HDMI分配器(スプリッター)でHDCPは解除できるのか? 本記事ではHDCP1.4対応スプリッターを使い、テレビ番組・Amazonプライムビデオ・4K(HDCP2.2)ソースで実際に検証しました。 HDCP1.4とHDCP2.2の違い、2026年現在の規制状況や法的注意点もあわせて解説します。 ※2026年最新環境で再検証済み
はじめに
本記事ではHDMI分配器やキャプチャ機器の動作検証を紹介します。なお、著作物の複製や利用については著作権法により制限されています。利用の際は必ず法令の範囲内で行ってください。HDCP解除用にHDMI分配器(スプリッター)を購入
ネットで調べてみたところKanaaNのスプリッターを使っている人が多かったのですが、Amazon Fire TVから取り込むとき音声にノイズがのるというレビューがあったのと、どうも製造ロットによって、HDCP1.3にしか対応していなかったり、HDCP解除できるものとできないものとが混在しているということで回避することに。海外サイトで4KでもHDCP解除できると評価の高かったこちらの商品を選んだ次第です。
ちなみに同じ外観で値段の安かった、ハル電子のものはHDCP1.4には対応しておらず、キャプチャもきませんでした。同一商品に見えますが、中身が微妙に違うようです。
Kanaanのスプリッターについても、同じ見た目でもHDCP解除できるものとできないものが混在して販売されているようです。解除できるものはデコードチップみたいなものが載せてあるのかな?いずれにせよ、見た目だけでは判断できないのでご注意ください。
STOKの1x2 HDMIスプリッターを購入
箱の中には、スプリッター本体とACアダプター(US Plug)、英文説明書が付属します。金属製のボックスで値段の割にしっかりしたつくりです。理屈はよくわかりませんが、この機械を通せばHDCPのコピーガードが解除できるとか。
HDCPとは?簡単に解説
まずはHDCPについて簡単に解説しておきます。ざっくり言えばコピーガードの1つです。一昔前は、ビデオとテレビを繋ぐケーブルといえば赤白黄色のアナログケーブルが主流でしたが、最近はほとんどの機種でHDMIケーブルが使われています。このケーブルを伝わってデジタルデータが送られるわけですが、生データを送ると簡単にデータがコピーされてしまうということで、データのやりとりを暗号化したのがHDCPです。High-bandwidth Digital Content Protectionの略で、日本語にすると高帯域デジタルコンテンツ保護みたいな感じですかね。策定したのはintelさん。
仕組みとしては、例えば、HDDレコーダーからテレビにデータを送る際に、送信側(レコーダー)と受信側(テレビ)との間で暗号鍵のやり取りを行い、確認できたときだけデータが送信されるというもの。HDCP対応機器同士であればデータのやりとりができますが、非対応機器だと受け取ることができなくなります。
要するに、不正コピー禁止組合(DCP LLC)みたいなものがあって、組合に加盟したメーカーは不正コピーができない機器を販売することが義務付けられる代わりにHDCPの鍵を発行してもらえます。加盟していない野良メーカーの受信機は鍵がないので映像が受信できません(映らない)。
HDMI分配器でHDCP1.4は解除できるのか?
