【レビュー】日本オリゴ フラクトオリゴ糖 きびブラウン を買ってみた


日本オリゴの「フラクトオリゴ糖 きびブラウン」 を買ってみたのでレビューします。ついでに、糖尿病と糖質の関係についてもメモしておきます。

商品概要
商品は、オリゴ糖と呼ばれる少糖類の甘味料です。原料に国産さとうきび糖を100%使用したさとうきびの風味を生かしたフラクトオリゴ糖です。

フラクトオリゴ糖は、摂取しても血糖値を上昇させず、インスリンの分泌も促しません。消化酵素によって消化されにくいため、体内に吸収されることもほとんどなく低カロリーです。糖尿病患者が摂取できる甘味料です。

ただし、今回購入したフラクトオリゴ糖は、100gあたり40gがフラクトオリゴ糖で、糖質(ブドウ糖、果糖、砂糖)も32.5g含まれているので摂りすぎには注意しないといけません。



使い勝手は
日本オリゴのフラクトオリゴ糖は、液体タイプで、ヨーグルトにかけたり、コーヒーに入れたりして使えます。市販の加糖ヨーグルトは甘味料に果糖ぶどう糖液糖を使っており血糖値を上昇させますが、無糖ヨーグルトにオリゴ糖をかけて食べれば血糖値の上昇をある程度抑えることができます。味はあっさりした黒糖といった感じで、クセもなく料理などにも問題なく使えると思います。

微糖ヨーグルトにも果糖ぶどう糖液糖が


糖質制限には
せっかくなので、糖質についても触れておきます。糖質には、単糖類、二糖類、少糖類、多糖類があります。糖尿病に関わる部分をまとめると、以下のとおりです。

単糖類
・ブドウ糖(グルコース)
・果糖(フルクトース)
→単糖類は、糖質の最小単位です。小腸で吸収されやすく、血糖値を上げるので、糖尿病患者は極力摂取を控えるようにします。

なかでも、ブドウ糖は小腸でダイレクトに吸収され、急激に血糖値を上げるので注意が必要です。コーラなど清涼飲料水には、果糖ぶどう糖液糖やぶどう糖果糖液糖が使われているので厳禁です。それ以外でも、果糖ぶどう糖液糖が使われているものは摂取を控えたほうがよいです。


果糖については、10%がブドウ糖に変換され吸収されますが、残りの90%は、果糖のまま吸収され、肝臓でそのまま直接代謝されます。ですから、ブドウ糖と比べると果糖は血糖値を上昇させず、インスリンの分泌もほとんど促しません。※ただし、肝臓で中性脂肪に変換されるというデメリットもあります。


なお、果物には果糖以外にもショ糖やブドウ糖が含まれています。例えばリンゴ1個(約240g)に含まれる糖質は、果糖18g、ブドウ糖6g、ショ糖9.6g、ソルビトール2gです。果糖が血糖値を上昇させにくいからといって、果物を大量に摂取するのは体によくないことがわかります。



ニ糖類
・ショ糖(スクロース※砂糖)=グルコース+フルクトース
・麦芽糖(マルトース)=グルコース+グルコース
・乳糖(ラクトース)=グルコース+ガラクトース

二糖類は小腸で、スクラーゼ、マルターゼ、ラクターゼといった酵素によってグルコースなどの単糖に分解されます。よって、糖尿病患者は砂糖や牛乳の摂取も控えたほうが良いことがわかります。


ちなみに、乳糖を分解する酵素であるラクターゼが少ない人は、小腸で乳糖が分解されない乳糖不耐性で下痢などを引き起こします。


少糖類
・オリゴ糖
→オリゴ糖は、難消化性で、甘みはありますが、小腸で吸収されにくいという特徴があります。血糖値を上げにくいので糖尿病患者が摂取しても体への影響が少ない甘みになります。


多糖類
・デンプン(アミロース)=グルコースが多数結合したもの。
→デンプンは唾液で二糖類の麦芽糖に分解されます。その後、小腸でマルターゼによってブドウ糖(グルコース)に分解・吸収されます。こちらも血糖値を急激に上げる原因になります。


ということで、糖尿病患者は、急激に血糖値を上昇させる単糖類(特にブドウ糖)と多糖類(特にデンプン)、二糖類の摂取を積極的に制限していかなくてはいけません。果糖ぶどう糖液糖を使ったコーラのような清涼飲料水や缶チューハイ、デンプンを多く含む米、麺類、パンなどを極力摂取を控える糖質制限食は有効であることがわかります。

一方で、難消化性の少糖類・オリゴ糖については、血糖値の上昇を引き起こしにくいので摂取しても問題ないことがわかります。よって、砂糖や果糖、ブドウ糖のような甘みをオリゴ糖に置き換えることで、糖尿病患者であっても甘いものを摂取できるようになります。


もう少し詳しく説明すると、ショ糖(砂糖)やデンプンのような糖質は人の消化酵素で分解される成分で、オリゴ糖はされない成分です。つまり糖質は「易消化性炭水化物」に、オリゴ糖は「難消化性炭水化物」に分類されるのです。オリゴ糖と糖質との違いは、その消化のされやすさにあります。ですから、糖質制限ダイエットにおいては、オリゴ糖は使用しても構わないということになります。

セイブルの作用
ちなみに、糖尿病治療薬のセイブルは、二糖類から単糖類への分解を抑制します。セイブルが阻害するのは、スクラーゼ、マルターゼ、ラクターゼ、イソマルターゼ、トレハラーゼといった消化酵素です。


ショ糖など二糖類や、炭水化物のような多糖類が唾液で消化された後の麦芽糖(二糖類)を単糖類に分解する酵素の働きを阻害してくれるので、砂糖や炭水化物をある程度は摂取しても食後急激に血糖値が上がることはありません。


一方で、清涼飲料水に使われている果糖ぶどう糖液糖のような単糖類には作用しないので、摂取してはいけないことがわかります。


総合評価☆☆☆★★
さて、評価ですが今回は厳しめの星3つ。砂糖の代わりとして使っても問題ありませんが、甘みの半分近くはブドウ糖などの糖質で、糖尿病の私にとっては注意して使わないといけないことがわかりました。とはいえ、サトウキビが原料だからか、人工甘味料のような変な甘みではないのがうれしいです。今後は、ヨーグルトやコーヒーなど、できるだけ無糖のものを選んで、このオリゴ糖を使うようにしてみたいと思います。

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