ALLDOCUBEから2023年5月に新発売された8インチ軽量タブレットiPlay mini 50が届いたのでさっそくレビューです。フルHD液晶の薄型軽量タブレットで、LTEモデム搭載にも関わらず、1.4万円とかなり魅力的な価格です。アルミ合金製外装で重量は290グラム台とiPad miniクラスの軽さです。使用開始から3ヶ月経過したので、使用感も含めて、手元にあるiPad mini 5thなどと比較しながら詳しく見ていきましょう。商品仕様などについては製品紹介のページを参照ください。
【購入】
待望のフルHDディスプレイを搭載した軽量8インチタブレットということで、一足早くAliexpressで注文してみました。調べたところ、セット販売されているキーボードは10インチ用のものみたいですし、私の用途ではペンも使わないので、ケースのみ付属のモデルをチョイス。クーポン使って1.4万円です。Aliexpressのオフィシャルストアで5月17日に注文で、5月26日に到着。国内配送はクロネコヤマトでした。
【Amazon】
商品は、日本のAmazonでも7月から発売開始されています。9月3日現在、2000円OFFクーポン込みで12,449円で購入できます。円安の影響か、Aliexpressと比較しても1000円程度安いので、初期不良などトラブルを考えるとAmazonで購入するのがお薦めです。
【Helio G99版】
Aliexpressでは、Helio G99搭載の上位モデルiPlay 50 mini Proも既に8月中旬から販売開始されています。iPlay 50 miniが7月に日本のAmazonで販売開始された例を見ると、こちらも10月頃に日本国内で発売されますかね。基本的な構成は同じで、SoCにHelio G99が採用され、RAM 8GB、ストレージ256GBにアップグレードされています。18W急速充電に対応していますが、WidevineがL3でAmazonプライムビデオなどフルHD再生できないなどマイナス点もいくつかあります。
【開封してみた】
商品は写真のような厳重な梱包で到着です。箱に凹みもなし。さっそく開封していきましょう。
同梱品は、本体のほか、USB Cケーブルと充電器、SIMピンです。充電器は5V 2Aで10W充電です。本体も急速充電には対応していません。
注文したのは、ケースと有線イヤホン、USB C to AのOTGアダプターがセットになったモデルです。
ケースの品質はいまいちですね。フタにマグネットも付いてないし、かさばるだけなので使わないかな。1,500円の価値はなし。本体のみのセットにすればよかったです。
ディスプレイには保護用のシートとフィルムの計2枚が重ねて貼られています。そのままシールを引っ張ると2枚とも剥がれてしまうので、慎重に保護シートのみ剥がしましょう。フィルムは指でイジってるだけで簡単にキズが入るのであまり品質はよくなさそうです。ガラスタイプとフィルムタイプの保護シートが販売されていますが、ガラスタイプは端が浮くとの報告もあります。わたしは保護シートなしで使っていますが、保護シートを付けるならフィルムタイプのものがおすすめです。
【外観】
外観から見ていきます。低価格帯のタブレットは筐体がプラスチック製のものが多いですが、iPlay 50 miniの本体はアルミ合金製です。
ザラつきのある表面加工で、滑りにくく指紋も目立たない。値段の割に質感は良いです。電波感度を良くするためか、上下はプラスチックになっています。安っぽさは感じません。知らない人が見ればiPad mini 6thに見えますかね。
画面サイズは180×112mm、iPad mini 5thが160×120mmなのでそれより少し大きいです。ベゼル幅は左右がそれぞれ6-7mm、上下が11-12mとスッキリしてます。
カメラ部は2mmほど飛び出しています。右側面に電源と音量ボタンを配置しています。
画面上部にUSB Cポートがあるのは珍しいですね。
底面にスピーカーホール。スピーカーは底面のみでモノラルスピーカーです。
左側面には、3.5mmイヤホンジャック、マイクホール、SIMスロットです。この角の位置にイヤホンジャックがあると、横向きにおいたときに、ボリュームボタンを上にするとイヤホンジャックが下になるんですよね。
SIMトレイは、2 SIMでうち1つがマイクロSDとの排他スロットになっています。ストレージが64GBで、うち4GBが拡張RAMとして使われているので、電子書籍の保存スペース用にマイクロSDカードセットしておきました。