早速使ってみましょう。素材は中華製WEBカメラをAndroidアプリで撮影したムービーですが、ビデオコーデックの関係か再生しようとすると早送りなどのシークができない。ビデオ編集ソフトでも読み込めない。ということで、Mi BoxのKODIで動画再生して、HDMI経由でキャプチャしてしまえということです。
取り込みに使ったのは、HauppaugeのHD PVR RocketというUSB接続タイプのHDMIキャプチャーユニットです。古い製品ですが、キャプチャボックス単体でも録画できるスグレモノ。今回は、Mi BoxのHDMI出力をスプリッター経由でビデオキャプチャーカードのPVR Rocketに接続して、Windows10 パソコンでキャプチャします。
試してみたところ、HDCPは問題なく解除できますね。スプリッターがない状態ではHDCPが検出されてキャプチャーできなかったものが、無事キャプチャーできるようになりました。120分程度の長時間動画でも発熱などによる画像の乱れやノイズ発生はなし。画質の劣化等も特に感じません。これは使えます。
ひと昔前は、TS抜きチューナーとかanyDVDというソフトを使ったリッピングなど試したことがありますが、それらと比べるとお手軽感はかなり高くなったと思います。
Amazonプライムビデオでは4K対応の動画がいくつかあります。HDCPが解除できるかを、4KキャプチャできるatmosのNINJA ASSASINで確認してみたところ、Amazonの4K動画については、HDCP2.2に対応していないので4K Ultra HDは再生できないと表示が出ました。スプリッター本体がHDCP1.4対応なので仕方ないですね。
取り込みに使ったのは、HauppaugeのHD PVR RocketというUSB接続タイプのHDMIキャプチャーユニットです。古い製品ですが、キャプチャボックス単体でも録画できるスグレモノ。今回は、Mi BoxのHDMI出力をスプリッター経由でビデオキャプチャーカードのPVR Rocketに接続して、Windows10 パソコンでキャプチャします。
試してみたところ、HDCPは問題なく解除できますね。スプリッターがない状態ではHDCPが検出されてキャプチャーできなかったものが、無事キャプチャーできるようになりました。120分程度の長時間動画でも発熱などによる画像の乱れやノイズ発生はなし。画質の劣化等も特に感じません。これは使えます。
テレビ番組のHDCP解除は可能?
他のソースでもHDCPの解除ができるか試してみましょう。まずはテレビ番組。HDDレコーダーのHDMI出力を繋げれば簡単に解除できます。ブルーレイディスクもレコーダー経由ならHDCPを簡単に解除できます。
レコーダーからのHDCP解除は問題なし
ひと昔前は、TS抜きチューナーとかanyDVDというソフトを使ったリッピングなど試したことがありますが、それらと比べるとお手軽感はかなり高くなったと思います。
Amazonプライムビデオは解除できる?
AmazonプライムビデオやHulu、NETFLIX、TVerようなネット配信動画もFire TVやMi Boxのような端末経由で問題なく解除できました。HDMIで出力するソースならどれでも問題なく解除できるみたいです(※2026年現在はDRM強化でAmazon Prime VideoやNetflixなど配信は基本的にはキャプチャーできません)。
Amazonプライムビデオも問題なし
なお、日本の著作権法では技術的保護手段(HDCPなど)の回避行為は規制対象となる場合があります。特に回避を前提とした複製・録画は私的利用であっても制限される可能性があります。本記事は機器の動作検証を目的とした情報提供であり、違法行為を推奨するものではありません。
4K(HDCP2.2)は対応している?
Amazonプライムビデオでは4K対応の動画がいくつかあります。HDCPが解除できるかを、4KキャプチャできるatmosのNINJA ASSASINで確認してみたところ、Amazonの4K動画については、HDCP2.2に対応していないので4K Ultra HDは再生できないと表示が出ました。スプリッター本体がHDCP1.4対応なので仕方ないですね。
なお、今回購入したスプリッターはHDCP1.4対応なので、4K 30fpsまでの動画は問題なくキャプチャできます。※追記、HDCP2.2もついにクラックされたようです。こちらのキャプチャカードはHDCP2.2ソースのキャプチャにも対応してました。詳しくはこちらにレビューしてます
検証したHDMIスプリッターの評価は?
