CHUWI Minibook Xレビュー、【外観編】からの続きです。ここからは実際に使ってみての使用感etc評価していきます(※2023年4月にモデルチェンジし、一部仕様が変更になっています)。
【初期設定】
OSはWindows 11で、初回起動時に必要情報入力してユーザー登録するだけ。5ch情報ではアカウント設定済のOEM版でユーザー名変更できないということでしたが、特にそのような症状はなし。問題なく使えています。
ストレージの空き容量はWindowsアップデートした段階で446GBです。お出かけ用PCで、動画扱うこともないですし、これだけあれば不足することはないでしょう。
【MS Office】
MS Office 365インストールしてWord、Excel触ってみた感じでは、起動がややもっさりかなという気がするようなしないような。文字入力とか編集作業しているときは特にストレス感じることはないです。
キー幅15mmは、昨年買った14インチのLenovo Idea Pad 3と同じサイズなので文字入力も快適です(ちなみにMacbookは17mm)。USキーボードな点があれですが、まあ許容範囲かな。エンターキーが逆L字でなくキーボード1行ぶんしかないのと、方向キーの上下が狭くなっているのがちょっと使いにくい。タッチパッドは問題ないです。
ChromeとかWebブラウザもサクッと表示されて、問題なく使えます。Yahoo開いたときに右の広告表示がちょっと遅いかなぐらい。ビジネス用途であれば特に困ることはないでしょう。
【パンチホールカメラ】
先行レビュー見ていて気になったのがパンチホールカメラの位置。タブレット用のディスプレイを流用したのかな。左上角で確かにジャマになりそうな…。
MS Officeだと自動保存の文字と被るだけで実用上は特に問題なし。
ブラウザでも、影響ないですね。今のところ、この位置で不便は感じない。ちなみに、ディスプレイの表示倍率はデフォルトの200%なので、150とか100に下げると多少影響してくるかもです。
【動画再生】
You Tubeなど動画再生はどうでしょう。まず、Minibook XのIPS液晶ですが、かなりきれいです。輝度もそこそこ高く、グレアタイプなので動画見るには向いています。HDRは非対応。Amazonプライムビデオも1080Pで再生できます。スピーカーはステレオで高音質という感じではないですが、卓上で使うぶんには十分。小さい割にいい音出しています。
【電子書籍】
Amazon Kindleで週刊誌読みましたが、iPad miniやスマホと比べると、小さな文字は若干滲んだというかシャープさに欠けるような感じで読みづらい感ありますかね。まあ、1kg近くあるのでこれで電子書籍読むことは無いと思いますが。
【OBS Studio】
OBS Studioも使ってみました。アプリ開いた段階でCPUが4コアとも50〜60%程度です。キャプチャ開始すると80〜100%のあたりまでいきます。Celeron N5100はQSV(ハードウェアエンコーダ)を搭載しているからか、フルHDでもキャプチャは問題なくできています。
OBS起動中にChromeブラウザ立ち上げるとCPUは100%近くに上がるので、配信なんかの用途には微妙かもしれませんね。ブラウザとか他のアプリを起動していなければ、キャプチャー用PCとしてなら問題なく使えます。
キャプチャ開始すると、一時的にディスクへの負荷は上がりますが、しばらくすると安定します。SSDなので書き込み速度は問題なし。CPU以外はさほど負荷かかっていないみたいです。
【バッテリー】
Minibook Xのバッテリー容量は3,800mAhということで、今どきのスマホより少なくて大丈夫かと気になったので実測してみることに。ディスプレイの明るさを70%に設定してAmazonプライムビデオを視聴です。95分の映画見て残量54%、さらに再生続けたらトータル2時間54分でシャットダウンしました。ビジネス用途ならもう少しもつでしょう。まあ電源がType Cでモバイルバッテリー繋げれば解決するので、これなら実用範囲内かな。ちなみに充電は0%から満充電まで3時間かからないぐらいです。
【USB Cポート】
Minibook Xの外部インターフェイスは右側にUSB Type Cが2つ配置されています。うち奥側が電源ポートも兼ねることになっているのですが、これがややこしい。
