【レビュー】NVC200で超望遠3万mm超え|ニコンFマウント×800mmレンズ検証・改造・実用性レビュー[NVC200⑥]

NVC200 × ニコンFマウント
限界を超える超望遠プロジェクト始動

ナイトビジョンカメラ「NVC200」の拡張性を極限まで引き出す新プロジェクトがスタート。NV016用に用意していたNIKON-Cマウントアダプターを流用し、ニコンFマウントレンズの装着を実現。1/4インチセンサーの特性を活かし、常識を超える超望遠環境を構築します。

メインとなるのは、名玉「Nikkor ED 800mm F5.6」との組み合わせ。さらに2倍テレコンとデジタルズームを重ねることで、35mm換算30000mm超という異次元の焦点距離に到達。岡山城天守から遠方の被写体まで、その描写力と実用性を徹底検証しつつ、センサーダスト対策としてのプチ改造についても詳しく解説します。

NVC200にニコンレンズを装着!超望遠撮影への挑戦

NV016の改造断念から生まれた新プロジェクト


NV016の改造用に購入したNIKON-Cマウントアダプター

ナイトビジョンスコープ NV016の改造用に購入したNIKON-Cマウントアダプターですが、NV016の筐体に収まらず断念。

▶【魔改造】ナイトビジョンスコープNV016を分解改造してみた

ナイトビジョンカメラNVC200に取り付けてニコンレンズを使った超望遠撮影に挑戦

せっかく入手したマウントアダプターを活用すべく、ナイトビジョンカメラNVC200に取り付けてニコンレンズを使った超望遠撮影に挑戦です。

35mm換算34000mm相当!驚異のスペック

800mm F5.6レンズやテレコンなど各種ニコンレンズを装着

800mm F5.6レンズやテレコンなど各種ニコンレンズを装着して遊んでみたいと思います。

2倍テレコンで光学1600mmのレンズをNVC200の1/4インチセンサーと組み合わせる

2倍テレコン併用で光学1600mmのレンズは、NVC200の1/4インチセンサーと組み合わせることで10.6倍になり、35mm換算17000mm相当の光学倍率です。さらにデジタル2倍ズームで34000mm相当の焦点距離を得られます。これで超望遠撮影にチャレンジです。

なお、ナイトビジョンコンデジNVC200の仕様や詳細については撮影編、修理&改造編など過去記事&動画で詳しく紹介しているので、下記まとめリンクを参照ください。

▶ナイトビジョンコンデジNVC200関連情報まとめ

【動画内で紹介した製品(Amazonリンク)】

センサーダスト対策:NVC200のプチ改造

37mm UVカットフィルターの接着

NVC200のプチ改造

ニコンレンズ装着の前にNVC200のプチ改造です。レンズ交換時にセンサーにホコリが付着しやすいため対策することに。

マウントアダプター内部に37mmのUVカットフィルターを接着

マウントアダプター内部に37mmのUVカットフィルターを接着です。これでセンサーダストを大幅に軽減できます。

メンテナンスの注意点

1回レンズ交換しただけで、予想以上にホコリが混入

1回レンズ交換しただけで、予想以上にホコリが混入していました。

レンズユニットを外しての分解清掃が必要に

乾燥したホコリであればブロアで除去できますが、油分を含むものなど場合によってはレンズユニットを外しての分解清掃が必要になります。ご注意ください。

フィルターワークの拡張性

貼り付けたUVフィルターの上から37mmフィルターを取り付けできます

貼り付けたUVフィルターの上から37mmフィルターを取り付けできます。試しにIRフィルターを装着。これならレンズの種類ごとに径の異なるフィルターを揃える必要もありません。

ただ、テレコンなど装着するレンズによってはアダプター側への繰り出しが大きくフィルターガラスに干渉するケースがあるのでご注意ください。

レンズテスト:AF Nikkor 50mm F1.4

フルサイズレンズの中心部を贅沢に使用

AF Nikkor 50mm F1.4を取り付け

試しに手元にあったAF Nikkor 50mm F1.4を取り付けました。NVC200のオリジナルレンズが25mmなので倍率は2倍になります。

小型1/4インチセンサーでフルサイズレンズの中心部を使うため画質は上々

小型1/4インチセンサーでフルサイズレンズの中心部を使うため画質は上々です。オリジナルレンズのように周辺部の画質が低下することもありません。

絞りリングによる画質の最適化

明るいレンズで暗めのシーンでもきれいに撮影できます。

明るいレンズで暗めのシーンでもきれいに撮影できます。

IRフィルターを装着すれば赤外線撮影も可能

IRフィルターを装着すれば赤外線撮影も可能です。

開放端から1-2段絞ると画質はシャープに

絞りリングが付いているので撮影シーンに合わせて絞り値を変更できるようになりました。開放端から1-2段絞ると画質はシャープになります。

絞り値による被写界深度の変化

ニコンAF 50mm F1.4を装着しての絞りテスト

ニコンAF 50mm F1.4を装着しての絞りテストです。一番手前の足元灯にピントを合わせて撮影します。開放端のF1.4から。ISO 100でシャッタースピードは1/16666です。

