【レビュー】赤外線撮影対応スマホリスト

ナイトビジョン赤外線カメラを搭載したスマホ一覧です。写真があるものは、日本のAmazonで取り扱いがあり、画像タップで購入ページへリンクします。

購入のポイント

オートフォーカス:サブカメラ的な扱いのため、廉価モデルではオートフォーカスに対応していないものがあります。

画素数Raptorなど6400万画素センサーを搭載したモデルが登場しています。画素数が高いほうがデジタルズームでも画質が劣化しにくいメリットがありますが、暗所性能が劣ります。夜間の暗視撮影目的であれば、OUKITEL WP17などSONY製IMXセンサーを搭載した2000万画素のモデルがおすすめです。

露出補正:カメラアプリケーションについては、フルオート撮影しかできないものがあります。露出補正機能を搭載したものをおすすめします。OUKITELIIIF150のカメラアプリは露出補正に対応しています。

AGM

Glory Pro(20MP)

Glory (20MP)

BLACKVIEW

BV8800(20MP)

CUBOT

King Kong Star(24MP)

King Kong 9(24MP)

DOOGEE

DOOGEE V31 GT(20MP)

DOOGEE V30 PRO(24MP)


DOOGEE V30(20MP)

DOOGEE V MAX 5G(20MP)

DOOGEE S98 PRO(20MP)

DOOGEE S96 PRO(20MP)

FOSSiBOT

F102(20MP)

HOTWAV

Cyber 7(20MP)

IIIF150

Raptor→レビュー(64MP)

B1 PRO(20MP)

B2(20MP)

OUKITEL

WP30 PRO(20MP)

WP27(20MP)

WP26(20MP)

WP21 ULTRA(20MP)

WP21(20MP)

WP19 PRO(20MP)

WP19(20MP)

WP17→レビュー(20MP)

【Ulefone】

Armor 24(64MP)

Armor 21(24MP)

Unihertz / 8849

Tank 3(64MP)

Tank 2(64MP)

【レビュー】Cマウントレンズが装着できるWiFiカメラユニットSVBONY SC001を買ってみた(撮影編)

Cマウントレンズを装着して動画撮影ができるWiFiカメラユニットSVBONY SC001レビューの続きです。今回は、SC001シグマの望遠レンズAPO 50-500mmを装着して、センサーサイズの小さいSC001の利点を生かした超望遠撮影にチャレンジしてみました。2倍テレコンを付けて、約1キロ離れたホテルの超望遠撮影にもチャレンジです。果たしてどこまで撮れるでしょうか。それではさっそく検証スタートです。

超望遠撮影

撮影場所は、岡山県総合グラウンドです。スマホのメインレンズ(POCO F3 35mm換算26mm相当)で撮影すると、このような感じです。ここから、SC001を使って、池の向こうにある津島遺跡の看板にズームインします。

Googleマップで見るとこのような場所です。池手前の看板までが40メートル、池の向こうの遺跡前の看板までの距離が175メートルです。

シグマ APO 50-500mmに取り付けるとこのような感じになります。レンズ側に三脚取付用のレンズサポートが付いているので、取り回しも簡単です。

それでは撮影を始めます。広角端の50mmでもこんなに寄れます。45メートル離れた池の手前にある看板の文字がしっかり写っています(※写真をタップすると拡大されます)。1/2.7インチセンサーなので、50mmでも、かなりズームして撮れます。

500mmの望遠端まで上げると、175メートル離れた対岸の看板の文字もなんとか読めます。さすがにトラベル三脚では揺れまくって使いづらいです。がっしりした三脚が必要ですね。

次は、公園東側にあるホテルに照準を合わせてみましょう。

撮影地点からの距離は320メートルです。

35ミリ換算で52ミリとなるスマホの2倍ズームだと、これぐらいの画角になります。

50mmの画像です。50mmでも、センサーサイズの効果で45倍程度の倍率になります。

望遠端の500ミリだと部屋の中まで映りそうですね。なお、一般的な自由雲台では、望遠端でのレンズの角度調整がシビアなので、ビクセンの微動雲台の使用がおすすめです。


別日ですが、TAMRON 150-600mmを装着して、旭川の河原から岡山城を撮影です。

あいにくの曇り空です。スマホのメインカメラだとこのような感じです。岡山城天守閣までの距離は360メートルです。

600mmのレンズだと、ここまで寄れます。IRフィルターは外しています。岡山城天守閣の桐の紋瓦です。

続いては、シグマ50-500mm2倍テレコンを付けて撮影してみました。マンション屋上の階段から岡山駅方面へ直線で900m離れたホテルを撮影です。時間は夜8時ぐらいです。

