【レビュー】Xiaomiのハイコスパスマホ POCO F3を買ってみた

先日、XiaomiRedmi Note 10 Proが到着したばかりですが、本日同じくXiaomiから新スマホが発売されました。その名もXiaomi POCO F3です。値段の安さにつられて、メイン機をPOCO X2(Redmi K30)からF3へ乗り換えるべくポコってしまったのでレビューします。

商品概要

商品は、Xiaomiの廉価版グレードPOCOシリーズの最新モデルPOCO F3です。Redmi K40のグローバルモデルで、中国以外の国でも使用可、ハード的にはまったく同じものです。こちらはGoogle Playストアもはじめから入っているので面倒なROM焼きとかも必要ナシです。SoCにSnapdragon 870 5Gを搭載しているのが最大の特徴でしょう。870865 Plusのアップグレード版で、性能的には7nmプロセスで、5nmの最新SoC888には及びませんが、バッテリー面など優位な点もあるようです。

カメラは、リアに4,800万画素メイン広角+800万画素超広角+500万画素望遠カメラを、フロントには2,000万画素セルフィーカメラを搭載しています。メインセンサーは、SONYIMX582でちょい古め。価格を抑えつつ高性能のSoCは欲しいが、カメラはそんなハイスペックを求めないという層にはピッタリの製品です。光学式手ブレ補正(OIS)はなし。電子式手ブレ補正(EIS)は1080p 30fps、4K 30fpsで使用できます。前回紹介したRedmi Note 10 Proが108MPセンサー搭載のカメラ特化型とすれば、POCO F3は価格を抑えつつゲーム用に性能を特化させたスマホといった立ち位置でしょうか。

そのほかのスペックですが、バッテリー容量は4,520mAh33Wの高速有線充電に対応し、Qiによるワイヤレス充電も使えます。対応バンドは、4Gが1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 20, 28, 38, 40, 41, 66、5Gが1, 3, 5, 7, 8, 20, 28, 38, 41, 77, 78といった感じ。ここでも4Gバンドの18,19あたりが外されているので、Docomoau楽天系は厳しそうですかね。WiFi6には対応です。

POCO X3 Pro

ちなみに、同日、下位モデルのPOCO X3 Proも発表されています。F3との違いはSoCがSD870→SD860、画面が有機EL(AMOLED)→液晶、5G対応→5G非対応、マクロ5MP→マクロ2MPといった感じ。バッテリーはF3の4,520mAhに対してX3 Proは5,160mAhですが、海外レビューを見るとAMOLEDのF3のほうがバッテリーの持ちは良いようです。F3がゲーミングスマホスペックなのに対して、X3 Proはややスペック低め。とはいっても、スナドラ800番台搭載してるので十分なスペックです。これで価格がF3より1万円ぐらい安い(28,075円)のでコスパはかなり高いです。スナドラ800番台搭載で2万円台、しかもグローバルモデルとか、必要ないけど買い足ししたくなるお安さ…。

開封してみた

少し話が逸れましたが、本題のPOCO F3に戻ります。商品は、ワールドプレミアとなるAliexpress11th Anniversaryセール初日(3月29日)に注文です。日本時間の16時セール開始で速攻ポチりましたが、在庫はそこそこある模様。一時的に無くなることはありますが、夜0時の段階でも在庫は確認できましました。

30USDオフのクーポン使って、Nillkinのケースと保護フィルム付けた8GB 256GB Black Limitedが送料込み約4万円なり。スナドラ800番台でこの価格は安いですね。

商品は3月31日に発送され、4月15日に到着しました。ネット情報では、通常便(Aliexpress Standard)のほうがDHL便より早く届いてるようです。この手のセールではDHL使わないほうがいいのかな。

本体とオプションで追加したNillkinのケースと画面保護ガラス。16:00ジャストに注文しましたが、先着でもらえるスマートウォッチやワイヤレスイヤホンは無し。ザンネン。

同梱品は、本体のほか、クリアケース、USB Type C ケーブル、ACアダプター、Type C to 3.5mm オーディオ変換ケーブル、ステッカー、説明書、SIMピン。

画面には出荷状態でフィルムが貼ってます。フィルム貼るの面倒くさいんでこれは助かる。

背面はこんな感じです。ピカピカ。ブラックというよりメタリックブラックみたいな。モデル名はM2012K11AGです。

本体下部は、左からSIMスロット、USB Type C、マイク、スピーカーを配置しています。

SIMトレイはNano SIM x 2で、トレイの表裏に装着します。SDカードスロットはなし。

右側面はボリュームキーと指紋認証センサー搭載の電源ボタン。左側面は何もないです。

上部はスピーカー x 2です。ステレオスピーカー搭載で、縦でも横でもステレオ音声になります。

カメラ部は、Redmi Note 10 Proほど出っ張ってはないです。ケース着けると気にならない厚み。

重量は実測で199グラム。200グラムをギリで切ってます。持った感じはRN10Pと同じで、200グラム切るとなんとなく軽く感じます。

スマホケースは、Amazonで調達したノーブランドのものを装着。安い割に質感よいです。カメラ周りはレンズより若干出っ張っているのでテーブルなどに置いてもレンズが接触することはないです。