F11まで上げると一番奥の足元灯までピントが合うように

F11まで上げると一番奥の足元灯までピントが合うようになりました。シャッタースピードは1/364まで落ちます。足元灯は10mおきに配置されているようで、一番奥まで120mですかね。

IRライトホルダーの構築

VCSELライトを25mmQRクランプと小型マジックアームで固定

NVC200はホットシューが無いため、そのままではビデオライトなどアクセサリーが使えません。ということで、L型ブラケットを取り付けて、VCSELライトを25mmQRクランプと小型マジックアームで固定することに。マジックアームでライトの角度を自由に調整できます。

NV016にもL型ブラケットを取り付け

NV016にもL型ブラケットを取り付けたので、簡単に交換できるようになりました。

常用レンズ候補:ニコンE 100mm F2.8

ニコンE 100mm F2.8です。コンパクトでNVC200に常時装着するのに適しています。

50mmではやや倍率の足りない場面があるので100mmレンズを調達です。ニコンE 100mm F2.8です。コンパクトでNVC200に常時装着するのに適しています。状態にもよりますがオークションで5000-10000円で手に入ります。

▶ナイトビジョンコンデジNVC200関連情報まとめ

メインイベント:Nikkor ED 800mm F5.6 装着テスト

岡山城 天守閣を狙う

35mm換算1000mm相当の画角を得られるのは強い

このサイズ感で35mm換算1000mm相当の画角を得られるのは強いですね。

E 100mm F2.8にSONYのVCL-DH2637やオリンパスTCON-17Xを装着しての望遠撮影をテスト

次回はこのE 100mm F2.8にSONYのVCL-DH2637やオリンパスTCON-17Xを装着しての望遠撮影をテストします。このサイズ感で光学2600mm相当の画角を得られる計算ですが画質はどうでしょう。

異次元の拡大倍率検証

Nikkor ED 800mm F5.6を装着

それではメインイベントへ。Nikkor ED 800mm F5.6を装着です。単焦点の古いレンズでマニュアルフォーカスですが高倍率の割に明るいレンズです。

取り付け部分はこのような感じ

取り付け部分はこのような感じ。

公園からの撮影で天守閣までの距離は直線で370m。肉眼(35mm換算50mm相当)

テスト撮影はいつもの岡山城です。近くの公園からの撮影で天守閣までの距離は直線で370m。肉眼(35mm換算50mm相当)だとこ写真のような画角です。

800mm F5.6単焦点。鬼瓦はもちろんその下の軒丸瓦まできれいに描写

さすがの800mm F5.6単焦点。鬼瓦はもちろんその下の軒丸瓦まできれいに描写しています。シャッタースピードは1/2288秒です。

デジタル5倍(実倍率2倍)です。1/4インチセンサーで10.6倍に拡大されるので35mm換算では16960mm(800mm×10.6×2)相当に

デジタル5倍(実倍率2倍)です。1/4インチセンサーで10.6倍に拡大されるので35mm換算では16960mm(800mm×10.6×2)相当になります。

※NVC200の操作画面ではデジタル5倍と表示されますが、実際の倍率は2倍程度です。

デジタル10倍(実倍率4倍)ではここまで拡大

デジタル10倍(実倍率4倍)ではここまで拡大されます。

撮影画面はこんな感じ

撮影画面はこんな感じに。

2倍テレコンを装着。光学1600mmに

さらに2倍テレコンを装着します。光学1600mmになります。

1/4インチセンサーでは35mm換算16960mm相当の光学倍率を得られます。

1/4インチセンサーでは35mm換算16960mm相当の光学倍率を得られます。開放F値はF11に上がるのでシャッタースピードは1/669秒まで落ちます。

デジタル5倍では2倍の実倍率が得られて33920mm相当に

デジタル5倍では2倍の実倍率が得られて33920mm相当になります。

デジタル10倍では軒丸瓦が画面一杯に映ります

デジタル10倍では軒丸瓦が画面一杯に映ります。67840mm相当です。

撮影時の課題:手ブレ対策

動画も見ていきましょう。この倍率になるとわずかな風でも手ブレが起こります。

レンズサポートで本体とレンズを固定したほうがよさそう

大きめの三脚でレンズ側をしっかり固定しても、カメラ本体がプラスチック製の華奢なボディのためか手ブレは収まりません。レンズサポートで本体とレンズを固定したほうがよさそうです。

