【レビュー】実機比較Fpad3 vs iPlay 50 mini

Headwolfの軽量8インチタブレットFpad3が到着したので、5月に購入したAlldocubeiPlay 50 miniと比較してみます。LTE搭載の8インチタブレット購入を検討中の人は、この2機種が候補に上がるのではないでしょうか。どちらも似たような価格帯、性能なので、機種によってどのような特徴があるのかを詳しく見ていきます。各製品の個別レビュー動画やブログ記事は、概要欄のリンクからアクセスできます。

価格

はじめに価格を見ていきましょう。日本のAmazonでの8月13日時点の販売価格は、Fpad3が1万7千円です。最新の価格はリンク先で確認ください。

iPlay 50 miniは1万5千円で、Fpad3より2000円安く購入できます。いずれも2000円のクーポン値引き後の価格です。

外観

本体は、どちらもアルミ合金製の似たような筐体です。サイズもぴったり同じですね。

どちらの製品も、表面はザラつきのあるマット仕上げです。Fpad3は凹凸が少なく、やや滑りやすいです。

iPlay 50 miniのほうがザラつきが大きく、片手で持ったとき、細かい凹凸が指に引っかかって持ちやすいです。筐体表面の処理はiPlay 50 miniのほうが好きですね。

重量

重量は実測値でFpad3が321グラムです。保護フィルムを貼ってあるので、剥がすと数グラム軽くなります。

iPlay 50 miniは290グラムです。こちらは保護フィルムは剥がしています。Fpad3より30グラム程度軽くなっています。実際に手にしてみると、Fpad3は中身が詰まってズッシリ重い印象です。わずか30グラムの違いですが長時間の読書など、片手で持つときに負担感はあるでしょう。

バッテリー

バッテリー容量は、iPlay 50 miniが4000mAhです。

一方、Fpad3は、5500mAhで、iPlay 50 miniより37%容量が大きいです。どちらも省電力なSoCなので、消費電力の差は気にしなくてもよいでしょう。容量の差がそのまま使用時間の差になります。

Amazonプライムビデオで、150分のフルHD動画を再生したところ、iPlay 50 miniの2回(5時間、残量13%)に対してFpad3は3回(7時間30分、残量3%)視聴できました。

インターフェイス

インターフェイスとカメラを見ていきましょう。大きな違いは、iPlay 50 miniは、USB Cポートが画面上部にある点です。持つとき、ついつい端子のある方を下に向けるクセが付いているので、この配置は慣れないと使いづらいかもしれないです。

ボリュームキーと電源ボタンの配置は逆になっていますね。

3.5mmオーディオ端子は、両機種とも画面左上にあります。イヤホンを使って、横向きに置くとき、電源・音量ボタン側が下になるので、良くないですね。

カメラの位置は、どちらも、インカメラが中央上、アウトカメラは左上にあります。Fpad3はアウトカメラ下部にLEDライトが搭載されています。メニューからオン・オフすることで懐中電灯としても機能します。

SoC

SoCは、iPlay 50 miniUnisoc T606に対して、Fpad3はワンランク上のT616です。

Antutu V10スコアは24万点対27万点でFpad3が、1割ほど高いパフォーマンスを誇ります。

RAM / ROM

メモリー(RAM)はどちらも4GBですが、ストレージ(ROM)はiPlay 50 miniUFS2.1で容量が64GBです。

Fpad3は倍の128GBのストレージを搭載しますが、読み込みの遅いeMMCです。

UFS2.1iPlay 50 miniは、シーケンシャル・リードが460MB/sを越えています。ランダム・リード/ライトの数値も高いですね。

eMMCFpad3はシーケンシャル・リードが、iPlay 50 miniの3分の1以下です。ランダム・リードとランダム・ライトの数値も低いです。なぜかシーケンシャル・ライトの数値はiPlay 50 miniより高いです。

性能差は

実際の使用感はどうでしょうか。使ってみると、Web閲覧や電子書籍、You Tube視聴など、明確な差は感じません。WebやYou Tube視聴でiPlay 50 miniがわずかに読み込みが早いかな、どうかなぐらいのレベルです。ゲームなど負荷の高い用途でなければ、SoCやストレージの違いは気にしなくても大丈夫でしょう。個人の感想です。

負荷の高いデータを読み込ませてみるとどうでしょう。試しに、ハッブル望遠鏡の超高画質画像(JPEG, 410MB)を表示してみましたが、Fpad3がコンマ数秒遅れるかなぐらいの僅かな差です。

ディスプレイ

ディスプレイは、どちらもフルHD対応の8.4inch、1920×1200(270ppi)のIPSパネルです。リフレッシュ・レートは、iPlay 50 miniが60Hzですが、Fpad3は58Hzです。

