スマホカメラにデジカメ用の2倍テレコンバージョンレンズ(望遠レンズ)を取り付けるためのアダプターを購入してみました。17mm径のレンズをスマートフォンに装着できるユニバーサルアダプターです。Amazonで見つけた37 to 17mmのフィルターアダプター経由でパナソニックのテレコンDMW-GTC1を取り付けて撮影してみます。ついでに、安価なクリップオンタイプのテレコン、デジタルズームと画質がどれくらい違うのかも比較してみました。
【APEXEL APL-F001】
購入したのは、APEXELという中国のスマホアクセサリーメーカーの製品です。ワンタッチでスマホ本体に装着できるフィルターアダプターで、17mm径の各種フィルターやレンズを装着できます。
商品は、Aliexpressで購入です。1,037円でした。日本のAmazonにもAPEXELのストアがありますがこの製品はまだ取り扱っていないみたいです。
マクロレンズとのセット商品はあります。4,380円とちょっと値段高いですね。
開封してみました。本体のほかに、取り付け位置調整用のパッドが3種類入っています。
17mmフィルタースレッドのほかに、1/4インチネジ穴やコールドシューを備えています。
上下左右に動かして、スマートフォンのカメラ位置に合わせて取り付けます。OnePlus 9 Proは問題なく装着できましたが、スマホによっては、電源ボタンなど本体横のスイッチ類が干渉するかもしれません。
【パナソニックDMW-GTC1】
装着するのは、パナソニックのマイクロフォーサーズレンズ用のテレコンバージョンレンズDMW-GTC1です。
同社のH-PS14042専用のテレコンバージョンレンズで、レンズ先端に装着することで、倍率を2倍にできます。マイクロフォーサーズレンズ用のテレコンなので軽くてコンパクトです。10年前に購入しましたが、ほとんど使わず眠っていたものです。Amazonで7,500円で購入できます。
PS14042はフィルター径が37mmなので、フィルターアダプターと組み合わせることで、各種レンズに装着できます。
【37 to 17フィルターアダプター】
GTC1は取付部のフィルター径が37mmなので、APL-F001に取り付けるために、Amazonで見つけた37 to 17mmのフィルターアダプターを用意して、スマホグリップに装着します。
APL-F001にフィルターアダプターを装着します。サイズ的には問題ないです。
テレコンを取り付けるとこんな感じになります。
スマートフォンに取り付けてみました。マイクロフォーサーズレンズ用のテレコンなので、意外とコンパクトです。
【比較対象】
以前購入したスマホ用フィルターキットに同梱されていた2倍テレコンと画質を比べてみます。10 in 1のキットで2千円でした。おそらく、100均で売っているスマホ用テレコンと似たような品質でしょう。以下、格安テレコンと呼びます。
クリップで挟んで使用するタイプです。安価な製品ですが画質はどうでしょうか。ちなみに、レンズ部のネジ径は、APL-F001と同じ17mmなので、クリップにパナソニックテレコンも装着はできますが、重さがあるので使用は難しいですかね。
スマホカメラレンズに、写真のようにクリップを挟んで取り付けて使用します。
【比較してみた】
それでは、画質比較です。格安テレコンとパナソニックテレコンの画質差はどれぐらいでしょうか。まずは、室内撮影で画質を比較してみましょう。①格安テレコン②パナソニックテレコン③デジタルズームーの3パターンで比較してみます。画像をタップすると拡大表示されます。
使用するのはOnePlus 9 Proの標準カメラです。プロモードのISO400固定で撮影します。
OnePlus 9 Proの標準カメラは、広角レンズのため、装着してそのままの状態ではケラレがでます。
ということで、ケラレが発生しないよう、2.2倍のデジタルズームでテレコンを装着して撮影します。
【デジタルズーム】
1枚目は、テレコンを付けずに2.2倍のデジタルズームのみで撮影したものです。
【スマホ用テレコン】
続いて、格安テレコン装着です。パッと見た感じでは、箱の白色の部分にカラーノイズが乗っていますね。