重量の公称値は292グラム。SDカードとSIMカード+保護フィルムが入っているので実測値は294グラムでした。SIMカードとSDカードを外し、フィルムを剥がした状態だと290グラムでした。軽いですね。
iPad mini 5thと比べると縦の長さは同じですが、横幅は10mmほど狭いです。
厚さもほぼ同じ。サイズ感はiPad miniと似ています。ただ、やはりカメラ部の出っ張りは気になりますね。
【起動してみた】
さっそく起動してみました。システム設定を確認したところ、ストレージは64GB中11GBが使われています。動画とか保存しなければ十分な容量です。
セットしたのはLINEモバイルのソフトバンクSIM(データ専用)ですが、APN設定すれば問題なく使えます。Docomoやauは使えますが、プラチナバンド(Band18 / Band19)に対応しません。
楽天モバイルのSIMも入れてみましたが、問題なく使えています。通話もできます。ただし、こちらもauローミングだとプラチナバンドが使えません。
RAMは初期状態で本体メモリ4GBに加えて仮想メモリ4GBが割り当てられています。
Set virtual RAMをタップすると仮想メモリを最大8GBまで変更できます。本体ストレージはそのぶん減ります。
Antutu Benchmarkの結果は24万点。ざっと使ってみた感じでは、 Xiaomi Pad 5あたりと比べるとアプリの起動がモッサリだったり、描画で若干もたついたりする感はありますが、まあ許容範囲です。Web閲覧や電子書籍、動画視聴といった用途であれば問題ないです。細かいシステム情報は、概要欄のリンクに貼り付けておきます。
【ディスプレイ】
iPlay 50 miniは、1万円台の安価な製品ですが、ディスプレイの品質は良さげです。画面輝度については想像していたより明るく、室内で使うぶんには不満に感じることはないです。日中屋外でとなると厳しいのかな。
Widevine L1対応ということで、Amazon PrimeビデオやYoutubeなど1080Pで表示されます。
電子書籍版週刊文春のグラビアページを最大輝度の320ニトで表示しました。500ニトのiPad mini 5thのほうが画面は明るいですが、iPlay 50 miniも暗いという印象は受けません。なお、縦横比の関係で雑誌の表示サイズはほぼ同じになります。
テレビ番組など動画については、ヨコ長なiPlay 50 miniのほうがiPad mini 5thよりひと回り大きく表示されます。
続いてディスプレイの品質を見ていきましょう。週刊文春を1ページ表示で、画数の多い「奮闘」の文字を比較します。iPlay 50 miniですが、廉価版タブレットにしてはキリッとした文字です。
iPad mini 5thだとこんな感じです。さすがにiPad miniは解像感、背景の白色もきれいです。文字は読みやすい。iPad miniと比べると、iPlay 50 miniは背景の白も若干粗いかな。キリッとした白色ではないです。
10インチタブレットのCHUWI HiPad Maxはこんな感じ。こちらはディスプレイの品質がいまいちですね。文字がかなり滲むうえに、背景の白もギラつく感じで読みづらいです。
さらに2ページ見開きで表示して撮影してみました。iPlay 50 miniです。さすがに見開きだと字が細かすぎて見辛いですが、判読はできます。
iPad mini 5thは小さく表示してもしっかり解像していますね。さすがApple製品、値段相応の品質です。
CHUWI HiPad Maxは10インチの割に、かなり文字が潰れています。品質としてはiPad mini 5th>iPlay 50 mini>>HiPad Maxですね。iPlay 50 miniは、iPad miniには及ばないけど、一般的な低価格帯のタブレットよりは高品質で、価格の割に健闘しているといえるでしょう。
【スピーカー】
スピーカーは本体下部左側に配置しています。モノラルで音質はいまいちです。いかにも安物タブレットのスピーカーって感じですね。最大音量も小さめです。静かな室内で聴くぶんには問題ないですが、屋外とかだと厳しいかなというクオリティです。
音質については、iPlay 50 mini、Fpad3、iPad mini 5thの3機種を比較してみました。音楽を再生してみました。
iPlay 50 miniは、こもったような音質です。素人が聞いてもはっきりわかるぐらい音質は悪いです。
Fpad3のスピーカー音質はiPlay 50 miniよりはよいです。ただ、低温が弱くて全体的に音量が小さいかなという印象です。
