サッカー・J1サンフレッチェ広島の新たな本拠地となる新サッカースタジアムが広島市中心部に来年2月に開業します。そういえば、ファジアーノ岡山も新スタジアムをとかいうニュースを以前見かけましたが、あれって、どうなっているのでしょう。世間を騒がせている岡山市新アリーナ問題も合わせて詳しく調べてみました。
【新アリーナ構想】
まずは、実現の可能性が高い岡山市新アリーナ構想からです。岡山市西部にあるJR北長瀬駅南側の市営住宅跡地に、約81億円をかけて収容人数5000人規模のアリーナ建設を計画しています。
バレーボールVリーグの岡山シーガルスやバスケットボールBリーグのトライフープ岡山などが利用を想定しています。事業主体は岡山市です。世代的に、アリーナって言われるとイマイチピンとこないですが、要するに体育館のことです。
建設予定地が決まっていることからも、計画自体は着々と進んでいるようです。岡山市では、すでに今年6月に基本計画策定業務をパシフィックコンサルタンツに委託することを決定しています。
2023年度末には基本計画の策定を完了させる見込みですが、建設費の負担を巡って岡山市と岡山県との間でバチバチのバトルが繰り広げられていることが各メディアで報道されています。
岡山県は、既に県総合グラウンド内に収容人数2500人のジップアリーナを所有しているので、岡山市がアリーナを作るならどうぞご勝手にという感じでしょう。岡山市南部には、岡山市所有の浦安体育館もあるし、新アリーナ必要ですかというのが率直な感想です。
それにしても、元国土交通省官僚の大森岡山市長になってから、多額の税金を使ってのハコモノ行政がワル目立ちしていますね。
岡山城をイメージしたとかいう市役所新庁舎の建設に300億円をかけます。
岡山駅への路面電車乗入れでは、たった100メートル延伸するのに、86億円以上の事業費を費やす計画をゴリ押ししました。両備グループへの忖度でしょうか。コロナにかこつけて、運賃無料デーやプレミアム付タクシー券なんてのもやってましたね。
表町商店街の外れに移転させた新市民会館(ハレノワ)の整備費は、当初の予定を大幅に上回り265億円を要しました。広島市の新サッカースタジアム整備費とほぼ同じ額です。そんなお金があるなら新スタジアム作れよと思ったのは私だけですか?
表町商店街には、それ以外にも、アーケード改修など多額の税金が投入されています。なぜ特定の事業者だけこんなにも優遇されるのか納得いきませんね。一般市民にとっては、緊急性、必要性を感じないものばかり。典型的な昭和の悪徳政治家って感じです。
【新スタジアム構想】
話がだいぶ逸れてしまいましたが、ここからが本題です。岡山にファジアーノホームグラウンドとなる新スタジアムはできるのか。ファジアーノ岡山が、現在ホームグラウンドとして使用しているのは、岡山市北区にあるシティライトスタジアム(通称Cスタ)です。岡山県の施設で、陸上競技場との併用です。
立地は恵まれていますが、収容人数が1.6万人と少ない上、屋根のカバー率が低いなどJ1昇格を目指すチームのスタジアムとしてはやや難ありです。
陸上競技場としても利用されるため、観客席からピッチまでの距離が遠いです。サッカーなど球技観戦するには物足りないですね。アウェイ側スタンドに屋根がないのも困りものです。
ということで、ファジアーノ岡山や岡山商工会議所が中心となって、球技専用スタジアムの建設を要望しています。
ファジアーノ岡山としては、岡山市内に25000人収容規模のサッカー専用スタジアムを整備してほしいようです。
現時点では、ファジアーノが要望しているだけで、具体的な話はないようです。新スタジアム建設に向けてようやく動き始めた段階です。建設予定地も未定です。
【建設候補地】
建設候補地を探してみましょう。広島市のサンフレッチェスタジアムなど、昨今の流れを見ると、市中心部の交通の利便性が良い場所に整備することが必須条件のようです。となると、候補地はかなり限られてきます。
有力なのは北長瀬駅南側の国鉄操車場跡地です。バブル期には、この場所に球技場を整備する動きがありましたが、バブル崩壊でご破産になり、現在は岡山ドームとかいう中途半端な施設ができてしまいました。
航空写真で見ると、こんな感じの場所です。サッカースタジアム設置基準では、西側にメインスタンドを配置するようになっているので、南北に縦長のスタジアムを配置するようになります。
試しに、大阪市にある収容人数25000人のヨドコウ桜スタジアムをはめ込んでみました。敷地的には、ギリギリ入るかどうかといったサイズ感ですが、北長瀬駅から岡山ドーム方向への動線を分断しています。かなり微妙ですね。
横に向ければ、なんとか収まりますが、このような変則的な配置は、NACK5スタジアム大宮やIAIスタジアム日本平など、かなり少数派です。西日が射し込んで使いづらいようです。
