【レビュー】フケに悩んでいる人のためにまとめてみた

フケに悩んでいるあなたは、おそらく脂漏性皮膚炎という病気にかかっています。脂漏性皮膚炎になる原因は食事の摂りすぎや糖尿病、運動不足など色んな原因が考えられます。この記事では脂漏性皮膚炎の対策と、正しいケア方法などを紹介していきます。

【フケの原因は真菌の繁殖】

脂漏性皮膚炎をわかりやすく説明すれば「頭皮の水虫」です。頭皮上でカビ(真菌)が繁殖し、それが原因で皮膚に炎症を起こします。

【フレーク状のフケが特徴】

炎症により頭皮がめくれ、フレーク状のフケが出てきます。湿り気のある塊のような大きさのフケが特徴です。かゆみを伴うため頭皮を掻くとフケがボロボロと落ちてきます。

頭皮だけでなく、皮脂の分泌が多く、カビが繁殖しやすい、耳の周りや眉毛、オデコ、鼻のあたりでも皮がめくれて、フケのようなものができることがあります。

【脂漏性皮膚炎とは】

脂漏性皮膚炎は、主に皮脂分泌異常などが原因で起きる病気です。症状を訴える人は頭皮にマセラチアと呼ばれる真菌(カビのようなもの)が通常の3倍程度検出されます。マセラチア自体は常在菌として人の皮膚に存在していますが、頭皮環境(水分+皮脂)が変わることで極端に増えると、皮膚を分解し、かゆみを引き起こします。

脂漏性皮膚炎のフケを、アトピーで出る小さな粉のような乾性フケと勘違いして、保湿などのケアをしている人が多いようです。しかし、ジメジメした場所でカビや細菌が繁殖しやすいのをイメージすると、水分や栄養(脂分)を与える保湿やオイルケアは、脂漏性皮膚炎の症状を悪化させる間違った対処であることがわかります。

【脂漏性皮膚炎の対策】

脂漏性皮膚炎は、頭皮にカビ(真菌)が繁殖することで発生します。フケを抑えるためには、まずは、外用薬や薬用シャンプーを使って繁殖したカビを減らし、症状を抑えましょう。

オススメは脂漏性皮膚炎専用のコラージュフルフルというシャンプーです。カビを死滅させるミコナゾール硝酸塩という成分が入っている薬用シャンプーで、これで頭を洗うだけで真菌の数が減り、症状が改善します。一般的なシャンプーと比べると少し値段の高い商品ですが、症状が出ていないときは使う必要はないので、普段使いのシャンプー・リンスと併用すればそんなに負担にはならないです。


かゆみが我慢できないときは、リンデロンなど市販のステロイド剤を塗布したり、抗ヒスタミン剤を服用することでも症状は緩和します。

薬用シャンプーや市販薬で症状が改善しない場合は、皮膚科の受診をおすすめします。治療は、頭皮に繁殖している真菌を死滅させるために、脂漏性皮膚炎用の抗真菌薬(塗り薬)やステロイド、シャンプー剤を使います。

皮膚科医によっては知識不足で、間違ってアトピー性皮膚炎と診断し、脂漏性皮膚炎の症状を悪化させるワセリン(保湿剤)を処方するところもあるので注意してください。信頼できる、評判の良い皮膚科を探して受診しましょう。

【体質改善を】

薬用シャンプーや抗真菌薬の使用で、一時的にフケの症状は収まりますが、しばらくすると、また真菌が繁殖し、症状が再発するのがこの病気のやっかいなところです。この病気を完全に治療するには生活習慣の見直しも含めた体質改善が必要です。ここからは、脂漏性皮膚炎になる原因と対策について紹介していきます。

【食生活の見直し】

顔がテカリやすい人や、ニキビができやすい人は、体質的に皮脂の分泌が多く、頭皮も同じような状態になって脂漏性皮膚炎になりやすいです。まずは、皮脂を過剰に分泌させないよう食生活を見直しましょう。

皮脂分泌に影響を与える食品は大きく分けて2つ。脂質炭水化物です。

脂質

脂分の多い食事をとりすぎると、カビのエサになる頭皮上の皮脂分泌が増し、脂漏性皮膚炎になりやすいです。脂分の多い食事は控えましょう。脂身の多い肉類や、乳製品、揚げもの、スナック菓子などです。

炭水化物

ご飯やラーメンなど炭水化物(糖質)は脂分を含まないので影響がないと思いがちですが、体内で消化しきれなかったものは脂質へと変化します。この脂質が体内に蓄積されたときに、皮脂の分泌を増加させます。

