Aliexpressで購入した中国BDF社の格安タブレット「BDF 819」。
パート①での外観評価に続き、ここからは電源オンしてからのハードウェア、アプリなど使い勝手を見ていきます。BDF 819の詳細については
パート①を参照ください。
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起動してみた】
ということで、電源オン。中華タブですが、PLAYストアがあるのでひと安心。余計なアプリはほとんど入ってないですね。言語も英語になっています。ということで、設定で日本語に切り替えて、Playストアから日本語入力をインストール。これでとりあえず使えるようになりました。
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antutuベンチマーク】
ハードのスペック等不明なのでまずはantutuベンチマークをインストール…と思ったらPlayストアに見当たらない。どうやらAndroidのバージョンが古いため表示されない模様。なので、Chromeブラウザ入れて、
APKPureのサイトからantutuのAPKをダウンロードしてインストール。
結果はこちら。38,254点。お世辞にもスゴイとは言えませんね。SoCは4コア1.3GhzのメディアテックMT6580です。おや?販売サイトのスペックはオクタコアの1.5Ghzだったのに。まあこの程度は想定の範囲内。3Dゲームは無理ですが。ブラウザや動画見る程度の使い方ならまあ問題ないレベルです。
antutuではハードのスペックも確認できます。ざっと見た感じでは、メモリ4GB、ストレージ64GB、画面解像度1900 * 1200、アウトカメラ1200万画素、インカメラ500万画素、バッテリー容量5,000mAhなど。価格を考えると十分すぎる仕様です(
詳細スペックはこちらを確認くだささい)。ネットでBDF-819を検索するとメモリ1GBや2GB、ストレージ8GBや16GBなどいろんなモデルが流通しているようで、値段的にホントに4GB&64GBかと疑心暗鬼になってましたが、ひと安心。
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ざっと触ってみた】
ざっと触ってみて気づいたことから。右サイドに電源ボタンと音量ボタンが配置されていますが、音量ボタンの上を押すとボリュームが下がるナゾ仕様。
充電については付属の2.5ミリコネクター経由しか無理なのかと思ったら、USB TYPE-C経由でも充電できました。2.5ミリコネクタのメリットとしては、充電しながらUSB機器が使えるとこ。ナイスですね。
ただ、電池残量ゼロになるとUSBからの充電はできないようで、2.5ミリコネクターを使う必要ありのようなので要注意(→USB経由でもゼロから充電できました。ただし、充電がはじまるまで数分要します)。充電時間は、残量ゼロから1時間で60%、1.5時間で80%まで充電できます。満充電は約2時間で完了しました(2.5ミリコネクターで充電の場合)。
電池の持ちはSoCが低スペックなためか、かなり良いです。1日程度なら余裕。Amazonプライムで動画再生(WIFI経由でストリーミング)してみましたが、フル充電の状態からLCDの輝度最大にして「賭ケグルイ」(119分)再生で残量55%でした。映画2本ぐらいなら充電なしでも余裕で再生できます。
ネットワークについては、WI-FIが2.4Ghzしか掴んでいないので、5Ghzには対応していない模様。後ほど触れるLTEバンドの件もそうですが、SoCが古いため通信関係のスペックは全体的に弱めみたいです。このあたりがボトルネックになるかもしれませんね。
液晶は、1920*1200のIPSパネルが採用されています。海外レビューに液晶が暗いという評価がありましたが、そんなに気にはなりません。日中使うと、確かにもう少し明るくてもいいのかなぐらい。HuaweiのMediaPad M3と比べると、BDF 819の最大輝度がM3の75-80%ぐらい。
あと、今どきのスマホと比べると精細感には欠けますね。Kindleで東洋経済などA4サイズの雑誌の細かい文字を見ると滲んで見えます。週刊文春などB5サイズだとそんなに気にならない。小さい文字を長時間読むのは辛いかな程度。タッチパネルは概ね良好ですが、画像のトリミングなど細かな操作で反応しなかったり、ややひっかかることが。パネルの反応が悪いのかなという印象ですが、普通に使うぶんには特に困ることないです。
ということで、液晶パネルは、値段を考えれば及第点ですが、コストカットで性能面に1番影響を受けてる部分ではあるかなというイメージです。Huaweiなど大手メーカー製品と比べると粗が目立つ部分ですね。