2倍テレコンを付けた状態では、広角端(50mm)ではピントが合いませんでした。

1000mmの望遠端です。2倍テレコンを付けているので、絞りは開放側でもF13まで落ちます。さすがにピントがかなりシビアです。ホテル最上階のレストランの中が見えますね。中国国慶節に合わせて龍の飾りがしてあるようです。画質はかなり悪いですが、ここまで離れた距離で、中の様子がわかるほど写るとは想像もしていませんでした。

暗視機能

続いては、暗視機能を試してみましょう。夜の公園です。街灯のない、かなり暗めの場所を選んでみました。ここでは、感度を上げるためIRフィルターは外しています。

赤外線ライトを当てて、Raptorの赤外線カメラで撮影するとこんな感じです。中央の明るくなっている箇所は赤外線ライトの明かりです。

写真のような商品です。赤外線のみ照射するので、目視では明かりが見えません。発光部がほんのり赤くなるぐらいです。

SC001で撮影すると中央の看板がなんとなく見えます。距離は30メートルぐらいです。小型のLEDライトなので、光量が足りないようです。このあたりが限界ですかね。

15メートルぐらいの距離なら、暗闇でもこんなにはっきり映ります。夜間撮影目的ならカメラの性能的には十分です。遠くのものを撮影できるかは、赤外線ライトの光量次第です。大型の赤外線LEDライトが欲しくなりますね。

赤外線撮影

赤外線撮影も試してみました。今の季節は、紅葉を赤外線写真で撮るのもおもしろいです。

IRフィルターを挟むことで可視光を遮断し、800nm以上の近赤外線域の光のみを撮影できます。晴天下など赤外線量が多い環境での撮影に適しています。改造方法など詳しくは前回の記事を参照ください。

赤外線には、可視光と比べると物質を透過しやすい特性があります。生地など素材によっては、衣類を透過して肌の表面で反射するため、ひと昔前にSONYのナイトショットカメラで話題になった透け透け写真が撮影できます。

まとめ

ということで、まとめです。SC001のセンサーサイズは1/2.7インチと、一般的なデジカメと比べると小さいので、キヤノン EFマウント用のレンズを装着することで、かなりの倍率を稼げます。シグマ50-500mmでは、かなり遠くの被写体でもズームできるのが魅力的ですね。300mm程度の安価なレンズでもかなりの高倍率ズーム撮影が楽しめます。

マニュアルフォーカスのためピントの微調整は手こずりますし、最新のミラーレスカメラなどと比べると画質は劣りますが、デジカメでは不可能な超望遠撮影が、安価にできるのは大きな魅力です。

暗視機能については、センサーサイズが小さいので、 SONY α7Sのような超高感度センサーを搭載したカメラと比べると、暗所耐性は弱いかなという印象です。高画質で撮影するには、大型の赤外線ライトが必要になります。さらに高感度高画質の新モデル登場を期待したいですね。

【レビュー】赤外線撮影機能付きスマホでどれくらい透けるか検証してみた

アスリート盗撮という言葉で一部界隈では話題になっている、赤外線カメラを使った透け透け撮影についての検証です。前回は中華スマホIIIF150 Raptorを赤外線カメラ化する改造方法について紹介しましたが、今回は実際に、ナイトビジョンカメラを搭載したスマートフォン改造で、写真のような透け透け写真が撮影できるのかを調べてみました。

赤外線撮影

はじめに赤外線撮影によって、衣類などが透ける原理について簡単に解説しておきます。

赤外線は、可視光線(青〜緑〜赤)より波長が長いので、黒色や赤色などの素材を透過しやすい特性を持ちます。

このため、晴天下など赤外線照射量が多い環境では、条件によっては衣類が透けることがあるようです。ネットには、この赤外線撮影の仕組みを利用して撮影した盗撮画像が大量に出回っています。実際にどのような条件で透けるのかを調べてみましょう。

検証①

使用するカメラは前回紹介したIIIF150 Raptorのナイトビジョンカメラで、赤外線撮影用にIR 82フィルターを取り付けて改造したものです。通常の白色LED室内照明に加えて、補助光として内蔵の赤外線LEDを照射して撮影します。写真のマネキンを使って、何パターンか撮影してみましょう。