一緒に注文したNILLKINのケースですが、素材が硬くてスマホからの着脱が大変なので使うのやめました。角にスリットが入っているのも若干気になります。

長くなったので、このあたりで一旦終了。次回、アプリなど中心にチェックしていきます。



【レビュー】Xiaomiの価格破壊端末Redmi Note 10 Proを買ってみた(カメラ編)

XiaomiRedmi Note 10 Proレビューの続きです。レビューはここからがメインイベント。カメラ性能についてです。注目はなんといってもサムスン1/1.52インチセンサー搭載の1億万画素カメラです。9 in 1ピクセルビニングで1,200万画素の写真が撮れるということですが、その実力やいかに。POCO X2SONY64MP IMX 686センサー(1 / 1.7インチ)と比較しながらレビューしていきたいと思います。

カメラ性能

カメラ性能については、やはりメインカメラのサムソン製1/1.52インチ1億万画素(108MP)センサー ISOCELL HM2の実力が気になるところ。正直、1億画素とかファイルサイズがデカくなるだけなので興味ないですが、ピクセルビニングPanasonicGH5sなどに搭載されているDual Native ISOでどれだけ暗所性能が向上するかは注目です。

HM2ピクセルビニングは、9つの画素を1つにすることで集光能力を向上させる技術です。このため、撮影される画像は1200万画素になりますが、0.7μm x 3 =2.1μmで1画素あたりの集光面積は広くなり暗所撮影に強いという仕組み。1/1.52インチ1200万画素ですから、スマホのカメラとしてはかなりの画質が期待できます。ちなみに、1/1.33インチセンサーを搭載したXiaomi  Mi 114 in 1なので、2,700万画素1.6μmの画素ピッチ。画素ピッチ的にはRedmi Note 10 Proのほうが有利です。

Dual Native ISOは、「1画素ごとに低ISO感度回路低ノイズ・高ISO感度回路という2つのISO専用回路を用意し、これらを切り替えることで幅広いダイナミックレンジと低ノイズを両立させて、自然で美しい映像が撮影できる」(日経XTECH)仕組みらしい。低感度では画質を、高感度ではノイズリダクションを優先させるみたい。

カメラ構成

Redmi Note 10 Proのカメラ構成については、

  1. メイン(ワイド)=SAMSUNG製 108MP 1/1.52 inchセンサー
  2. サブ(ウルトラワイド)= SONY製 8MP IMX355 1/2.8 inchセンサー
  3. マクロ=OMNIVISION製 OV5675 1/5 inchセンサー
  4. 深度= GalaxyCore製 GC02M1センサー
  5. セルフィー=SONY製 16MP IMX471 1/3 inchセンサー

となっています。

①メインカメラ(ワイド)

メインカメラは、SAMSUNG1/1.52 inchセンサーHM2で、レンズF値はf1.9です。35mm換算で25mm相当、画角は86度ぐらいですかね。

9 in 1ピクセルビニングで通常は1200万画素センサーとして認識されます。108MPの超高解像度で撮影するには専用モードもしくはPROモードで108MP指定する必要があります。AFは搭載していますが、光学式手ブレ補正(OIS)はなし。

動画撮影は最大4K30fpsで、8K撮影や4K60fpsには対応していません。このあたりが(悪い意味での)差別化になっていますね。光学式手ブレ補正や8K30fps, 4K60fpsが欲しいならMi 11などの上位機種へという感じ。

②サブカメラ(ウルトラワイド)

サブカメラはSONY製の1/2.8 inchセンサーIMX355を搭載。8MPです。レンズはf2.2で画角は118度、35mm換算13mm相当のウルトラワイドです。こちらはAFなしの固定焦点です。

③2倍テレマクロ

マクロカメラは、OMNIVISION製の5MPセンサーを搭載しています。レンズはf2.4で、2倍テレマクロ。画角は1/5 inchセンサーで4.1mmということで、35mm換算で…どれぐらいになりますかね。メインカメラの2倍ということで50mm相当かな。レンズについてはオートフォーカス搭載で3〜10cmの範囲で焦点が合うようになっています。試しに一円玉を撮影してみるとご覧のとおり。一般的な広角マクロではスマホ本体の影が入り込みますが、こちらは望遠寄りで使いやすいですね。マクロモードでの動画撮影にも対応しています。フレームレートは最大1080P 30fpsです。なお、この2倍カメラはマクロ(接写)専用で通常の撮影では使えません。

④深度カメラ

こちらは深度センサーの役割を果たすカメラです。ポートレートとかのボケ味を出すのに使われるセンサーのようです。詳細は省略。

⑤セルフィーカメラ

前面のセルフィーカメラはSONY16MP 1/3inchセンサーIMX471です。レンズはf2.4で35mm換算20mm相当と結構な広角レンズなり。

撮影してみた

ということで、さっそく撮影に出かけてみました。まずは、メインの108MP広角カメラの実力を。なお、ブログ上の写真は縮小表示で表示されるので実際のものとは異なります。画像をタップすると拡大表示されます。