画面輝度の公称値はiPlay 50 miniの320ニトに対して、Fpad3は360ニトで少し明るいです。

ライトメーターで測定したところ、Fpad3のほうが5%ぐらい明るいですね。色温度はどちらも5200K〜5300Kのあたりです。

ディスプレイ品質については、どちらも発色良く、動画や写真を見るなら不満を感じることはない仕上がりです。

サイズ的に、電子書籍を利用する機会が多くなると思うので、細かい文字の表示品質を比べてみます。まずは、週刊新潮の記事(B5版サイズ)を1ページ表示してみます。8インチタブレットはこの形式で読むことが多いでしょう。記事右下の「田邊」の字を見ていきます。

iPlay 50 miniから見ていきましょう。しっかりと解像していますね。まったく不満のないクオリティです。

Fpad3です。こちらもきれいに表示されていますね。B5版雑誌の1ページ表示なら問題ないクオリティです。

続いて、見開き表示です。さすがに8インチで週刊誌の見開きを読むのは厳しいですね。

iPlay 50 miniです。このサイズでは、画数の多い字はやや潰れていますが、判読はできるレベルです。安価な製品の割にクオリティはよいです。

Fpad3です。こちらも似たような感じですね。ディスプレイの品質は同レベルです。ただ、どちらも表面処理がイマイチなのか、Xiaomi Pad 5iPad mini 5thなどハイエンド機と比べると、白背景に斜めの線が通ったようなギラつきが見えるのが気になります。

スピーカー

スピーカーは、iPlay 50 miniはモノラルです。音質も素人が聴いてもわかるぐらい悪いです。

Fpad3は音質は悪くないですが、高音寄りで音量が小さめなのが気になりますね。静かな場所なら問題ないですが、屋外や車の中だと少し聴きづらいです。

カメラ

カメラ機能については、アウトカメラの性能を検証してみました。iPlay 50 miniは500万画素のセンサーを搭載しています。Fpad3と比べると画角が狭く、タブレットにありがちな安っぽいカメラって感じですね。

Fpad3は、1300万画素のセンサーを搭載しています。エントリースマホに搭載されているクラスのセンサーで、タブレットカメラの割りに写りがいいです。

照明を落として、脱衣所から入り込む明かりだけで撮影してみました。iPlay 50 miniは標準モードではISO400が上限で真っ暗になるので、プロモードに変更し、Fpad3の設定に近いISO3200 SS1/15で撮影しています。ノイズだらけですね。

Fpad3はオートモードで、ISO3200 SS1/13の撮影です。マニュアル撮影(プロモード)は無いです。センサーが良いようで、Fpad3のほうが暗所耐性は強いです。

動画は、どちらも最大で1080P 30fpsでの撮影になります。iPlay 50 miniはセンサー感度が低いのが影響して、全体的に画面が暗いうえに、ノイズが多いですね。


動画もFpad3のほうがきれいに撮れています。カメラ性能はFpad3が大きくリードです。

対応バンド

両機種とも4G LTE通信に対応しています。各社SIMが使えますが、プラチナバンドについては、iPlay 50 miniソフトバンク系のバンド8だけの対応なのに対して、Fpad3Docomo系のプラチナバンドBand19に対応しています

※8月17日追記 楽天モバイルSIM入れてみたところ、Band18で繋がります。公式スペック表では非対応となっていますが、au系のプラチナバンドBand18も使えます。

GPS

GPSの掴みはどちらも悪いです。Unisoc系の機種は総じてGPS捕捉に問題があるようですね。特に高層ビルの並ぶ市街地では捕捉数が少なく、GPSだけでは精確な位置が把握しづらいです。捕捉できても150メートルぐらいズレることも普通です。環境にもよりますが、Fpad3iPlay 50 miniと比べると、特に市街地での反応が悪いようです。

その他

そのほか、Fpad3では、顔認証に対応しているのが特徴です。反応は今ひとつなので使っていません。

なお、5ちゃんねるなどで、タッチパネルやバッテリーの不具合、WiFiに繋がりにくいといった報告があるようですが、私の環境ではどちらの機種も今のところ、そのような症状は確認できません。

まとめ

実際に各種アプリを使ってみましたが、負荷の高いゲームなどを除いて、一般的な用途であれば、SoCやストレージの読み込み速度など、スペック上の性能差はそんなに気にしなくてもいいのかなという結果でした。

それぞれの機種の長所を挙げると、Fpad3はバッテリー容量とストレージ容量が大きいのがメリットですね。また、Docomoのプラチナバンド19、auのプラチナバンド18に対応している点もアドバンテージになるでしょう。

一方で、iPlay 50 miniの良いところは、価格と軽さです。主な用途が読書やWeb閲覧で、とにかく軽いタブレットが欲しい人にはおすすめです。個人的には、8インチタブレットは読書やWeb閲覧がメイン用途なので、軽量なiPlay 50 miniのほうが好きですかね。このブログはFpad3を使って書いていますが、やはり長時間片手で持って使うには少し重いかなという印象です。

両機種でどちらを買うか迷っているなら、このあたりを参考に選択するとよいと思います。あくまで、私の環境でテストした結果なので、ネット環境や居住地域によっては異なる結果が出る可能性はあることをご留意ください。

どちらの機種もトータルの製品クオリティーは良いので、価格を考えると満足感はかなり高いです。みなさんはどちらの機種がお好みでしょうか?感想も合わせてコメントいただけるとうれしいです。

0 件のコメント:

コメントを投稿