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【レビュー】ウズラの卵用に自動孵化器を買ってみた(1年経過編 その3)
今日は、ビタミンDの話です。ビタミンDは、卵をたくさん産むウズラにとっては、カルシウムを吸収する上で大変重要な栄養素になります。このため、ウズラ用飼料ではビタミンDを補うため、ビタミンDが豊富に含まれる魚粉を加えています。魚粉のニオイを嫌ってウズラエサの代わりにインコ用のエサを使う人がいますが、卵をたくさん産むウズラにとって、魚粉は貴重なビタミンD源であるということを知っておいてください。
ウズラエサのカルシウム源としては、エサの中にカキ殻や石灰石が入っていますが、このカルシウム源を栄養として吸収するためにはビタミンDが大きな役割を果たします。とくにウズラはほぼ毎日卵を産むためカルシウムの消費量が大きく、毎日一定量のカルシウムとビタミンDとを体内に取り入れないと栄養不足に陥ります。
体内のカルシウムが不足すると、脱肛の項でも説明したとおり、軟卵や脱肛(総排泄腔脱、卵管脱)を引き起こしやすくなります。そのほかにも、カルシウム吸収が不足することで骨の軟化によるクル病などを引き起こしやすくなります。
ウズラ専用エサの代わりにシードやインコ・ハト用のエサを与えている方は、ボレー粉のほかに、ネクトンなどの栄養補助剤でビタミンDを補ってやる必要があります。ニワトリ用のエサは魚粉が添加されているので問題ありません。
なお、ビタミンDは日光を浴びることでも生成されます。屋外の平飼いであれば不足を心配する必要はありませんが、室内飼育であれば爬虫類用の紫外線ランプも効果的です。ただし、爬虫類用の紫外線ランプは有効半径が30〜40cm程度で、それ以上離れると効果がなくなることもあるので気をつけてください。
なお、日光浴と言っても、ビタミンDの産生に関与するUV-B波はガラス越しでは届きません。ケージ飼いの場合は日中1時間ほど屋外で日光浴をさせてやることが理想的です(くれぐれもカラスや猫などの天敵には注意してください)。
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