カメラについては、タブレットということもあり、あまり期待していませんでしたが、1200万画素のアウトカメラは意外と良好です。夜の室内、蛍光灯下で撮影してみましたが、ノイズも少なく普通に使えるレベル。ただ、インカメラはノイズ多めでイマイチ感はあります。
そのほか、スピーカーについては本体下部にステレオスピーカーが組み込まれており、音量もそこそこ出てます。ハーマンカードンスピーカー積んだメディアパッドあたりには太刀打ちできませんが、音質にこだわりのない人間にとっては、まあ特に問題のないレベルです。以上がざっくり触ってみての印象です。
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SIMカード挿入】
せっかく4G LTE対応を謳っているのでSIMカードも挿入してみましょう。IIJ Mioのデータ通信用カード(docomo)を入れてみました。
本体裏面上部のカバーを外すとSIMカードのスロットがあります。爪を隙間に差し込んでプラスチック製のカバーをベリっと剥がします。
SIMスロットはnano SIMよりワンサイズ大きいMicro SIMです。IIJのシムをイン。
SIMカードが認識されたので、あとはアクセスポイント(APN)の設定をするだけ。プリセットではIIJは入っていないので、APNを作成します。設定方法はIIJのHPに載ってます。
IIJの場合、設定する項目は4箇所。①APN②ユーザー名③パスワード④認証タイプーです。
設定が完了したらIIJmioを選択して終了。無事、4Gが表示されネットワークが使えるようになりました。
ただ、なんだかWEBサイトの読み込みが遅い。調べてみたところ、4G LTEではなくHSDPAという3G回線に接続されている模様。岡山市中心部なので電波が悪い訳ではないと思います。
てことで、MTK Engeneering Mode Startというアプリで詳細を確認してみると、GSMとUMTSしか表示されないので、どうやら4G LTEには対応していない模様。4GのSIMカードは使えるけど、接続は3G的な。このあたりの技術的なことはよくわからないので、とりあえずMediatek MT6580が4G LTEに対応してないっつーことにしときます。
回線速度調べたらこんな感じ。下り2Mbps程度は出ています。WEBサイト見る程度なら問題のないレベルです。Kindleの雑誌ダウンロードとかは難しいし、YouTubeの動画視聴も厳しそうですね。
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総合評価☆☆☆☆★】
てことで総合評価を。アンダー1万円ということで、価格的に地雷必至なオンボロタブレットを想像していましたが、いい意味で期待を裏切り、想像を超えてきました。これなら十分使えます。この価格でこのクオリティなら星4つつけて良いでしょう。使用開始から1週間時点での評価は4.5点ぐらい。
良い点としては、価格の割に質感が高いです。想像していたより良好でした。手にした感じはHuaweiのMediaPad M3あたりと比べても遜色なし。ベゼルも狭いし、デザイン的には85点ぐらい。これならスタバあたりで使っても変な目で見られることはない。
フルHD液晶やUSB3.0などスペック的に最低限必要な点を抑えつつ、ブラウジングや読書、動画視聴も特に困ることないです。SoC(CPU & GPU)のスペックは低いですが、メモリは4GBあるので、Kindleのようなメモリ食いアプリを複数立ち上げても固まったりすることは無いです。
悪い点は、①SoC②液晶パネルーの2点。やはりSoCが古いため全体的にもっさり感はあります。通信環境もWIFIが5Ghzに対応してなかったり、モデム通信が3Gオンリーなど。私の場合は自宅使用がメインで、外に待ちだすときもテザリング使ってるのでさほど困ることはないですが、WIFIの使えない環境では下り2Mbps程度なのでメイン機として使うなら4Gがダメなのは致命的かもしれません。
液晶パネルもクッキリって感じではなく若干物足りない。もう少し値段高くていいので、SoCと液晶パネルをグレードアップしてくれれば文句なし。あとは、BDFという未知なメーカーゆえ、長期間使い込んだときにバッテリーその他のクオリティがどうなるかという不安はありますね。
ただ、このあたりはHuaweiなど大手メーカー製のタブレットやスマホと比較しての不満なので、値段を考えるとぜんぜん許容範囲です。ガッツリ使い込むなら2.5万円出して、液晶のクオリティや処理能力の高いHuaweiやXiaomiあたりのタブレットを選んでおいたほうが正解かと思いますが、スマホなどのサブ機や、子ども用のタブレットとして使う程度ならBDFを選択するのもありかと。なにせ価格が3分の1ですからね。個人的には結構気に入ってます。