【レビュー】赤外線撮影対応ナイトショットカメラ搭載IIIF150 Raptor6ヶ月レビュー

中国のスマホメーカーOUKITELのサブブランドIIIF150が昨年夏に発売した防水防塵仕様のスマートフォンIIIF150 Raptorについて、購入から6ヶ月が経過したので使用感などレポートです。108MP超高解像度カメラに加えて、FLIR赤外線サーマルカメラナイトショットカメラを搭載した究極のタフネススマホです。特にお気に入りは、オートフォーカス対応のナイトビジョンカメラです。高性能赤外線カメラとして大活躍で、サブ機として手放せない存在になっています。それでは詳しく見ていきましょう。

商品概要

今回は半年レビューなので主な特長をざっくり紹介です。詳しい商品説明や開封レビューは、概要欄の過去動画やブログを参照ください。RaptorIIIF150のフラッグシップモデルスマホです。108MPメインカメラをはじめ、FLIRサーマルカメラAFナイトビジョンカメラ(ナイトショット)などを搭載します。SoCはMedia Tek Helio G99で、RAM 12GB、ストレージ256GBなど。6.8インチIPSディスプレイ(120Hz)で、OSはAndroid 13となっています。タフネススマホのため重量は359グラムと重めですが、本体サイズは厚さ15ミリと、この手のスマホの中では比較的スリムです。

防水規格はIP68をクリアし、最深6mの水中でも動画撮影など楽しめます。大容量10,000mAhバッテリーは、65W高速充電に対応し、30分で50%の容量に、フル充電は約2時間で完了します。

注文してみた

昨年夏のAliexpressのサマーセールで購入しました。購入価格は、40,757円から各種クーポン使用で、33,891円でした。2024年3月現在は、円安の影響もあってか5.4万円で販売されています。2024年の2月現在、日本のAmazonでは扱いがないようです。

6ヶ月感想

Raptorの購入から半年経過しましたが、現在はメインスマホPOCO F3のサブ機として活躍しています。基本性能については、サブ機としては十分なスペックなことに加えて、大容量バッテリーで電池切れなど充電トラブルに見舞われることがなくなりました。旅行で朝から晩まで使っていても困ることはないです。

強いて難点を挙げるとすれば、スピーカーがモノラルな点ですかね。風呂スマホとしてこの点が改善されればうれしいかな。ハイエンドゲームの用途には不向きかもしれませんが、スマホとしての完成度はかなり高いです。

メインカメラ編

メインカメラ性能


メインカメラのセンサーは、XiaomiRedmi Note 10 Proなどにも採用されているサムスンISOCELL HM2です。ミドルレンジ向けの1/1.52インチ、108MPセンサーです。

9 in 1ピクセルビニングで、通常撮影時は9つの画素を1つにまとめることで1200万画素で撮影します。

メインカメラについては、以前レビューしたRedmi Note10 Proでも詳しく比較していますが、ISOCELL HM2の性能は微妙です。大型センサーで9in1の割に暗所性能がイマイチで、画質は良くないです。メインカメラはあまり使ってないです。ただ、晴天下で108MP撮影するとかなり高解像な写真が撮れるのはおもしろいところではあります。

ナイトビジョンカメラ編

ナイトビジョンカメラ(赤外線カメラ)は、新たに64MPセンサーを採用し、スマホ搭載のものでは最高性能です。f/1.79のレンズでオートフォーカスにも対応します。レンズの横に赤外線LED2個を搭載し、赤外線を照射することで、モノクロ画像になりますが、暗闇でもクリアな写真を撮影することができます。6400万画素あるので、5〜6倍ぐらいまでズームしてもクロッピングで画像劣化が少なそうなのは期待大ですね。

ナイトビジョンカメラ

IIIF150 Raptorナイトビジョンカメラ(赤外線カメラ)は、64MPセンサーを採用しています。

搭載されているセンサーは、OmnivisionOV64Bと思われます。中価格帯のメインカメラに多くの採用実績があるセンサーです。

レンズのF値はf/1.79でオートフォーカスにも対応します。カラーフィルターを搭載していないため生成されるのはモノクロ画像ですが、解像度が非常に高いのが特徴です。カメラ横には赤外線LED2個を搭載し、赤外線を照射することで、暗闇でもクリアな写真を撮影することができます

カメラアプリ

カメラアプリはシンプルです。ナイトビジョンカメラはオート撮影です。画面をタップした場所にフォーカスが合います。また、太陽のマークをスライドさせると露出が調整できます。