まずは、ユニクロ製ポリエステル生地のスポーツウェアです。少し濃いめの迷彩柄Tシャツです。

IRフィルターで可視光がカットされるため、生地の模様は消えますが、透けているという感じではないですね。マネキンのバスト部が出て、生地が体から浮いているのも影響しているようです。

背中側です。前後で異なる生地が使われており、背中側は前側より、やや薄めの生地です。

こちらは、はっきりとインナーが透けているのがわかりますね。生地が肌に密着すると透けやすいようです。

続いて、同じくポリエステル生地ですが、黄色いカラーのTシャツです。

こちらは、赤外線が生地の表面で反射するので、微妙に透けているかな程度ですね。白系の生地は透けにくいようです。

続いては、ぴったりめのユニフォームです。発汗しやすいようメッシュのポリエステル生地でできており、かなり薄手です。

やはり、赤外線の吸収率が高い黒系の布地は透けやすいようです。インナーの輪郭がわかりますね。

背中側もはっきりと透けています。タイトめの服で、生地が体に密着しているため、透けやすくなっている印象です。ポリエステル生地を使ったユニフォームで体に密着したものは、かなり透けることがわかります。

検証②

続いては、生地の下に雑誌を入れてどの程度透けるのかを見ていきましょう。

1つ目は、水着です。ポリエステル製ですが、ある程度厚みのある素材です。肉眼では雑誌は透けて見えません。

赤外線撮影では、顔の輪郭が分かる程度に透けています。透過度は、見た感じでは50%ぐらいといったところでしょうか。

水着の生地とサポーターが重なる箇所でも、ぼんやりですが透けて見えます。透過度は、20%ぐらい。

続いては、ユニクロの黒いトップスです。

素材はポリエステル100%です。

こちらは、かなりはっきり透けていて、文字も大きなものなら判読できます。透過度90%です。

綿100%の白Tシャツはどうでしょう。もともとが透けて見えます。

赤外線を反射しやすい白色の生地でも、材質によってはある程度は透けるようです。70%ぐらい透けてますかね。

こちらは、赤外線を通しやすい黒色ですが、かなり厚手の綿100%のTシャツです。さすがに厳しいですかね。

これだけ厚みのあるものなら透けないかと思いましたが、うっすら透けています。透過度は30%です。

かなり厚手ですが、ジーンズはどうでしょう。

綿100%のジーンズは、さすがに無理でしたね。

ウール製パンツはどうでしょう。秋冬物でそこそこ厚みのある生地です。

こちらは、微かに透けていますね。20%といったところです。

ポリエステル製のジャージパンツです。

こちらはかなり透けています。70%ぐらい。やはり、濃い色のポリエステルは赤外線を通しやすいようです。

最後は、ワッフル生地の素材です。

厚みはありますが、生地の薄い箇所が透けています。60%ぐらいでしょうか。

検証③

続いては、生地が濡れた状態でどうなるかの検証です。冊子ホットペッパーを水着の下に入れて撮影してみましょう。

表紙を赤外線撮影すると、一部の色が見えなくなるほか、紙が薄いので下のページが透けて見えます。

冊子を水着の下に入れて、赤外線撮影をしてみました。髪の黒い部分が透けているかな程度です。

続いて、水着を濡らした状態で撮影です。文字まではっきりと透けるようになりました。内側の冊子と布地が密着することで透過効果が高くなったようです。

赤外線は金属を透過しない性質を持つので、アルミ箔を間に挟むことで、衣類が透けるのを防ぐことができます。

ミズノなど一部のメーカーからは赤外線盗撮を防ぐ効果のある防透け生地を使ったユニフォームも開発されています。こちらは、近赤外線を吸収する素材を使っているようです。

まとめ

ということで、まとめです。実際にいくつかの材質の衣類を赤外線撮影してみたところ、Tシャツなど日用の衣類は、赤外線カメラである程度透けますが、せいぜい下着や体のラインが見える程度です。これを「透ける」といえるのかは微妙ですね。

一方で、スポーツウェアなど、赤外線を透過しやすい赤や濃い色で、薄手のポリエステル生地は、体に密着することで、かなり透けやすくなるという印象です。また、水や汗で濡れることで透過性が高まる点も気をつけたほうがいいですね。

ネットに溢れている盗撮系画像は、画像加工して創作したものかと思っていましたが、赤外線撮影の仕組みを利用して、撮影できることは確かなようです。