遠距離被写体の解像感(橋の看板・野鳥)

2倍テレコンを付けた状態で250m先の橋の看板を撮影

もう1つ。2倍テレコンを付けた状態で250m先の橋の看板を撮影してみます。

ハンディカム FDR-AX55にオリンパスのTCON-17Xを装着して撮影した時の望遠端の画像

比較用に、以前ハンディカム FDR-AX55にオリンパスのTCON-17Xを装着して撮影した時の望遠端の画像です。手ブレ補正時は望遠端で804mm相当になるので1.7倍テレコン装着で1366mm相当の画角です。

800mm+2倍テレコンを使うと等倍でもここまで拡大されます

800mm+2倍テレコンを使うと等倍でもここまで拡大されます。

デジタル5倍にすると、魚の目まで見えてきました

デジタル5倍にすると、魚の目まで見えてきました。

デジタル10倍ではここまで拡大されます

デジタル10倍ではここまで拡大されます。

対岸にアオサギを見つけたのでカメラを向けてみました

対岸にアオサギを見つけたのでカメラを向けてみました。距離は125mです。

デジタル5倍でここまで寄れます

デジタル5倍でここまで寄れます。

河川敷に降りて撮影です。距離は100mに。

河川敷に降りて撮影です。距離は100mに。こちらは川鵜ですね。テレコンを外しての800mmでも全身が収まりません…。

デジタル5倍でここまで寄れます

デジタル5倍でここまで寄れます。マニュアルフォーカスのため飛んでいる鳥は厳しいですが、止まっている鳥なら問題なし。被写界深度が深いのでピントは合わせやすいですが、背景をぼかすのは難しいです。

夜間撮影テスト:900m先のターゲットを狙う

夜間撮影もテストしてみましょう。マンション屋上から900m先のレストラン店内にカメラを向けます。

シグマAPO 50-500 F4-6.3の望遠端500mmで撮影した時の画角

比較用に以前シグマAPO 50-500 F4-6.3の望遠端500mmで撮影した時の画角はこんな感じでした。800mmではどこまで拡大されるのか。

テレコンなしから。ISO 1080です。

テレコンなしから。ISO 1080です。シャッタースピードはいずれも下限の1/15秒になります。

800mmならデジタルズームなしで900m先の部屋もここまで拡大できます。

800mmならデジタルズームなしで900m先の部屋もここまで拡大できます。ISO 771です。

1.4倍テレコンを装着するとISO 2125に

1.4倍テレコンを装着するとISO 2125になりました。F値が1段上がるとISO感度は2倍になります。夜間でも1.4倍テレコンなら使えそうです。

2倍テレコンです。ISO 3934まで上がります。F値は2倍のF11に、ISO感度は4倍になります。

2倍テレコンです。ISO 3934まで上がります。F値は2倍のF11に、ISO感度は4倍になります。ノイズも増えて画質的には厳しいですが、照明の当たっている箇所はそれなりに写っています。

2倍テレコン+デジタル5倍

どこまで寄れるか試してみましょう。2倍テレコン+デジタル5倍です。

デジタル10倍ではかなり画質が低下

デジタル10倍ではかなり画質が低下しますが、ここまで寄ることができます。

デジタルズームの倍率についてはデジタル5倍が2倍、10倍が4倍程度の実倍率に

なお、カメラに表示されるデジタルズームの倍率についてはデジタル5倍が2倍、10倍が4倍程度の実倍率になります。

▶ナイトビジョンコンデジNVC200関連情報まとめ

NVC200×ニコンFマウントの可能性

ということで、まとめです。今回はNVC200にNIKON-Cアダプター経由でニコンFマウントレンズを装着してみました。

ニコンレンズは比較的新しいものでも絞りリングが付いているのがメリット

ニコンレンズは比較的新しいものでも絞りリングが付いているのがメリットです。絞りを1-2段絞ることでよりシャープな画質を得られます。日中撮影することが多いなら絞りリングの付いたニコンレンズが使いやすいでしょう。