生成される画像は64MP(9248×6944)です。64MPセンサーですが、ピクセルビニングなどは行われません。写真の画像はISO 791、SS 1/30です。

赤外線LEDライトについては手動でオンオフできます。ナイトビジョンカメラは、超高感度カメラとは異なり、暗闇では赤外線の補助光が必要です。赤外線LEDをオフにすると真っ暗になります。

最高ISO感度は2万で、シャッター速度は1/8秒でした。

最大4倍までデジタルズームできます。4倍ズームでも生成される画像は64MPです。

画面タッチでフォーカスポイントや露出測定ポイントを選択できます。上の写真では奥の人形にフォーカスを合わせています。

手前の人形の目をタップするとフォーカスポイントが手前に移動し、奥の人形はボケます。

MOVIEに切り替えると動画を撮影できます。選択できる画像サイズは1080Pまたは720Pです。撮影中に画面をタップするとフォーカスポイントや露出測定ポイントを変更できます。動画のデジタルズームは最大4倍まで対応します。

透け透け写真

OUKITEL WP17レビューでも紹介しましたが、Raptor搭載のナイトビジョンカメラを使って撮影することで、昔SONYのハンディカムやOnePlus 8 Proなどで話題になった透け透け撮影をすることができます。このリモコンをRaptorのナイトビジョンカメラで撮影すると。

ご覧の通り筐体が透けて、中の基盤が見えます。一部のリモコンでは赤外線を通しやすい素材が使われているため、このような写真が撮れます。

X線写真みたいですね。リモコン内部の構造が見えて、バッテリーの位置も特定できます。

プラスチック以外でも、薄い布地など赤外線を通しやすい素材は透けてしまいます。写真のように、スポーツウェアの中に雑誌を挟んで、ナイトビジョンで撮影してみます。

生地が赤外線を透過させやすいので、透過した赤外線が、中の雑誌に反射して、ぼんやりですが画像が浮かんできます。

この赤外線撮影機能は日中でも問題なく使えます。モノクロで64MPの撮影ができるので、カラー写真より解像感が増した写真が撮れます。

この写真は、108MPのカラー画像をトリミングしたものです。

こちらはナイトビジョンカメラで撮影した64MP画像です。108MPカラー写真より解像感のある撮影ができます。

IMX350と比較

以前購入・レビューしたOUKITEL WP17SONYIMX350 Exmor RSを採用した20MPナイトビジョンカメラが搭載されているのでそちらと比較してみましょう。

WP17のナイトビジョンカメラは最大でISO 4731SS 1/17まで対応しているようです、

写真のような状態で、照明を消してほぼ真っ暗な状態にして両機種のナイトビジョンカメラで撮影してみました。撮影条件を同じにするため、外付けの赤外線LEDを使っています。

64MPセンサー搭載のRaptorから。ISO 476でシャッター速度(SS)は1/60です。解像感があって文字は くっきり写っていますすが、全体的にノイズが多いです。画像処理した塗り絵ぽいですね。

続いて、WP17です。こちらはSONY20MPセンサーを搭載。ISO 116でSSは1/33です。こちらのカメラはノイズが少ないですね。1画素あたりの受光面積が広いため、感度耐性が高く、暗所に強い印象を受けます。Raptorのナイトビジョンカメラがピクセルビニングに対応していれば良かったのになあというのが正直な感想です。

ちなみに、同じIIIF150のAir1 Ultraでは、SONYのIMX350センサーが使われています。また、上位モデルのAir1 Ultra+では、24MPセンサーが使われていますが、こちらはSONYの表記がないので、おそらくOMNIVISIONのセンサーと思われます。

赤外線透け透け撮影


評価☆☆☆☆☆

ナイトビジョンカメラについては、このブログでも何度も取り上げるほど使うことが多い機能です。このカメラのためだけにでも買う価値ありといってよいでしょう。

良い点としては、まず、ワンタッチでフォーカスや露出を調整できる点です。意図したとおりに露出を合わせられるので、白飛びや黒つぶれを防ぐことができます。

加えて、64MPセンサーで解像度が高く、モノクロカメラとしても楽しめます。赤外線カメラが明るい場所でも使えるのはうれしいです。IRフィルターと組み合わせることで赤外線光域だけを捉える赤外線撮影ができるのも大きなメリットです。