ということで評価です。こんなに安価かつ簡単にHDCPが解除できるとは思いませんでした。文句無しで星5つ。おかげで編集不可なコーデックの動画も無事復活しました。
10年前ぐらいまではDVDのリッピングとかやってましたが、Amazonプライムのようなネット配信がはじまってから、この手の動画コピーからはとんと離れていました。久しぶりにやってみるとおもしろいですね。ブログ後半に2026年の最新情報も追加しているので、続けてみてください。
10年前ぐらいまではDVDのリッピングとかやってましたが、Amazonプライムのようなネット配信がはじまってから、この手の動画コピーからはとんと離れていました。久しぶりにやってみるとおもしろいですね。ブログ後半に2026年の最新情報も追加しているので、続けてみてください。
追記①(HDCP解除対応ビデオキャプチャーカード)
HDCP解除できるビデオキャプチャ機器を見つけました。こちらを使うとスプリッター無しでPCやAndroidスマホに繋げて直接キャプチャが可能です。
2020年6月時点の情報ですが、Amazon Fire TV Stick 4KやiPad(iPhone)など一部の機器でHDMIスプリッターによるHDCP解除対策が施されているようです。詳しい情報や対応策はこちらにまとめてます。
追記③HDCP1.4とHDCP2.2の違いについて(2026最新情報)
HDCP1.4とは
ここでHDCP1.4とHDCP2.2の違いについて簡単に説明しておきます。HDCP1.4は2009年ごろに登場したフルHD(1080p)向けのコピー防止技術です。最大1080pまでが前提でBlu-rayやPS3/PS4世代で主流の比較的古い方式ですが、今でも1080p環境では普通に使われています。
HDCP2.2とは
一方、HDCP2.2は2013年ごろに登場したもので、4Kコンテンツ保護を目的としています。4K(UHD)前提で暗号方式が完全に刷新されており、1.4とは互換性がありません。NetflixやAmazon Primeの4K配信で必須とされています。 HDCP2.2は1.4の“強化版”ではなく、ほぼ新規設計のため、HDCP1.4対応機器では 2.2コンテンツは映りません。4KテレビでもHDCP2.2非対応HDMI端子だと映らないという現象が起きます。
HDCP2.2は解除できるのか?
基本的には解除できない
基本的には“できない前提”で設計されています。そして少なくとも、市販の一般的な機器で安定して解除できるとは言えません。ただし、HDCP2.2入力から→ 出力側をHDCP1.4にダウングレードさせて4Kを1080pに変換する分配器やコンバーター経由で出力は可能です。
ただしこれは、機種依存、ロット依存、ファーム依存、 突然仕様変更で使えなくなるという非常に不安定な世界です。しかも近年は対策が進んでおり、安定動作する例はかなり減っています。
HDCP2.2は、①デバイスごとの認証鍵②双方向ハンドシェイク③定期的な再認証などが強化されています。つまり、「間に挟んで誤魔化す」という構造が成立しにくく、特に4K出力時はかなり厳格になっています。
DRMによるコピー防止対策
さらに、AmazonプライムビデオやNetflixではHDCP2.2に加えて独自のデジタル著作権管理(DRM:Digital Rights Management)技術を搭載しています。最近では、Kanaanのようなメジャーな回避機器は登録されて画像を出力できないようになっており、FireTVをキャプチャーカードに繋げても画面が真っ暗になります。
スプリッターを間に挟んで1080Pにダウングレードさせることでキャプチャーできたとしても、機器同士で定期的にネゴシエーションをしたり、通信速度の遅延を感知することで、再生が停止したり、音声や映像にノイズが乗ったりするような対策が施されているようです。
法的な注意点
なお、この検証記事は2018年に公開したものですが、2021年の著作権法改正に伴い不正コピーの規制が厳しくなっています。日本の著作権法では、技術的保護手段(HDCPなど)を回避して行う複製は、私的利用であっても制限される場合があります。また、違法アップロードされたコンテンツのダウンロードも規制対象です。本記事は機器の動作検証を目的とした情報提供であり、違法行為を推奨するものではありません。



















Amazonのリンクから商品ページに飛べなかったのですが、紹介されている機器はこちらの商品でしょうか?
返信削除https://www.amazon.co.jp/dp/B088MLK7FP/ref=cm_sw_r_cp_apa_i_c-vjFbSP0VG33
また、詳しいレビュー画像を拝見させていただいたのですが、この機器は回避不可として紹介されている機器と同一のものではないのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
今は分配器なしでHDMI入力のUSBキャプチャスティック(中華製)でそのままキャプチャできてしまいますね
返信削除今は分配器なしでHDMI入力のUSBキャプチャスティック(中華製)でそのままキャプチャできてしまいますね
返信削除>>詳細をお伺いできますか?
中華製分配器と同じで、アマゾンとかで売ってるHDMI-USBキャプチャというスティック型の中華製デバイス(1000円以下~2000ちょっとぐらいのもの)は何かを突破できるのです
返信削除まあ音声はモノラルになってしまうものが多いようですが