敷地の下には、胡麻田地下道が通っているので、車が走っています。このあたりは、法律とか規則的にどうなんでしょう。
岡山ドームがこんな位置に無ければ、余裕をもって配置できたのですが。いっそのこと、岡山ドームを潰してしまえば…。
岡山商工会議所の資料を見ると、北長瀬駅の南側にアリーナとスタジアムを一体的に整備する計画になっていますね。岡山ドームを含めた北長瀬未来ふれあい総合公園の指定管理者にファジアーノ岡山がなっているし、やはりこの場所が本命ですかね。
中心部で広い土地となると、残るは県総合グラウンドですね。シティライトスタジアムもある大規模な公園です。広大な土地ですが、敷地中央に津島遺跡があるので、建設可能な土地は、南側の岡山県野球場のあたりしかありません。
岡山県野球場は、かつては阪神戦などプロ野球の試合も開催されたこともありますが、倉敷市にマスカットスタジアムが完成したことで、現在はアマチュア向けに貸出しているぐらいです。高校野球の試合も岡山県野球場では行われていないみたいですね(※軟式は岡山県野球場が会場です)。野球場を廃止することに反対する人もいると思いますが、野球は倉敷市、サッカーは岡山市で住み分けすればよいのではないでしょうか。
ここなら、きれいにスタジアムが入りますね。敷地面積的には問題ないようです。県総合グラウンド内に新スタジアムを作るならこの場所が最適だと思います。
シティライトスタジアムより岡山駅寄りになるので、岡山駅からは徒歩15分ぐらいの距離です。アクセス的にも問題ないですね。
余談ですが、県総合グラウンドへのアクセス用に、ジップアリーナ近くを通っているJR津山線に新駅を作ればいいのにと思っているのは私だけでしょうか。
敷地はあるので、単式ホームで駅を設置することはできそうですね。ここからなら、総合グラウンド入口まで徒歩5分、スタジアムまで徒歩10分程度です。アーケードを整備して雨の日でも濡れずにア総合グラウンドまでクセスできるようになれば最高ですが。
【設置主体は】
一番の懸案は、建設費を誰が負担するかです。建設地が北長瀬駅南なら岡山市が、県総合グラウンドなら岡山県が、土地の所有者なので、主体となってスタジアムを整備することになるでしょう。
建設費は、この規模で最安といわれる吹田市のパナソニックスタジアムが140億円、来年オープンの広島市エディオンピースウィングスタジアムが270億円です。物価高の昨今の状況を鑑みると、最低でも200億円程度は必要になるでしょう。
200億円となると、県、市単独での整備は難しいですね。ファジアーノが主体となって資金調達していくことが求められます。
ジャパネットみたいにポーンと800億円出して、スタジアムを建ててくれる企業があればいいですが。
キリンビールが、岡山市東区の瀬戸町にエスコンみたいなボールパークとか作ってくれませんかね。敷地は、岡山工場の近くに瀬戸町総合グラウンドがありますよ。
広島の新スタジアム整備では、エディオンが30億円、マツダが20億円を寄付しています。地元経済4団体から18億円以上、個人からの寄付も含めて計70億円以上が民間から調達できたとのことです。加えて国の補助金が80億円、広島県と広島市で計100億円を負担しているようです。
新スタジアム整備については、伊原木知事も前向きな姿勢を示していますが、県も財政状況が厳しい中で大盤振る舞いはできません。少なくとも民間から総事業費の4分の1、50億円程度の資金調達は必要ではないでしょうか。実現へ向けてのハードルはかなり高いです。。
ファジアーノのスポンサー一覧を見ても、10億円単位で資金を提供してくれそうな企業は見当たりませんね。岡山にはそんな景気の良い企業は無さそうです。TとかRとか、税金に集る蝿みたいや企業ばかりです。
【まとめ】
ということで、まとめです。ファジアーノ新スタジアム建設地は、岡山県総合グラウンドの岡山県球場を取り壊して作るのが良さそうです。次点で北長瀬駅南側ですかね。おそらくこの2箇所のどちらかになるでしょう。岡山県主導で整備するなら県総合グラウンド、岡山市なら北長瀬です。岡山商工会議所は北長瀬で検討しているようです。北長瀬の場合は、敷地面積が微妙なので、なんらかの工夫が必要です。
最大の障壁は200億円の建設資金調達です。国や県・市の財政負担があったとしても、民間で50億円ぐらいは調達できないと厳しいでしょう。民間企業からの大きな支援が期待できない状況では、現状なかなか厳しいのかなという印象です。個人的には、新アリーナよりスタジアムを優先したほうがいいんじゃないですかと思っています。皆さんはどのようにお考えでしょうか。コメントお待ちしています。
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