マイナス点は、暗所での画質がIMX350搭載機種より劣る点です。ただ、これは高解像度性能を取るか、高感度性能を取るかの二者択一です。ピクセルビニングに対応していれば文句なしでした。

あと、アプリですが、露出補正しても動画撮影など途中でリセットされることがあるのが微妙です。

Xiaomiのアプリのように露出をロックできれば、動画撮影時の使い勝手がよくなります。

あと、欲を言えば、動画が4Kに対応して欲しかったですね。このあたりはSoCの性能が不足しているので難しいかもしれませんが、次期モデルで上位SoCが採用されることに期待です。

不満点もありますが、評価結果は満足の星5つです。手軽に赤外線撮影が楽しめる点はかなり高評価です。加えて、高解像な写真や、暗所での撮影をする人には十分おすすめできるカメラです。

サーマルカメラ編

サーマルカメラは、遠赤外線を捕捉することができるセンサーです。これにより物体の温度を画像として表示することができます。

Raptorに搭載されているサーマルカメラセンサーはInfiRay社のTiny1-Cというモジュールで、256×192(49,152画素)の解像度です。フレームレート(1秒あたり表示される画像の枚数)が25Hzで、最長1000メートル先の物体を感知することができます。

使用方法

InfiRayアプリを起動すると、クイックモードでサーマルカメラの画像が表示されます。画面上の全体温度をタップするとランダムな3箇所の温度が表示されます。画面下部の撮影ボタンを押すと写真が撮れます。パレットでは表示色パターンを変更できます。

画像モードでは、表示形式を選択できます。通常はサーマルカメラとメインカメラの画像を合成したもの(MIX)が表示されますが、写真のようにサーマルカメラの画像(IR)だけを表示することもできます。

ミックスモードでは2つのカメラの画像を合成するため、近くのものを写すときは、視差で画像がズレます。距離を0.2〜4メートルの間でスライドさせることでズレを修整できます。

プロモードでは、温度パラメータの放射率、温度、距離を指定することで、より正確な計測ができます。温度は測定対象周辺の気温、距離は測定対象までの長さの値を指定します。

放射率は赤外線を放射しやすい材質の物体ほど1.0に近づき、放射しにくい物ほど0に近づきます。人間の皮膚の放射率は0.97です。標準の放射率は、0.95固定です。例えば、アルミニウムの放射率は0.30と低いので、そのままでは正確な温度が測定できません。測定前にアプリの放射率設定を0.30に変更する必要があります。

プロモードでは、任意の点の温度を計測することができます。ROI(関心領域:Region of Interest)をクリック、ポイントを選択し、計測箇所をタップすると測定ポイントを最大3箇所追加できます。

計測はポイント(点)のほかに、ボックスラインなど各3個まで追加可能です。そのほか、スケールを選択すると強調する温度範囲を指定することもできます。例えば人間だけを強調する場合は35℃〜39℃のように範囲を指定します。

屋外で撮影

雨上がりの夜にサーマルカメラで撮影してみました。普通のカメラで撮ると写真のような感じです。

サーマルカメラで撮影すると、ベンチに座っている人や電灯など熱源が赤く表示されます。肉眼では気づきませんでしたが、手前のベンチに野良猫が2匹座っているのがわかります。

近所の公園に移動しました。普通のカメラで撮影すると写真のとおり真っ暗です。

サーマルカメラに切り替えると、滑り台の上に野良猫が寝ているのがわかります。

Raptorのサーマルカメラは写真のほかに、動画やタイムラプス撮影もできます。動画で撮影してみました。ネコが歩いていく様子がきれいに写っています。

総合評価☆☆☆☆☆

それでは、Raptorのサーマルカメラ評価です。良い点は、まず、従来モデルより解像度が大幅に向上し、画質が良くなっている点を挙げることができます。最長1キロ先まで感知できるようになったのもうれしいですね。屋外でも広範囲に撮影できます。野鳥撮影など野生動物を見つけるときにも使えそうな感じです。色づけする温度範囲を細かく調整できる点も評価できます。

難点は、クイックモードだと任意の点を選択できない点、加えてプロモードでは設定がやや複雑な点ですかね。日本語マニュアルがないため設定方法を把握するまでに時間を少し要しました。

とはいえ、サーマルカメラはあると便利な機能です。電気代高くて節電対策があれこれ必要なご時世で、家電製品の発熱チェックなど役立つ場面は多いでしょう。評価は満足の星5つです。

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