【レビュー】Cマウントレンズが装着できるWiFiカメラユニットSVBONY SC001を買ってみた(撮影編)

Cマウントレンズを装着して動画撮影ができるWiFiカメラユニットSVBONY SC001レビューの続きです。今回は、SC001シグマの望遠レンズAPO 50-500mmを装着して、センサーサイズの小さいSC001の利点を生かした超望遠撮影にチャレンジしてみました。2倍テレコンを付けて、約1キロ離れたホテルの超望遠撮影にもチャレンジです。果たしてどこまで撮れるでしょうか。それではさっそく検証スタートです。

超望遠撮影

撮影場所は、岡山県総合グラウンドです。スマホのメインレンズ(POCO F3 35mm換算26mm相当)で撮影すると、このような感じです。ここから、SC001を使って、池の向こうにある津島遺跡の看板にズームインします。

Googleマップで見るとこのような場所です。池手前の看板までが40メートル、池の向こうの遺跡前の看板までの距離が175メートルです。

シグマ APO 50-500mmに取り付けるとこのような感じになります。レンズ側に三脚取付用のレンズサポートが付いているので、取り回しも簡単です。

それでは撮影を始めます。広角端の50mmでもこんなに寄れます。45メートル離れた池の手前にある看板の文字がしっかり写っています(※写真をタップすると拡大されます)。1/2.7インチセンサーなので、50mmでも、かなりズームして撮れます。

500mmの望遠端まで上げると、175メートル離れた対岸の看板の文字もなんとか読めます。さすがにトラベル三脚では揺れまくって使いづらいです。がっしりした三脚が必要ですね。

次は、公園東側にあるホテルに照準を合わせてみましょう。

撮影地点からの距離は320メートルです。

35ミリ換算で52ミリとなるスマホの2倍ズームだと、これぐらいの画角になります。

50mmの画像です。50mmでも、センサーサイズの効果で45倍程度の倍率になります。

望遠端の500ミリだと部屋の中まで映りそうですね。なお、一般的な自由雲台では、望遠端でのレンズの角度調整がシビアなので、ビクセンの微動雲台の使用がおすすめです。


別日ですが、TAMRON 150-600mmを装着して、旭川の河原から岡山城を撮影です。

あいにくの曇り空です。スマホのメインカメラだとこのような感じです。岡山城天守閣までの距離は360メートルです。

600mmのレンズだと、ここまで寄れます。IRフィルターは外しています。岡山城天守閣の桐の紋瓦です。

続いては、シグマ50-500mm2倍テレコンを付けて撮影してみました。マンション屋上の階段から岡山駅方面へ直線で900m離れたホテルを撮影です。時間は夜8時ぐらいです。

2倍テレコンを付けた状態では、広角端(50mm)ではピントが合いませんでした。

1000mmの望遠端です。2倍テレコンを付けているので、絞りは開放側でもF13まで落ちます。さすがにピントがかなりシビアです。ホテル最上階のレストランの中が見えますね。中国国慶節に合わせて龍の飾りがしてあるようです。画質はかなり悪いですが、ここまで離れた距離で、中の様子がわかるほど写るとは想像もしていませんでした。

暗視機能

続いては、暗視機能を試してみましょう。夜の公園です。街灯のない、かなり暗めの場所を選んでみました。ここでは、感度を上げるためIRフィルターは外しています。

赤外線ライトを当てて、Raptorの赤外線カメラで撮影するとこんな感じです。中央の明るくなっている箇所は赤外線ライトの明かりです。

写真のような商品です。赤外線のみ照射するので、目視では明かりが見えません。発光部がほんのり赤くなるぐらいです。

SC001で撮影すると中央の看板がなんとなく見えます。距離は30メートルぐらいです。小型のLEDライトなので、光量が足りないようです。このあたりが限界ですかね。

15メートルぐらいの距離なら、暗闇でもこんなにはっきり映ります。夜間撮影目的ならカメラの性能的には十分です。遠くのものを撮影できるかは、赤外線ライトの光量次第です。大型の赤外線LEDライトが欲しくなりますね。

赤外線撮影

赤外線撮影も試してみました。今の季節は、紅葉を赤外線写真で撮るのもおもしろいです。

IRフィルターを挟むことで可視光を遮断し、800nm以上の近赤外線域の光のみを撮影できます。晴天下など赤外線量が多い環境での撮影に適しています。改造方法など詳しくは前回の記事を参照ください。

赤外線には、可視光と比べると物質を透過しやすい特性があります。生地など素材によっては、衣類を透過して肌の表面で反射するため、ひと昔前にSONYのナイトショットカメラで話題になった透け透け写真が撮影できます。

まとめ

ということで、まとめです。SC001のセンサーサイズは1/2.7インチと、一般的なデジカメと比べると小さいので、キヤノン EFマウント用のレンズを装着することで、かなりの倍率を稼げます。シグマ50-500mmでは、かなり遠くの被写体でもズームできるのが魅力的ですね。300mm程度の安価なレンズでもかなりの高倍率ズーム撮影が楽しめます。

マニュアルフォーカスのためピントの微調整は手こずりますし、最新のミラーレスカメラなどと比べると画質は劣りますが、デジカメでは不可能な超望遠撮影が、安価にできるのは大きな魅力です。

暗視機能については、センサーサイズが小さいので、 SONY α7Sのような超高感度センサーを搭載したカメラと比べると、暗所耐性は弱いかなという印象です。高画質で撮影するには、大型の赤外線ライトが必要になります。さらに高感度高画質の新モデル登場を期待したいですね。

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