1万円台で購入できる5K録画対応デジタル暗視スコープ「NV016」の実写レビュー第二弾。今回は広い公園での望遠撮影テストを中心に、デジタルズームの実用性、ナイトビジョン(赤外線850nm)の照射距離、夜間暗視性能、さらに光学2倍テレコン装着時の画質変化まで徹底検証します。
加えて、UVC対応によるWEBカメラ機能やAndroid接続(OTG)テストも実施。NV016は本当に“使える暗視カメラ”なのか?実写比較と具体的な撮影距離データをもとに詳しく解説します。
双眼鏡スタイルの望遠暗視スコープNV016レビューの第二弾です。前回は岡山城と旭川の河原で基本的な撮影機能を中心にざっくりとテストしましたが、このカメラはいろんな場面で使えそうだということで、今回は撮影場所を広めの公園に移します。フルカラー暗視撮影と赤外線ナイトビジョン撮影に対応したNV016のデジタルズームやナイトビジョン機能などを詳しく見ていきます。
さらに、光学2倍テレコンを装着しての超望遠ズーム撮影、真っ暗闇の公園や駐車している車内など、実際の撮影シーンを想定してのテスト撮影にもチャレンジしてみます。1万円暗視カメラの性能でどのような映像が撮れるのか。最後までお楽しみください。
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NV016 公園での望遠性能テスト(曇りの日)
等倍(250mm相当)での解像感チェック
今回は望遠性能を検証するために、敷地の広い岡山県総合グラウンドに場所を移しての撮影です。この日はあいにくの曇り空でしたが、そのあたりがどの程度画質に影響するのでしょうか。写真撮影からスタートです。まずは等倍250mm相当です。撮影地点から看板までの距離は約120mです。
なんとなくシャープさに欠けるボヤっとした画像です。シャッタースピードは1/2724、感度はISO100なので、光量不足というわけでも無さそうです。晴天時の画像と比べるとイマイチかな。解像感は高いけど、全体的にノイズが乗っているような印象です。
デジタル5倍ズームの画質
デジタル5倍ズームです。デジタルズームですが、このあたりまでは劣化も少なく、常用できるぐらいきれいに撮影できます。
デジタル10倍ズームの限界
デジタル10倍ズームです。10倍になるとかなりザラつきが目立ちますね。石碑の津島遺跡という文字は判読できますが、看板の文字は読めません。
動画撮影(1080P / 4K)の比較
続いて動画を見てみましょう。1080Pで撮影してみました。まずは1倍です。
続いて5倍です。
10倍になるとかなりノイズが増えます。
ズーム速度と操作性
ズーム画面を動画で撮影してみました。1倍から10倍まで倍率を上げるのに約10秒程度要します。動作はかなりモッサリです。
4Kでも撮影してみました。1080Pと比べると解像感は高くなっています。1080Pで撮影したからといって画質が向上するとかは無さそうです。
ナイトビジョンモードの実力
NV016は昼間でもナイトビジョン撮影ができます。
カラーナイトビジョンの特徴
2種類のモードがあって、カラーナイトビジョンでは、カラー画像をそのまま使用するため若干色情報が残っています。
モノクロナイトビジョンの違い
モノクロナイトビジョンでは、画像は白黒になります。画質に大きな違いはありません。
光学2倍テレコン装着レビュー
Panasonic DMW-GTC1の取り付け方法
もう少し光学倍率が欲しいぞということでテレコンを取り付けることにしました。装着するのはパナソニックのマイクロフォーサーズレンズ用光学2倍テレコンDMW-GTC1で、レンズ前面に着けるタイプです。35mm換算で250mm相当のNV016に装着するとことで500mm相当の光学倍率になります。デジタルズームと合わせれば最大5000mm相当の画角が得られます。
フィルターアダプター改造のポイント
NV016のレンズ筒はフィルターネジが切っていないので、フィルターアダプターをはめ込む改造を施します。サイズ的に40.5mmだと収まらないけど、37mmだと少しルーズな感じです。
手元にあった37-17ステップアップリングを取り付けることにしました。アダプターの周りに両面テープを巻いてサイズを調整しました。これで赤外線撮影用のIRフィルターを装着することも可能になりました。
テレコンを装着してみました。軽量でフィルターアダプターに取り付けても問題なく使用できます。
500mm相当での実写テスト
同じ場所でテレコンを取り付けて撮影です。500mm相当です。
デジタルズーム併用時の画質
デジタル5倍で2500mm相当まで寄れます。これぐらいズームできると便利です。コンパクトなテレコンの割に写りが良いのでおすすめです。
WEBカメラ(UVC)機能を検証
Windows PCでの接続方法
NV016はUVC(USB Video Class)規格に対応しているので、USB CケーブルでWindows PCやAndroidスマホに接続するとWEBカメラとして認識されます。PCに接続してPC Cameraを選択するとOBSのようなキャプチャーアプリで画像を表示することができます。
Android接続(OTG+USB Cameraアプリ)
タブレットに接続することで外部モニターとして利用できそうなので試してみました。OTGアダプター経由でスマホに接続し(※直接繋げても認識されません)、USB Cameraというアプリを起動するとNV016が外部カメラとして認識されました。
外部モニター用途として使えるか
スマホからのカメラ操作はできませんが、フルHDモニターとして使えるためNV016のモニターやWiFiアプリと比べると画質がきれいで画面が大きいので、ピント合わせが容易になります。1mぐらいのケーブルなら問題なく使えるのでリモート視聴にも使えそうです。
PC Cameraモードの制限
