【レビュー】Raptorで水中赤外線撮影にチャレンジしてみた


赤外線カメラ搭載の中華製タフネススマホIIIF150 Raptorのカメラ検証動画です。最大水深6メートルの耐水性能を使って、水中撮影にチャレンジしてみました。スマホ本体を水の中に浸けて、動画や静止画を撮影してみます。合わせて、ナイトビジョンカメラを使っての赤外線透過撮影も試してみました。水中での透け透け撮影にチャレンジです。それでは早速、検証スタートです。

IIIF150 Raptor

はじめに、今回の検証で使用するRaptorについて簡単に紹介しておきましょう。Raptorは、中国のスマホメーカーOUKITELのサブブランドIIIF150より発売されている防水対応タフネススマホです。IP68IP69Kなど各種防塵防滴規格をクリアし、最深6mの水中でも、最大24時間の使用に耐えます。赤外線サーマルカメラ6400万画素ナイトショットカメラ赤外線カメラ)をダブルで搭載しているのが最大の特徴です。

今回は、Raptorの防水機能を使った水中撮影に挑戦してみました。各社から発売されているナイトビジョンカメラ搭載タフネススマホでも同様の撮影が可能です。水中撮影に対応した中華スマホの一覧は概要欄のリンクを確認ください。

検証①

まずは屋外でテストです。近所の小川で水中撮影してみました。

防水対応とはいえ、一発目は度胸がいりますね。少しだけ浸けてみました。

水滴が画面のタッチ操作に影響するため、出し入れの際にモードが入れ替わって撮影が止まることがあります。水中に入れてから、ハードキーを使って撮影スタートすれば問題なく撮影できます。

ナイトビジョンカメラでも撮影してみました。どちらも解像度はフルHDですが、ナイトビジョンカメラはモノクロセンサーのため、解像感が高いですね。

なお、水につけると水滴がスピーカーに付くため、乾燥するまではしばらくスピーカー音が聞きづらくなります。乾燥すれば元通りに戻ります。

検証②

続いての検証は、自宅浴室にお湯を張って行います。なお、本来は水の中で使うことを前提に設計されている製品なので、お湯の中での使用は非推奨です。

まずは、お湯の外にて、ノーマルカメラで撮影テストです。被写体は白いバインダーに挟んだクレヨンしんちゃんです。

これをRaptorのナイトビジョンカメラ(赤外線カメラ)で撮影します。モノクロセンサーのため、写真のように白黒で写ります。

さらに、フジフイルムのIR82フィルターを装着した状態で撮影です。こちらは、フィルターの効果で赤外線域のみを取り込むため、赤いシャツの部分が白くなっています。

ついでに、サーマルカメラでも撮影してみました。ナイトビジョンカメラが、780から900ナノメートルの近赤外線域を撮るのに対して、サーマルカメラでは、3000から12000ナノメートルの中〜長波赤外線域を撮影し、物体の温度分布を捉えます。お湯を張ってあるので、温度の高い湯船のフタが赤く写っています。また、撮影者の体から出る赤外線がバインダーに反射して、ほんのり赤く写っています。

サーマルカメラの性能を紹介するには、水栓を撮影したほうがわかりやすいですね。冷水の出る右側は温度が低いので青いですが、熱湯の出る左側は赤くなっています。Raptorのサーマルカメラは解像度256×192(約5万画素)で、ナイトビジョンカメラの画像と合成され、フルHDの画像を生成します。

水中撮影

それでは水中撮影です。先ほどのバインダーを水中に沈めて撮影してみましょう。まずは、ノーマルカメラで動画撮影してみます。水中では画面操作ができないので、投入する前に録画ボタンをタップしてお湯につけます。画質はフルHDです。

ナイトビジョンカメラに切り替えて撮影です。赤外線LEDはオンにしています。こちらも問題なく撮影できますね。

赤外線透過撮影

続いては、赤外線透過撮影に挑戦です。先ほどのバインダーに黒い水着を被せて水中に沈めます。水着の下にあるクレヨンしんちゃんのイラストが透けるのかを検証です。Raptorのナイトビジョンカメラで撮影します。水中のため、IRフィルターは取り付けていません。

水着の生地が透けて、しんちゃんの顔がはっきりわかるぐらい透けていますね。なお、水中では画面操作ができないため、露出補正やフォーカスポイントの選択はできません。ハードキーを割り当てることで、水中でのカメラアプリ起動(ダブルクリック)と撮影(音量上げるボタンシングルクリック)はできます。

浴室内の照明を消してみました。脱衣所の照明が僅かに入り込みます。ノーマルカメラだとかなり暗いですね。

ナイトビジョンカメラで撮影すると、赤外線LEDの効果で明るく写ります。肉眼では光は見えません。なお、赤外線LEDライトは、設定からオン・オフできます。

まとめ

ということで、まとめです。水中での撮影は、画面での操作ができないため、露出補正やフォーカスポイントの選択ができないなど、若干不便な点もありますが、フルオートであれば概ね問題なく撮影できます。画質も想像していたよりきれいに撮れます。スマホ本体にLEDライトを内蔵しているので、暗い場所でもLED光をあてて撮影できるのは利点ですね。

OLYMPUS Tough TG-6のような防水コンデジと比べると、タッチ画面が水滴の影響を受けやすく、操作性にやや難ありかなといった印象です。Touch Lockのような誤タッチ防止アプリを入れることで、ある程度誤操作を軽減できます。バッテリーの持ちなど、Raptorのほうが優れた面もあります。

赤外線透過撮影については、検証のとおり、水中でも問題なくできました。素材や色にも影響されますが、一般的なポリエステルの素材で、生地が密着していれば、水中では、かなり透けやすくなります。このようなナイトビジョンカメラを搭載した防水スマホを悪用すれば、水着を透過して局部を撮影する赤外線盗撮が簡単にできます。赤外線盗撮を防止するためには、赤外線ブロック機能を備えたショーツなどの対策が必要ですね。



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