ニコンのオールドレンズは中古がオークションで安価に入手できる

ニコンのオールドレンズは中古がオークションで安価に入手できるので、費用を抑えて超望遠撮影を楽しみたいならおすすめです。用途にもよりますが画角的には100-300mmあたりが使い勝手がよさそう。人物撮影なら50~200mの範囲をカバーできます。

70-200mm F2.8や300mm F4.5のような明るめのレンズも選択肢に

夜間撮影なら、70-200mm F2.8や300mm F4.5のような明るめのレンズも選択肢に入るでしょうか。赤外線撮影ではホットスポットの問題があるので古めのレンズがおすすめです。

Eシリーズの75-150 F3.5なんかもよいかも

コンパクトさ優先ならEシリーズの75-150 F3.5なんかもよいかも。これでも795-1590mm相当の光学倍率になります。重量520gで旅行に携帯するにもよさそうです。

単焦点Nikkor ED 800mm F5.6はさすがの望遠性能

今回テスト撮影に使った単焦点Nikkor ED 800mm F5.6はさすがの望遠性能ですが、単焦点で35mm換算8480mm相当となると、被写体を画角に収めるだけでもひと苦労で使用場面がかなり限られます。よほどの望遠目的でないと出番はないかな。

E 100mm F2.8にテレコンを組み合わせての望遠撮影にチャレンジ

E 100mm F2.8にテレコンを組み合わせての望遠撮影にチャレンジ

まとめ|望遠撮影ならNVC200+ニコンレンズは最強化かも

今回の検証を通して、NVC200とニコンレンズの組み合わせが「低コストで超望遠環境を構築する」ための非常に強力な選択肢であることが分かりました。

特にニコンの古いレンズは絞りリングを装備しているため、NVC200のようなマウントアダプター運用でも露出コントロールが容易なのが大きなメリットです。開放から1〜2段絞ることで、小型センサー特有の甘さを補い、シャープな画質を得ることができます。

【今回のポイント】

  • コスパ最強: 中古のニコンオールドレンズ(100mm〜300mm付近)が取り回しも良くおすすめ。
  • ダスト対策必須: 内部へのUVフィルター接着は、レンズ交換を頻繁に行うなら必須の工作。
  • 三脚とサポート: 換算数千mmを超える世界では、本体の剛性を補うレンズサポートが重要。

次回は、さらにコンパクトな「E 100mm F2.8」に各種テレコン(SONY/Olympus)を組み合わせ、機動力と倍率の両立に挑戦します。NVC200の改造や赤外線撮影について気になる点があれば、ぜひコメント欄で教えてください!

▶【魔改造】ニコンE 100mm F2.8装着のNVC200でSONY2.6倍テレコンを試してみた

よくある質問(FAQ)

Q. NVC200にニコンFマウントレンズは本当に装着できますか?

NIKON-Cマウントアダプターを使用することで装着可能です。ただし、物理的な干渉やバックフォーカスの問題が発生する場合があるため、使用するレンズやアダプターの組み合わせには注意が必要です。

Q. なぜこれほどの超望遠倍率が実現できるのですか?

NVC200の1/4インチセンサーは非常に小さいため、レンズの焦点距離が約10倍以上にクロップされます。さらにテレコンやデジタルズームを併用することで、35mm換算で数万mmクラスの超望遠撮影が可能になります。

Q. センサーダスト対策は必須ですか?

レンズ交換を行う運用ではほぼ必須です。マウント内部にUVフィルターを固定することで、センサーへのホコリ侵入を大幅に軽減できます。

Q. デジタルズームの倍率表示は正確ですか?

表示上は5倍・10倍となっていますが、実際の倍率はそれぞれ約2倍・4倍程度です。実効倍率を理解したうえで運用することが重要です。

Q. 超望遠撮影で最も重要なポイントは何ですか?

手ブレ対策が最重要です。三脚だけでなく、レンズサポートを併用してカメラ本体とレンズを一体化させることで、安定した撮影が可能になります。

Q. 夜間撮影ではどのレンズ構成がおすすめですか?

F値の明るいレンズ(例:F2.8クラス)をベースに、テレコンは控えめに使用するのが現実的です。倍率を上げるほどISO感度が上昇し、ノイズが増加するためバランスが重要です。

Q. コスパよく始めるならどの焦点距離がおすすめですか?

100mm〜300mm程度のニコンオールドレンズが扱いやすくおすすめです。コンパクトで価格も安く、NVC200との組み合わせでも十分な超望遠効果が得られます。

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