によっては使いづらいかも。

NV016との比較で劣る点としては、4Kムービーのフレームレートです。NV016では4K30fpsで撮影できますが、NV400は10fpsに制限されます。動きのある被写体ではカクつきが気になります。また、明暗差があると露出がうまく合わない場面がある点も含めて、ISP(Image Signal Processor)など画像処理系の性能がやや弱いかなという印象です。

そのほか、NV016のようにスマホアプリとの連携機能がないため、リモートで映像を確認できないのもやや不便でしょうか。

NV400の高評価ポイント

NV016と比較して良い点は、光学ズームレンズです。画質劣化の少ない光学ズームで広角32mmから望遠320mm相当までの広い範囲をカバーし、さらにNV016より1.28倍望遠寄りな点は評価できます。NV016では別途小型のナイトビジョンスコープを用意して併用していましたが、NV400なら広角で撮影対象を探して、見つけたらズーミングという撮影が可能です。

また、赤外線ライトもズーム対応しているため、NV016と比べると遠い場所まで明るく照らせる上、広角に赤外線を照射することも可能で、光学ズームに合わせて照射範囲を調整できます。

バッテリーはNV016の3000mAhに対して、5000mAhと1.6倍容量があるのもうれしいところ。加えてNV400ではIR LEDをオフにして赤外線撮影できるので、外部IRライトを使えばカメラ本体のバッテリー消費を節約できるのはうれしいです。

筐体の質感も良く、NV016のような保護レンズの品質の悪さから生じる夜景撮影時のゴーストの発生もありません。この手の中華カメラはスペック詐称が多いですが、NV400はメーカー公表スペックが実際の撮影情報と一致しており、製品の信頼性が高い点も個人的には気に入っています。製品としての作りやデザイン、操作性の良さはNV400が他の製品を上回ります。ファームウェアのアップデートに対応するなどサポート面での安心感もあります。

撮影画像を比較

夜間撮影の画質を比較してみました。スマホカメラで動画撮影するとこんな感じです。

カラー暗視性能からチェックです。かなり暗い環境ですが、NV400のカラーナイトビジョン性能は想像以上にきれいです。

NV016です。こちらも明るく写っていますが、露出を無理やり上げて明るく見せているような印象で、コントラストが低く、NV400と比べるとノイズも目立ちます。

NVS-40はセンサー性能が低いようで、他機種と比べるとかなり暗いです。暗所カラー撮影は、NV400>NV016>>NVS-40という結果に。

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続いて、赤外線ナイトビジョンです。NVS-40から。センサー感度が低いため他機種と比べると暗いかなという印象です。

NV016です。センサー感度が高いことに加えて、IR LEDの輝度も高いので、NVS-40よりは明るく高画質です。

NV400はズーム倍率が大きい上、センサー感度が高く、さらにIRライトの照射範囲が狭いため他の2機種よりも明るく写っています。

IRライトの照射範囲を広げると全体を明るく写すことができます。中華製品ということで、画質は似たようなものかなと思っていましたが、こうして比較してみるとNV400は光学倍率が大きい上に、カメラセンサーの感度が高くきれいに撮影できるのがわかります。

まとめ

ということで、まとめです。ざっくり使ってみての感想としては、やはり光学ズームに対応しているのは大きなメリットです。カメラレンズは35mm換算で32-320mm相当で、広角側で全体を見渡しながら、ターゲットを見つけたらズームで寄れるので便利です。望遠端は320mm相当と他機種より大きく撮影できるのはうれしい。

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カメラセンサーの性能は想像していたよりも高く、特に暗所でのカラー撮影で他機種をリードします。1/2.7インチという比較的大きなセンサーを搭載していることもあり、暗所での感度が高く、1/4インチセンサーを搭載するNV016などと比べて、センサーサイズの大きさによる暗所性能の余裕が感じられます。

画質については、4Kで細かく描写されますが、フレームレートが10fpsと低いのが残念。NV400に採用されているMJPGは容量が大きいのが難点ですが、H.265と比べると編集耐性が高く、処理負荷が低いのがメリットです。デジタルズームについては2倍あたりまでは許容範囲ですが4倍を超えると画質が悪くなります。

内蔵赤外線ライトは100m程度の距離でも撮影に十分な光量があり、高感度なセンサーとの組み合わせによって遠距離でも明るく撮影できます。外部IRライトを使う際は、本体のIRライトをオフにできるのも地味にうれしい。

気になるのは、明暗差の激しい場面でうまく露出が合わない点です。デジタルズーム時にズーム画面に露出が反映されないなど、露出がうまく合わない場面がありました。中央重点測光が理想的で、±3段の露出補正機能は欲しかったかな。加えて、NV016と比べると、ISPやエンコードなどの画像処理関係やWiFi連携などの機能が弱いかなという印象です。

2万円台前半と、他機種と比べるとお値段高めで、実際に商品を触るまでは

「ナイトビジョンスコープで2万円台はかなり攻めた価格だな」

と思っていましたが、他機種と比較して

  • 光学ズームレンズ
  • テレ端320mm相当
  • レンズ性能
  • 1/2.7インチセンサー
  • ズームIRライト
  • 大容量バッテリー
  • 64GBマイクロSD同梱

といった優位性を考えると、かなりお値打ちな商品じゃないかなというのが正直な感想です。野生動物の観察はもちろん、広角でも撮影できるので監視用途など幅広い場面で使えそうです。

次回はNV400にフィルターアダプターを装着し、フィルターやテレコンを取り付けます。2.6倍テレコンを使えば35mm換算で832mm相当の画角で超望遠撮影できますが画質はどうでしょうか。合わせて、IRフィルターを使っての赤外線透過撮影や外部赤外線ライトを使った暗視撮影にもチャレンジです。

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