108MPですが、通常は9 in 1ピクセルビニングの12MPで撮影されます。ファイルサイズは8.5MB程度。

広角12MPモードでは、最大10倍までのデジタルズームに対応、RAW撮影もできます。RAW撮影では拡張子がdngになります。ファイルサイズは24MB程度。

108MP撮影は、専用モードもしくはPROモード108アイコンをタップすることで切り替わります。デジタルズームは2倍まで、RAW撮影はできません。

生成されるファイルサイズは24MB程度。ファイルサイズが大きいからか撮影完了するまで少しラグがあります。サクサク撮影できる感じではないので常用するには向いてない。風景写真などじっくり撮るときに使うかな。

広角24mm

超広角13mm

デジタル2倍

デジタル5倍

デジタル10倍

デジタル5倍以上は塗り絵感が目立ちますが、2倍なら問題ないレベル。解像度は、超広角が8MPで、広角以上は12MPです。

12MP108MPの画質を比較してみましょう。画面右奥の居酒屋にズームイン。

12MPでは文字の判別が難しい。

108MPでは解像度が高いので、画像を拡大すると3月31日(水)オープン予定!!の文字が判読できます。これは驚きです。

テレマクロで桜の花びらを撮影。雄しべ雌しべがきれいに撮れてます。画面がでかいのでピントを確認しやすいです。おもしろい。

夜景撮影です。今回は三脚なしの手持ち撮影で。12MPでは9 in 1ピクセルビニングの威力が感じられます。ノイズも目立ちませんね。スマホカメラで撮ったとは思えない。

108MPモードではそれなりにノイズのりますが、それでもそこそこきれいに写ってます。これだけ写れば十分なレベル。なお、今回はすべて手持ちでの撮影です。時間があれば三脚使ってRedmi K30(POCO X2)IMX686と比較してみます。→カメラレビュー②はこちら。

評価=静止画☆☆☆☆★、動画☆☆★★★

カメラ評価については、静止画動画を分けたほうがよさそうですね。

まず、静止画に関しては、この価格なら文句なしのレベルです。9 in 1ピクセルビニングで常用は1200万画素と画素数少なめですが、そのぶん高感度耐性が高くなるのがメリットです(※他機種と比較してみたらそうでもなかったです)。メーカーは1億画素を売りにしていますが、1/1.52インチの大型センサー載せた1200万画素カメラと思えばかなり使い勝手はよいです。

108MPモードについては、解像感の高さには驚きました。日中など条件良ければヘタなミラーレス機よりも解像しています。50〜75mm(2〜3倍)程度ならトリミングでもきれいに写ってますし、コンデジ代わりに持ち歩くことが多くなるかと。

とはいえ、標準モードが1200万画素と今どきのスマホカメラとしては若干物足りないのと、意外と暗所に弱い&光学式手ブレ補正が付いていないので星1つ減点しときます。大型センサー積んでる割に感度耐性が低いのはガッカリポイントですね。

一方で、動画についてはかなり辛口な評価になりますね。やはり、光学式手ブレ補正(OIS)が付いていないのは厳しいです。加えて電子式手ブレ補正(EIS)も1080P 30fpsのみで、画角もだいぶ狭くなるので使い勝手は悪いかな。今どき最大で4K30fpsというのも微妙です。

最大の問題点は、センサーの暗所感度が悪いとこ。写真であればAI処理や長時間露光である程度ごまかせますが、動画はAI効かないのでセンサー性能の低さがモロに影響してます。暗い場所では使い物にならないです。まあ、価格を考えればそれなりに撮れますが、大型センサー搭載を謳っている割に期待ほどではなかったなといった感じです。あと、5000円高くてもいいので、4K60fpsと光学式手ブレ補正搭載してほしかったな。

個別に見ていくと、

  • メインカメラ108MP☆☆☆☆☆
  • メインカメラ12MP☆☆☆☆★
  • 超広角カメラ☆☆☆★★
  • テレマクロ☆☆☆☆☆
  • インカメラ☆☆☆☆★
  • 暗所性能☆☆★★★
  • 動画性能☆☆★★★

みたいな感じになりますかね。宣伝文句に惹かれてカメラ目当て(特に動画)で買うと後悔する可能性ありです。

【レビュー】Xiaomiの価格破壊端末Redmi Note 10 Proを買ってみた(ベンチマーク)

XiaomiRedmi Note 10 Proレビューの続きです。ここではAntutuベンチマークの結果を紹介していきます。メーカー型番はM2101K6Gで、結果は約35万点でした(※Ver 9なので従来のものより高めのスコアが出るようです)。

現在メイン機で使っているSnapdragon 730GRedmi  K30POCO X2)(2019年12月発売)が27万点台でしたから、かなりスコアアップしていまね。732Gということでそんな高くないんかなと思ってましたが、予想以上にいいです。

Antutuスコア









WIDEVINEバージョン

WIDEVINEのバージョンは最高レベルのL1です。カメラ編に続きます。