【パナソニックテレコン】
パナソニックテレコンだと、こんな感じになります。なお、同じ条件で撮影していますが、カメラレンズとテレコンとの間にフィルターアダプターの厚みぶんのクリアランスがあるので、格安テレコンよりも望遠寄りになります。
3枚を並べるとわかりやすいですね。格安テレコンはレンズ性能が低いので、全体的に、ぼやけたような感じです。ノイズも多く、他の2枚より明らかに画質が悪いです。デジタルズームとパナソニックテレコンは、パッと見た感じでは似たような画質に見えます。
さらに拡大してみました。違いがはっきりわかります。格安テレコンは、デジタルズームより解像感は出ていますが、全体的にノイズが多く、画質がかなり低下しています。これなら無いほうがマシかな。パナソニックテレコンは、デジタルズームより文字の輪郭がくっきり描写されています。素人が見ても、明確な違いが出ていることがわかります。
【屋外で比較】
屋外でも撮影してみました。標準レンズで撮るとこのような画角です。
OnePlus 9 Proは3.3倍の望遠レンズを搭載しているので、そちらを使って望遠モードで撮影です。望遠モードでは、画角が狭いので四隅もケラレません。
パナソニックテレコンを装着することで、倍率が6.6倍になります。
画面中央の垂れ幕部分に合わせて、2枚の画像をトリミングしてみました。テレコン無しだと全体的にボヤっとして塗り絵みたいになってますね。葉っぱの描写も今ひとつです。
テレコン有りです。こちらは、くっきり写ってますね。葉っぱの箇所もきれいに表現されています。十分満足のクオリティです。
ちなみに、格安テレコンも試してみましたが、こちらはレンズ性能が悪いからか、ピントが合いません…。これでは使い物にならない。やはり値段相応ですね。
天気の良い日に再チャレンジです。標準レンズはこんな感じ。
光学3.3倍ズームです。
光学3.3倍ズームにパナ2倍テレコンを装着しました。
3.3倍ズームをトリミングするとこんな感じです。
こちらはテレコン付けたほうです。やはり、テレコン有りのほうが画質はよいです。
【赤外線カメラ】
以前レビューしたナイトショット撮影機能搭載のIIIF150 Raptorの赤外線カメラにも装着してみました。普通に撮ると写真のような画角です。
こちらもケラレが生じるので、デジタルズームで3倍にして撮影です。
パナソニックテレコンを付けると、6倍ズームになります。
2枚を比べてみましょう。画数の多い蔵の字を見ると、違いがよくわかります。テレコン無しだと文字が潰れていますが、テレコン有りはしっかり解像していますね。Raptorの赤外線カメラは便利ですが、画角が広いのが難点でした。これまではデジタルズームで対応していましたが、テレコン使ってきれいな画質でズーム撮影できるのはうれしいですね。
【まとめ】
ということで、まとめです。まず、APEXELのスマホ用フィルターアダプターですが、使い勝手は良いです。ワンタッチでスマホに固定できる上、作りもしっかりしているので、大きめのレンズを付けても問題なく使えます。
37mm to 17mmフィルターアダプターは、GTC1用に作られたのかと思うぐらいジャストサイズです。眠っていたGTC1が復活しました。これは神アダプターといっても過言ではない。
GTC1テレコンは、さすがパナソニックのデジカメ用だけあって、大満足の仕上がりです。画質劣化がほとんど無く、倍率を上げることができます。マイクロフォーサーズ用でコンパクトなので、スマホ用テレコンにピッタリです。
テストする前は、テレコン付けてもデジタルズームとさほど違いはないのかなと想像していましたが、素人目でもこんなにはっきりと違いが出るとは驚きです。スマホのカメラじゃズームがちょっと物足りないなと思っている人は、テレコン装着がおすすめです。特に、iPhone 13 Proなど、3倍以上の望遠カメラが付いてるスマホならケラレの心配なしで使えて便利です。ということで、今回はいずれの商品も星5つ。大満足の結果でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