血液検査で、中性脂肪LDLコレステロールの数値が高い人は、脂漏性皮膚炎を引き起こしやすいので注意が必要です。

糖尿病患者や糖尿病予備群の人も注意が必要です。糖尿病患者は中性脂肪を分解するインスリンが不足するため、ふつうの人よりも血中の中性脂肪が増えやすくなります。

【適度な運動】

血中の余分な中性脂肪を消費するためには、適度な運動が効果的です。特にウォーキングなど有酸素運動をすることで中性脂肪を減らすことができます。また、炭水化物の摂取後も糖質が脂質に変化しないよう、運動して余分な糖質を消費させるのがおすすめです。

日光浴

頭皮に紫外線を当てることで、真菌の繁殖を防ぐことができ、脂漏性皮膚炎の症状改善に繋がります。太陽の出ている日は適度な日光浴をするよう心がけてください。

【身の回りのものは清潔に】

身につけるものは清潔にしましょう。特にメガネ類は耳にかかる柄(フレーム)の部分が汚れやすくカビを付着、繁殖させやすいです。耳や鼻に当たる部分をていねいに拭いてください。アルコール性のクリーナーなどは真菌の消毒に効果的です。

同様に枕カバーなど頭や顔に触れるリネン類は、できれば毎日、最低でも3日に一度は交換しましょう。枕カバーの交換が面倒なら枕と頭の間にタオルを挟んで、それを毎日交換してもよいです。

【濡れた髪の放置はキケン】

風呂上がりに髪の毛を乾かせず、放置するのも頭皮環境には好ましくないです。湿気はカビの大好物です。風呂上がりにはドライヤーを使ってしっかり髪の毛とともに頭皮を乾かしてください。

頭皮の汗も真菌繁殖の原因になります。運動をしたあとや、夏場に汗をかいたときはこまめにシャワーで汗を流しましょう。

【保湿は厳禁】

フケの原因が頭皮の乾燥によるものと勘違いして、ローションなどで頭皮の保湿ケアをする人がいます。脂漏性皮膚炎に保湿は逆効果です。湿気はカビが繁殖するための栄養になります。化粧品で使う保湿剤や油分を含んだクリームが影響することもあるので気をつけてください。

【正しい頭皮ケアを】

頭皮のケア方法について少し詳しく解説していきます。シャンプーするときに、汚れや脂分を落とそうとしっかりと洗いがちですが、頭皮が剥けた状態で強く擦ると、かえって頭皮を傷つけます。特に痒いからといって硬いブラシなどでゴシゴシ擦るのは厳禁です。

シャンプーのときは、優しく髪の毛だけを洗う感じで、頭皮にはシャンプーの成分を行き渡らせる程度にしてください。毛穴にシャンプーを浸透させるように、こすり洗いではなく、頭皮を指の腹で押すような感じで洗う、もみ洗いを心がけます。

また、シャンプーするときは、髪の毛だけでなく、真菌が繁殖しやすい耳の中や裏側、眉毛、オデコから鼻にかけてのTゾーンのあたりまで、シャンプーの成分を行き渡らせるようにします。

お風呂から上がったら、厚手のタオルでしっかり髪の毛と頭皮の水分を取り、ドライヤーで髪の毛と頭皮を乾かします。耳のまわりや、うなじのあたりは特に水分が残りやすくカビが繁殖しやすい場所なのでしっかり乾燥させます。

風呂上がりの時点でかゆみがあるようであれば、かゆみを抑える成分の入ったアルコール性の育毛トニック(柳屋フレッシュトニックなど)を頭皮にスプレーしておくとよいです。アルコール成分が真菌の繁殖を抑え、かゆみも緩和してくれます。

また、塗り薬が処方されている場合は、頭皮が清潔に保たれているこのタイミングで塗ると効果的です。薬はケチらず多めに使って一気に真菌を退治しましょう。薄く塗ると効きが悪く症状が改善しません。

頭が痒くても、くれぐれも頭皮を掻かないようにしてください。ガマンできないときは痒みのある部分を親指の腹で抑えて揉むように掻いてください。

夏場などはお風呂上がりで頭皮に汗をかくと、その水分が真菌繁殖の原因になります。汗がしっかり引くまで、ドライヤーの冷風や扇風機で頭皮を乾かしてください。

【まとめ】

脂漏性皮膚炎は、一度かかると、なかなか治りにくい、ちょっとやっかいな病気です。薬を塗るだけですぐに治る病気ではありませんが、紹介した対策と併用することでかなり改善すると思います。


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