録画はタブレットのストレージにMP4形式で録画されます。難点は、USBケーブルを繋ぐとPC Cameraモードに切り替わってカメラ本体を操作できなくなる点ですね。デジタルズームや設定変更などもできません。ナイトビジョンモードで使うなら、一旦ナイトビジョンカメラモードに切り替えてからケーブルを繋ぐ必要があります。
夜間暗視性能を実写比較
HDR-AX55との比較
暗視撮影機能も見ていきましょう。ビル屋上からです。まずは比較用にSONYハンディカムHDR-AX55で撮影してみました。通常モードです。街灯や部屋の明かりは映っていますが、建物は薄っすら見えるかな程度です。
ナイトショットモードに切り替えると多少明るくなりますが、色情報は失われます。
通常モードでの夜景撮影
それではNV016の通常撮影モード(ナイトビジョンオフ)です。センサーは感度耐性が高いので、わずかな光源があればそのまま撮影してもフルカラーで撮影することができます。
ハンディカムと比べると、かなり明るくなりました。色情報も残っているので、昼間ほどではありませんがカラー感は出ています。自動露出のため、部屋の中などは白飛びして映りません。
モノクロナイトビジョンの明るさ
モノクロナイトビジョンモードに切り替えると、画面は白黒になりますが、赤外線LEDが照射されるのでカラーモードより鮮明に表示されます。
赤外線LED(850nm)の照射性能
搭載されている赤外線LEDの波長は850nmです。レベル1では肉眼で見ると発光部がほんのり赤く光る程度です。光量を上げるとそれなりに明るくなるので、遠くから見ても赤く光っているのがわかります。
赤外線ポインターの到達距離
赤外線ポインターをオンにすると中央に赤い点が表示されます。ピント合わせに便利ですが、照射されたレーザー光は撮影対象に当たると赤く光ります。レーザー光は300mぐらい先なら問題なく照射できます。
公園芝生広場での実写テスト
場所を移して、再び岡山県総合グラウンドです。公園内でも特に照明の少ない芝生広場で撮影です。夜8時頃で曇り空のため月明かりも無く、街灯がわずかに差し込む程度です。スマホカメラで撮影するとこんな感じです。
かなり暗い場所ですが、カラーモードで撮影するとテーブルとベンチがはっきり見えますね。
NV016の画面を写すとこのように見えます。暗視性能の高さが伝わるでしょうか。
ナイトビジョンモードは赤外線光が照射されるためカラーモードより輪郭もはっきり出て、鮮明に写すことができます。
スマホRaptorのナイトビジョンカメラで撮影すると、NV016から赤外線が照射されているのがよくわかります。肉眼ではまったく見えません。
赤外線は一番弱いレベル1でも100m先まで余裕で照らしています。
30mほど離れた林の中のベンチを映してみました。街灯も当たらず、真っ暗なのでカラーモードではほとんど映りません。
ナイトビジョンモードに切り替えると、赤外線光が照射され真っ暗闇でもはっきりと写ります。
50m人物撮影の検証
50m離れたベンチに人が座っていたので撮影してみました。カラーモードから。
ナイトビジョンに切り替えて。
5倍までズームしていきます。メガネと短パン裾の反射材に赤外線が反射しています。
10倍になるとかなり粗い画像になります。
駐車場に停まっている車も撮影してみました。距離は50m離れています。大通りに近く、街灯もあるのでカラーモードできれいに写ります。
NV016のメリット・デメリットまとめ
NV016は、1万円前後で購入できるデジタルナイトビジョンスコープとしては非常に高い暗視性能を持ち、850nm赤外線LEDによって光源のない環境でも実用的な撮影が可能です。日中の画質はやや粗さがあるものの、夜間撮影ではフルカラーモード・モノクロナイトビジョンともに優秀な結果が得られました。
Panasonic2倍テレコンはおすすめ
パナソニックの光学2倍テレコン装着により500mm相当まで拡張でき、デジタルズームとの併用で超望遠撮影も可能です。さらにUVC対応により、Windows PCやAndroid端末へ接続してWEBカメラとして利用できる点も大きなメリットです。
NV016は「1万円前後で購入できるデジタルナイトビジョン」としては非常に高い暗視性能を持ち、赤外線LED(850nm)による実用的な夜間撮影が可能です。望遠性能やテレコン拡張性も含め、コストパフォーマンス重視の暗視スコープを探している方には有力な選択肢といえるでしょう。
次回は強力な赤外線撮影機能をもつNV016にIRフィルターを装着した赤外線透過撮影にチャレンジです。ハンディカムと比較してどれくらいの透過度を見せてくれるでしょうか。
NV016 よくある質問(FAQ)
NV016の赤外線はどれくらいの距離まで届きますか?
搭載されている850nm赤外線LEDは、レベル1でも約100m先まで照射可能です。最大出力ではさらに遠距離まで照射できますが、発光部が赤く見えるようになります。
NV016は昼間でも使えますか?
はい。通常のカラーモードで昼間撮影が可能です。ただし、日中は解像感がやや粗く感じられる場面もあります。
NV016のデジタルズームは実用的ですか?
5倍程度までは比較的きれいに撮影できますが、10倍ではノイズや粗さが目立ちます。画質重視なら光学テレコン併用がおすすめです。
NV016はスマホやPCに接続できますか?
UVC(USB Video Class)規格に対応しているため、USB-CケーブルでWindows PCやAndroid端末に接続するとWEBカメラとして認識されます。AndroidではOTGアダプターとUSB Cameraアプリが必要です。
NV016は真っ暗闇でも撮影できますか?
ナイトビジョンモードに切り替えることで赤外線LEDが照射され、光源のない暗闇でもモノクロ映像として撮影可能です。
















