【レビュー】うずらの卵用に自動孵化器を買ってみた(1年経過編 その2)

今日は、検卵の話を少ししてみたいと思います。検卵とはその名のとおり、卵を検査することです。ウズラの卵をLEDライトやエッグキャンドラーという専用の器具に載せて光を当て、卵の中の状態を確認する作業です。この検卵作業ですが、個人でウズラを孵化させるのであれば基本必要ありません。検卵作業にはメリットとデメリットがあり、そのあたりを詳しく解説していきたいと思います。

正しい検卵のやり方
まずは、正しい検卵のやり方から。できるだけ光量が大きいペンライト(スマホのライトでもオッケー)を暗室で卵に当てます。すると下の写真のように卵の中身が透けて見え、ウズラの生育状況が確認できます。作業は卵を冷やさないよう、温かい部屋で短時間に済ませましょう。


初期から中期にかけては、卵の中の透けた血管を確認することで、問題なく孵化が進んでいるかを確認できます。後期になると孵化している卵はヒナの影で光を当てても卵内が真っ黒になります。孵化が進んでいないと透けて見えて中止卵と判断できます。 
アヒルの検卵状況

ウズラの検卵は通常、孵化から7日目辺りでおこないます。孵化が進んでいる卵は上のイラストのDay7〜8のような様子がうかがえます。血管が見えない卵は孵化が進んでいない無精卵もしくは初期中止卵なので、孵化器から外します。

検卵のデメリット
個人でウズラを孵化させるなら、基本的に検卵は必要ありません。というのも、検卵作業にはそれなりにデメリットがあるからです。一番注意すべきは、卵を動かすことで卵の中のヒナの体勢が変わり、死籠もりする危険性が高い点です。

通常、卵の中のヒナは孵化2〜3日前に肺呼吸に切り替わり、頭部を卵の鋭端(尖った側)から気室がある鈍端に動かします。その後、気室のなかの空気で肺呼吸しながら、クチバシで卵の殻を内側から割って外の空気を吸うようになります。このような時期に卵を動かすとヒナの体勢が入れ替わったり、動かしたショックで呼吸ができなくなり、死ごもりする可能性が高くなります。

ニワトリの卵の中

スーパーで売っている20個に1個有精卵があるかどうかといった孵化実験では、7日目あたりで検卵して無精卵を外すことはありかもしれませんが、一般的なウズラの孵化に検卵は基本的に必要ありません。どうしても検卵で中身を確認したいときは、中止卵になること前提で卵を多めに孵化したほうがよいですね。無精卵を温め続けると卵が爆発するという説もありますが、22日ほど孵化器に入れても爆発したことはないので大丈夫だと思います。

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