【レビュー】Moto Z用オプション HASSELBLAD TRUE ZOOM を買ってみた


Hasselblad True Zoom
モトローラから発売されているスマホ Moto Z には、各種オプションが用意されていますが、中でも注目はハッセルブラッドのカメラユニット True Zoom (トゥルーズーム)です。Moto Zの後ろにマグネットでピタっと張り付けるだけで10倍光学ズーム搭載のデジタルカメラとして使えるんです。

今回はMoto Z本体と合わせて、UKサイトで注文。183.33英ポンド(約2万3千円、別途輸入時に消費税、手数料必要)なんで、国内正規ルート(ビックカメラ)で買う(3万1千円)よりちょい安いです。

Moto Zに釣られてしまったのもオプションでハッセルのカメラが取り付けられるという点も大きいです。ま、値段が値段(2万円ちょい)なんで過度な期待は禁物ですが、どんなもんかレビューします。

なお、Moto Z本体のレビューはこちら。


同梱物
同梱物は、カメラ本体とケース、説明書です。ケースはレザー製(たぶん)で、Moto Zを装着した状態でも収納可能ですが、パンパンになる上、素材がすべりにくいので取り出しがたいへん。というかカメラ本体のみを収納しても取り出しにくい。。。

付属のケースは出し入れがしにくいです

Moto Zに装着
さっそく装着してみましょう。当たり前ですが本体サイズはMoto Zと同じ。カメラユニットはマグネットでMOTO Z本体にペタっとくっつける。けっこうな吸着力なんで普通に使っている限りは外れることはないでしょう。

Moto Z本体はかなりの薄さですが、こいつを装着するとそれなりに厚みはでます。測ってみると装着時の厚みは3.5cm。それでも胸ポケットにも入る厚さです。

で、これを常時携帯できるかが問題。サイズ(厚み)的には許容できますが、カメラユニットだけで145gあるんで、本体(136g)と合わせると280gで、常時携帯するにはちょい重い感じです。さらに、レンズ筒部分はしっかりした金属製なんでけっこうな重み。これならコンデジを別で持ったほうがいいかもなという気も。。。

考え方を変えて、カメラにスマホがついているよと考えれば許容できるか。しかし、こいつ何カメラ持ち歩いてるんだという視線はたまに感じます。通話してるときなんか、カメラで通話してるよ状態です。

っと、装着するも認識しない。どうやら本体アップデートの必要があるようです。本体アプリのアップデート完了後は正常に起動しました。

カメラ裏面は本体とのインターフェイスが

カメラの機能
カメラユニットには、裏面照射型CMOSセンサー(1/2.3型、12メガ)と光学10倍ズームのレンズ(f3.5-6.5)、キセノンフラッシュ、シャッターボタンが装備されています。電源オンもしくはカメラアプリ起動でレンズが繰り出します。

撮影はMoto Zのカメラアプリです(他のカメラアプリでも撮影可)。電源オンでアプリ起動、もしくはアプリ起動でカメラ側の電源がオンになります。本体にはシャッターボタンのとこにズームレバーがついていて、左右に動かすとレンズがニョキニョキ動きます。

レンズは自動開閉キャップがついているので、電源オフ時は収納、保護されます。10倍ズームをこの厚みの抑えたのはいいですね。

アプリは、カメラ、動画、パノラマ、マニュアルの4通りの撮影が可能。動画はフルHDでの撮影ができ、静止画はカラー(JPG)、モノクロ(JPG)、カラー(RAW+JPG)の三通りの設定があります。

撮影モードは、自動、スポーツ、夜景など6通りで正直物足りない感じです。マニュアルモードでは、焦点距離、ホワイトバランス、タイマー、ISO(100-3200)、露出補正などの設定ができるのはいい。F値やシャッタースピードも変更できればよかったんですが。。。

と思ったら、いつの間にかアップデートでシャッタースピードは変更できるようになってました。これでシャッター優先撮影は可能です。なお、このカメラはレンズに絞り羽根がついていないし、廉価版コンデジみたいなNDフィルターも搭載されていないので、そもそも絞りの変更ができないみたいです。

Moto Zに装着

性能はひと昔前のコンデジ
起動は2~3秒程度。ざっくり触ってみた感じではひと昔前のコンデジって感じですね。AFがもたつく、連写がとろい、シャッタースピード、露出値の指定ができないなど。機能的にはMoto Zのカメラに劣る部分もあります。あとシャッター音が消せないのも難です。

このあたりはモトローラの用意したアプリの問題ともいえます。実際のところは、別のアプリを導入すればシャッター音も消せますし、もたもたした動作などの不満も結構解消されます。光学ズームは別アプリでも問題なく使えます。

難点を挙げるなら、カメラを構えたときに親指がちょうどアプリ切り替えアイコンの位置にきて、触れるとカメラの電源が落ちてしまうとこ。持ち方に工夫が必要になります。

あと、ストラップホールがあればよかったかな。首から下げるとかっこいいでしょ。それから、自立できるか、三脚穴があってもいいんじゃないといったあたりが不満です。

10倍ズームでレンズの繰り出しはこんな感じ
画質はどうだ
1,200万画素ってことは、本体のカメラ(1,300万画素)より画素数で劣る。しかも、レンズのF値は本体f1.8に対して、TRUE ZOOMは広角側でf3.5と暗くなってるので、んならスマホ本体のカメラで撮ったほうがキレイじゃね?

と思ったものの、そう簡単な話ではないようです。JPG撮って出しでも明らかにTRUE ZOOMで撮影した画像のほうがきれい。ノイズの乗り具合とか解像感とかで違いが出てます。レンズの性能とかが影響しているのかな。

TRUE ZOOMのここがいい
長所としては、まず、スマホの5.5インチ大画面が使えるのがいい。タッチでフォーカスポイントも合わせられますしラクチンです。マクロもかなり近づけます(5cm)。シャッターラグもないですね。スマホのスタンバイ状態から2~3秒でシャッター押せるのは便利。ズームスピードが早いのも好感度が高いです。無線で接続するレンズカメラみたいなモサモサ感もないですし。

私はあんまり使いませんが、JPG+RAWで記録して、RAW現像できるのも普通のスマホにはない長所かな。現像アプリはハッセルのHPでユーザー登録すれば無料でダウンロードできます。ただし、RAWデータはJPGみたいにgoogleフォトでアップロードできないので、PCにUSB接続で転送するか、SDカードに保存してPCに移すような感じで、ちょい面倒か。ま、データが1枚20MBとかになるんで仕方ないですね。

あと、なんだかんだいって手ぶれ補正付き(動画は電子式)の光学10倍ズームは便利です。フルHDですが動画も撮影できますし。ただ、望遠を活かすなら三脚ネジはあってほしかった。。。

JPG+RAW撮影モードあり

総合評価】☆☆☆☆★
画質を追い求める人には不向きかもですが、ま、私のようなただのブランド好きにはハッセルのロゴが入ってるだけで所有欲を満たしてくれます。値段も安いんで、Moto Z持ちなら追加で買っても後悔はしないでしょう。カメラ操作のアプリがイマイチなんで星ひとつマイナスです。

それにしても、moto modsのコンセプトはおもしろいですね。将来的には、単焦点の高画質モデルとか発売してくれたら飛びつくんだけどな~。1インチセンサーで35mmとか24mmとかいろんなラインナップがあったらおもしろい。

最近の中華メーカーは、このMoto Zのほかにも、ライカとコラボしたデュアルレンズ搭載のHuawei P9とかおもしろスマホがいろいろ登場しています。日本のメーカーもがんばってこんなの出してほしいなあ。

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