iPad mini 5thは、さすがに音質はいいですね。比較すると、前の2機種とは明確な差があります。
なお、iPlay 50 miniのブルートゥースのコーデックについては、標準のSBCのみです。試しにブルートゥースヘッドホン(Anker Soundcore Life Q30)を繋げてみましたが、ゲームをするとコンマ何秒のレベルでわずかに音の遅延を感じます。音ゲーとか遅延にシビアなゲームは有線ヘッドホンが必要ですね。
【バッテリー】
iPlay 50 miniは4,000mAhのバッテリーを搭載しています。ディスプレイの輝度を80%に設定して、バッテリー100%の状態からAmazon Primeビデオで150分の映画(TENET)を2回(300分)再生したところ、バッテリー残量は13%でした。一般的な用途であれば5時間以上使える計算です。これだけ持てば十分です。急速充電には対応していないので、充電時間は、0%からだと、10W×2時間ちょいで75%程度。満充電は3時間程度を要します。
【GPS】
気になったのはGPSの掴みの悪さです。岡山駅近くの商業ビル内、窓際の席で調べたところほとんど掴まず正確な位置が表示されません。スマホ(POCO F3)だと同じ場所でも30近く掴むのに4つぐらいしか表示されない…。
駅から離れた自宅だと建物の中でも20ぐらい掴んで、位置も正確に表示されるのですが、なぜこんなに悪いのでしょう。東京都内でも試してみましたが、高層ビルのある場所では、屋外でも200mぐらい位置がズレますね。まあ、タブレットなのでGPSが必要な場面は少ないですが、カーナビ目的で購入を考えている人はご注意ください。
【使い勝手は】
購入から3ヶ月が経過しました。主な用途は、外出用のタブレットとして電車やカフェなど屋外で電子書籍読んだり、Web閲覧したりですね。この用途なら、SoC性能的にはUnisoc T606で十分です。8インチタブは8月初旬に発売されたHEADWOLFのFpad3と、iPad mini 5thを所有していますが、iPlay 50 miniを使うことが多いですね。iPlay 50 miniのメリットは、290グラムと軽くて、4G LTE回線が使えるところでしょう。
Fpad3については、重量320グラムと、iPlay 50 miniと比べるとやや重い点がマイナスです。電子書籍用途だと、長時間片手で持つので、少しでも軽い機種を好んで使うようになります。
ただ、Fpad3については、ストレージ容量が128GBで、バッテリー容量も5,500mAhと、iPlay50miniと比べて勝っている点も多いです。カメラ性能もFpad3のほうが優れていますね。
また、ドコモやau、楽天のプラチナ回線(Band18 / Band19)に対応しているのは、Fpad3の大きなメリットです。ドコモやau、楽天回線での運用を考えているならFpad3がよいと思います。
なお、ゲーム用途での使用を考えているなら、廉価版8インチタブレットはやめておいたほうがいいです。iPad mini 1択ですね。試しに、iPlay 50 miniに荒野行動をインストールしてプレイしてみましたが、画質を最低に落として、なんとかプレイできるかなというレベルで、快適に使えるというレベルではないですね。やはり、Unisoc系のSoCはゲーム用途だと厳しいです。
【総合評価☆☆☆☆☆】
ということでまとめです。まずは良い点から。高評価ポイントとしては、①安価②軽量コンパクト③画面きれい④LTE対応⑤かっこいいーといったあたりです。とにかく値段の割にクオリティが高いです。
一方で、マイナス点は、私の使途だと、指紋認証非搭載、高速充電非対応といったあたりが不便かな。あと、許容範囲ではあるけど、スピーカーの音が悪いのも気になるといえば気になります。モノラルでもいいのでもう少し音質を良くしてほしかったです。まあ、値段が値段なので、このあたりのコストカットはやむを得ないです。価格を考えれば十分に及第点です。
2万円台後半でもいいので、このような不満点を無くした完全体の8インチタブレットを出して欲しいというのが、正直な気持ちです。
ということで、総合評価は大満足の星5つ。不満点もそれなりにありますが、コスパはかなり高いです。8インチタブ購入を検討している方は、8月に発売されたヘッドウルフのFpad3と、このiPlay50mini、さらにHelio G99版のiPlay50mini Proの3機種が候補に上がるのではないでしょうか。いずれも買って損はしない良い製品です。
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