奥側ポート①は、付属の電源アダプターで充電できますが、市販のPDチャージャーを繋げても反応しない。Twitterで見つけた情報(Chuwi MiniBook Xの超変態USBポートを解剖する)によりますと、どうやらこのポートは付属の24Wパワーアダプターにしか対応しないみたい。しかも、このACアダプターはPD非対応の24W出力ということで、スマホとかに繋げるといきなり24W電撃喰らうかも。
じゃあ、こいつは24W専用ACアダプターでなければ充電できないのかと思いきや、手前側のポート②はPD対応で、市販のPDチャージャーが使えるという、摩訶不思議な仕様です。ナゼ…。なお、PDチャージは45W対応ということですが、45W対応チャージャーつなげても18Wぐらいしか出ていないので、18W対応の安価な充電器でよいかと。
結論としては、付属ACアダプターは使用せず(間違ってスマホとかで使わないようご注意を)、市販のPDチャージャーをポート②に繋げて使いましょう。充電は18Wのモバイルバッテリーからでもできるようです。なお、QCには対応していないので、USB A→CのようなQC3.0充電器を繋げても急速充電できません。
【電源ボタン問題】
ざっと触ってみて、全体的な使い勝手はいたって良好なのですが、1つだけ残念ポイントを。それは電源ボタンの位置。本体右のUSB Cポート横に配置したため、直差タイプのHagibis拡張ポートを接続すると…。
ご覧のとおりハブ本体が電源ボタンに干渉し、電源長押しされるためオフになります。トホホ。短押しするだけでもスリープモードになるので、ポート直差しの機器は使いづらいです。ケーブル抜き差しするときとか誤タッチも何度かあったので、位置的にマズいような。せめて、電源ボタン凹ませて側面に触れても指が当たらないようになっていれば…。
【発熱】
このPCはファンレスが特徴ですが、発熱が結構あるかなという印象です。FLIRで撮影してみると、CPUの辺りが40度ぐらい。
裏面は50度近くまで上昇しています。腿の上で使うと結構熱々です。N5100といえどファンレスだとかなり熱くなるみたいですね。
写真のようなスタンド付けたほうがいいかなとも思いましたが、これ付けるとディスプレイひっくり返したときタブレットモードで使えないしなあ。まあ、重たい処理をすることは無いのでそんなに気にすることもないかな。
【総合評価☆☆☆☆☆】
パンチホールが〜、CPUが〜と、注文後に見た前評判がいまいちだったので、ネチネチ辛口評価してやろうとやる気満々だったのですが、ざっくり使ってみた感じではいい意味で期待を裏切られましたね。なかなかの出来栄えです。
評価できる点としては、まず、小さいけど普通にタイピングはできるギリギリのサイズ感。加えて6万円台という価格。同サイズのモバイルPCはあるのですが、安くても10万円台。ライバル機のOne Mix 4だと倍以上(約16万円)と、いかんせんお高い。かといって中古となると、USB C給電対応してなかったり、メモリ、SSD容量少なかったりと意外と不便です。Minibook Xは手頃な価格で今どきのハード構成かつコンパクトなのがいいですね。
次に質感。セカンドラインの中華PCメーカーということで、質感どうかなと不安でしたが、アルミ合金製のボディと狭額縁のディスプレイは高級感あって、これならスタバでもドヤ顔で使えます。堅牢性もあるので雑に扱っても大丈夫そう。
ザンネンなとこは、先述の電源ボタン問題と、嵩張るCHUWIロゴプレートぐらいですかね。あとUSB Aポートあればうれしかったかな。狭ベゼルIPS液晶、Windows 11、USB C給電搭載、ファンレスなど、モバイルPCに必要な機能を備えており、スペック的にも日常用途であれば十分な性能で満足度はかなり高いです。外出用PCとして2週間ほど使っていますが、評価は大満足の星5つ。
CPUが非力なのが気になるなあという方は、ハード設計的におそらく近いうちに登場するであろうCore i搭載の上位機Minibook X Pro?を待つのがよいかも。Core i機ならバッテリー容量も増やしてくるかもしれませんしね。まあ、N5100モデルはファンレスで静音性に優れているというメリットもあるので、どちらを選ぶかは用途にもよるかも。
CHUWI製品は日本のAmazonでも中国と同価格で販売されていますし、近いうちにMinibook Xも登場するでしょう。サポートとか考えると買い急ぐ必要はないかもです。※5月から日本のAmazonでも発売開始されました。
【アクセサリ編】
【USB電源コントローラー編】