NVMe SSD導入にあわせて自宅デスクトップにリモートデスクトップ機能(ホスト)を導入してみました。以前紹介したTuyaのスイッチコントローラー導入で自宅の外から簡単にPCの電源オンオフができるようになったので、これに合わせてXiaomi Pad 5をクライアントにして気軽にWindows扱えれば便利よねってのと、2台しかインストールできないAdobeのCS6をノートPCとかで気軽に使いたいってのが理由です。
【機器一覧】
今回リモートデスクトップに利用する機器はこんな感じ。
- ホストPC=Windows 11 Pro
- クライアント=Xiaomi Pad 5
- ルーター=NTT ホームゲートウェイ / ひかり電話ルーター PR-500KI
- DDNSサービス=No-Ip.com
目標としては、自宅の外からXiaomi Pad 5を公共WiFiに繋げて、以前紹介したTuyaリモートスイッチでホストPCの電源をオン、リモートデスクトップに繋げて、AdobeのPhotoshopやillustratorを操作してみたい。
【RDT化の工程】
リモートデスクトップ化する上での工程は次のような流れです。なお、ホストPCはお招きするPCで、今回の場合はWindows 11 Pro、クライアントPCはお客さまPCで、Xiaomi Pad 5になります。
- ホストPCのリモートデスクトップ設定
- ホストPCのIPアドレス固定
- クライアントPCの設定
- Windows 11 Proのポート変更
- Windows Defenderのポート開放
- ルーターのポート開放&転送
- ダイナミックDNSサービス登録
それでは、順に説明していきます。
【1.ホストPCの設定】
ホストPCの設定は簡単です。システム→リモートデスクトップからリモートデスクトップを有効にするをオンにするだけ。なお、リモートデスクトップ機能はWindows Proが必要なので、Windows Homeの場合は1.3万円ぐらい出してアップグレードが必要です。
【2.ホストPCのIPアドレス固定】
次に、ホストPCを再起動してもルーターからアクセスできるよう、ホストPCのIPアドレスを固定します。設定→ネットワークとインターネット→イーサネットでプライベートネットワークにチェックを入れます。
ネットワークとインターネット→ネットワーク接続でイーサネットアイコンを右クリックしプロパティ画面を開きます。
インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)をクリックし、次のIPアドレスを使うにチェックを入れ、適当なアドレス(192.168.1.110)を入力します。サブネットマスクは255.255.255.0、デフォルトゲートウェイは192.168.1.1です。DNSサーバーの項目は空欄のままで大丈夫です。
なお、IPアドレスはルーターによって192.168.〇〇〇.1の〇〇〇の部分の値が変わります。通常は0や1が多いです。
次に、ルーターPR-500KI側の設定も変更します。ブラウザを開いてアドレス欄に192.168.1.1を入力するとルーターの設定画面に入るのでユーザー名(user)とパスワード(※初回起動時に設定)を入力してログインします。
詳細設定→DHCPv4サーバー設定→DHCP固定IPアドレス設定を選択します。MACアドレス欄にLANカードのMACアドレスを、IPアドレス欄に192.168.1.110を入力して設定をクリックします。これでホストPCの電源を切っても次回以降IPアドレスが192.168.1.110に固定されます。
【3.クライアント設定】
今回は、Xiaomi Pad 5というAndroidタブレットをクライアントとして使います。GoogleプレイストアからマイクロソフトのRemote Desktopというアプリをインストールすればオッケーです。
インストールしたらアプリを開いてPCを追加から、ホストPC(Windows Pro PC)のコンピューター名(momopc)を入力します。
コンピューター名はシステム→バージョン情報→デバイスの仕様に表示されます。
これで、できあがったアイコンをタップするとリモートデスクトップのログイン画面が表示されます。
Windowsのユーザー名とパスワードを入力すればリモートデスクトップに繋がります。
ここまでは簡単ですね。注意点としては、この時点では自宅ルーターの同一ネットワーク内でしかリモートデスクトップ接続はできないという点です。例えば、ルーターのアドレスが192.168.1.1なら、192.168.1.xxxのネットワーク上の機器しか繋がりません。中継機とか繋げててクライアント側のIPアドレスが192.168.3.xxxとかになってるとダメなのでご注意を。
【4.Windows 11 Proのポート変更】
あとは、リモートデスクトップ通信で使うルーターの3389ポートを開放して、ホストPCのアドレスに転送するよう設定すれば完了するのですが、NTTから貸し出されるルーターPR-500KIでは3389ポートの開放ができないので、それに合わせてホストPCのリモートデスクトップ接続用ポートを変更していきます。セキュリティ対策的にも変えておいたほうがいいみたいですね。
Windowsキー+Rでレジストリエディタを立ち上げます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Terminal Server\WinStations\RDP-Tcp
内のPortNumberファイルをダブルクリックして開きます(※上の画像はクリックで拡大されます)。
10進数にチェックを入れるとリモートデスクトップのポート番号3389が表示されるので、この数値を書き換えます。
PR-500KIで開放できるポートは写真のとおり指定されています。この中から適当なポート番号を選んでください。
ここでは38155を指定します。値のデータ欄に38155と入力してOKをクリックします。これでホストPCのリモートデスクトップ接続ポートが3389から38155に変更されました。
システム→リモートデスクトップで設定を確認するとリモートデスクトップのポートが38155に変わっています。
【5.Windows Defenderのポート開放】
リモートデスクトップのポートは変更できましたが、このままではWindows Defenderのファイアウォールで弾かれてしまうので、38155ポートが使えるようにWindows Defenderファイアウォールの設定を変更します。Windowsセキュリティを立ち上げて、ファイアウォールとネットワーク保護→詳細設定をクリックします。
ファイアウォールの設定ウィンドウが表示されるので、受信の規則→新しい規則をクリックします。
ウィザード画面が表示されるので、プロトコルおよびポート→ポートを選択して次へ。
特定のローカルポートに開放するポート番号38155を入力して次へ。
接続を許可するにチェックを入れて次へ。
ドメイン、プライベート、パブリックにチェックを入れて次へ。
最後に適当な名前RDT Portを付けて完了です。これで、ポート38155がWindows Defenderのファイアウォールを通過することができるようになりました。なお、他のセキュリティソフトを入れている場合は、そちらのファイアウォール設定も合わせて変更する必要があります。
ここまで設定ができると、同一ネットワーク内でクライアントのXiaomi Pad 5からIPアドレスを使ってホストPCにアクセスできるようになります。Xiaomi Pad 5リモートデスクトップアプリのPC名にホストPCのIPアドレス+ポート番号(192.168.1.110:38155)を入力するとリモートデスクトップが立ち上がります。
少し長くなったので、6.ルーターのポート開放と7.ダイナミックDNSの設定については、次回へ。
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